今回はチェコスロバキアで製作されたジーン・ダイチ作品の
13作品あるうちの2作品目に公開された
「くたびれもうけの魚釣り」(1961)を紹介します
最初はMGMのライオンマークです、今回の資料は再放送のTV版ではなく
オリジナルの劇場公開版で紹介します
きょとんとしたジェリーの目と意地悪そうなトムの目です
恐らく人間はこの男性の一人暮らしのようです
パンツ(バミューダ?)もお揃いなのが楽しい
休日の慣れた過ごし方のようです、やはりご主人様は
独身(貴族)なのでしょうね
一人行けば皆付いて行くとこなんて、どこか家族のようにも見えて
微笑ましい出だしに作られています、前回の動物実験の博士と
えらい違いですね(笑)
ここまではご主人様は「足」しか映りませんでした、トムとジェリーの
ハンナ&バーベラ期の1940年代から1950年代にかけては、
人間はたいてい「足」しか写しませんね、50年代後半になると
「全身」で男女の人間が登場します
ジーン・ダイチもそれを受け継ぎ、「全身」で人間が登場します
何度か登場するキャラクターです、例によってジェリーがジャマするので
ご主人様を怒らせてしまいますよ
ホレ、言わんこっちゃない、ここでこのご主人の顔を見て
名前がわかる方、アナタは相当なカートゥーンヲタですよ!
しかし一生懸命のトムを見て、次第に表情が変わるのですね
↑いい顔ですね、ここでジーン・ダイチのキャラ顔がすごくよく出てます
トムジェリで「人間」の表情でストーリーに変化が出るのは、今までにない
とても進歩的なことだと思います、これもジーン・ダイチ作品の魅力ではないでしょうか
ここで彼の名前ですが、ジーン・ダイチがテリー・トゥーンズ時代に作ったキャラ、
クリント・クロバー(Clint Clobber)であると言われています、実際吹き替えた
声はどちらもアレン・スィフト(Allen Swift)という声優(俳優でもある)です
すっかりご機嫌なのですが、あの緑のバスケットの中のいたずらネズミが
再びご主人を怒らせてしまいます
あ~あ、もうダメですね、こりゃ、
それにしてもトムさんの顔、珍しいですね、面白い顔です
僕が子供時代「歌うご主人様」と勝手にシリーズ名をつけてたのはここです
ご機嫌がいいと、このご主人、歌うんですね、といってもほとんどスキャットなんですけど
涙ポロポロながしています、魚とネコって本来こういう絵じゃないんだけど
こういうエンディングの持っていき方が普通じゃないから面白い
このシリーズってけっこうトムが泣いたり手を合わせる場面が多いです
「メイド・イン・ハリウッド、USA」これがないのが
このチェコスロバキア時代の特徴です
↓地元のBlogも面白いですよ!