自分で思う。
私って薄情な人間だなーって。
ついこの前まで、桜井さんの事が好きだと思っていたのに・・・
今は潤さんの事ばかり考えている。
そして、桜井さんに別れを告げた。
また、きっと悲しい顔をしていたんだろうなー・・・
何度も何度も傷付けた。
本当に嫌な奴だと思う。。
目が覚めると、夕方になっていた。
鏡をみると、瞼が腫れていて・・・酷い顔。
ピンポーン・・・
覗き穴を覗くと、潤さんが立っていた。
え!?
ど、どうしたんだろう??
いや、でも、、、
こんな姿で会いたくない。
顔も髪もグチャグチャ。
薄汚れたスエットを着ているし・・・
でも、、、
会いたいと思ってしまう。
近くに居たいと思う。
笑顔が見たい・・・
声が聴きたい・・・
潤さんに会いたいという欲求に勝るものなんてない。
鍵を解き、ドアを開けた。
「ほら、これ!」
目の前に可愛い箱を差し出された。
「差し入れだ。」
え!?
潤さんを見上げると、やっぱり優しく微笑んでいた。
あ、ありがとう。。
あ!そういえば、私もケーキ買ってある!!
潤さんにあげようと思って。
一個食べちゃったけど・・・・
「え?俺に?」
うん。
なんか、可愛くて美味しそうだったから。
「・・・ありがとな。」
グチャグチャの頭をポンポンと撫でる。
・・・この人の一挙一動に心が揺さぶられる。
あの・・・
一緒に食べよ?
「ん。」
私たちは一緒にケーキを食べた。
昨日、1人で食べた時よりも、美味しく感じた。
潤さんは子供みたいに無邪気に美味しそうにケーキを食べている。
そんな姿が愛しくて、胸がキュンとした。
「んで、その顔の理由は?」
直球で攻め込まれた。
『うん、、、別れた。』
「そうか・・・。」
『ちゃんと言いたいことは言えた。』
「うん。」
『・・・そうしたら、やり直したい、って言ってもらった。』
「・・・・。」
『だけど、、、断った。』
「・・・おまえは、それで良かったのか?」
『うん。』
「そうか。。。んじゃ、もっとケーキ食え!」
うん。
それ以上、潤さんは何も聞いてこなかった。
黙々とケーキを食べる私を、優しい目で見つめていた。
・・・私、、、
自惚れてもいいですか?
こんなに優しくされたら、誰だって勘違いする。
でも、、、
私の気持ちを潤さんに伝える事は出来ない。
だって、潤さんは誰かを想っているから。
ときどき寂しそうな眼をするのは、誰かを想っているから。
それに、、、男と別れたばかりの私に、告白されても・・・いい気分はしないだろう。
素直になる!!って決めたのに、この関係が壊れる事が怖い。
絶対に言えない。
あなたが好き、と伝える事はできない。
これ以上は望まない。
なんでもいいから、傍にいたい。
そう、強く思った。