「カオルコ、太宰治好きなのか?」
潤さんが私の部屋の本棚を見て言った。
私は太宰が大好き。
本棚には太宰の小説や、太宰関連の文芸雑誌がひしめいている。
『うん!大好き!もしかして潤さんも好きなの??』
少しでも共通の趣味や嗜好があると嬉しい。
「うーーーん。俺、小説は読まない。読んでると眠くなる(笑)」
潤さんらしい回答だ。
「漫画は好きだ(笑)」
私も漫画は好き。
なんだか可愛くて笑えてくる。
「少しでもカオルコの事を知りたい。好きな物、嫌いな物。何に興味あるのか、、とか。」
そんな風に思っていてくれたんだ。
素直に嬉しい。
私も、あなたの事をもっと知りたい。
もっと近付きたい。
「あのさ、来週末って暇?」
『うん、空いてるよ。』
「俺、フットサルしてるんだけど、見に来ないか?」
『え!!』
「嫌か?」
『そんなわけないじゃん!!・・・私が行って大丈夫なの??』
「あ?当たり前だろう?みんなに紹介してーし。」
と、少し照れながら言った。
『あ・・・ありがとう!!』
「おう。こっちこそサンキューな。」
ニコッと微笑む。
潤さんの友達に紹介してもらえるなんて・・・
幸せ。
彼はとてもアクティブな人。
休日は身体を動かし、時間があるときは外出する。
時々、家でマッタリすることもあるけど。
基本的に社交的で行動力がある。
それに比べて私は・・・
休日は家でゴロゴロ(笑)
もしくはカフェや喫茶店にいき、1人で読書。音楽鑑賞。
基本、出不精。
友達と呼べる人も少なく。。。
消極的でインドア。
全く正反対。
今更ながら不安になる。
ここまで真逆な私達。
上手くやっていけるのかな。。。
てか、こんな私を彼は好きでいてくれるんだろうか・・・
ふと、あの写真に写っていた可愛らしい女性の事を思いだした。
あの人は、、、
どんな人だったんだろう。
あんな可愛くて優しそうな人だから、友達も沢山いたのかな?
潤さんと2人で並んでいる姿・・・とても絵になる。
それに比べて・・・私は・・・
中身も外見もダメダメだ・・・
・・・とても卑屈になっていく。
そんな自分が嫌で嫌でたまらないくせに、あの可愛い女性と自分を比較し、惨めになる。。。
・・・潤さんの友達に会うんだ。
私を見たら・・・
潤さんのレベルを疑われやしないか。。。
楽しみにしていたはずなのに、約束の日が近付くにつれ、胃が痛んだ。