石川さんのマンションに到着した時には、深夜2時を回っていた。
初めて入る彼の部屋は、とても綺麗に整理されていて、彼と同じ優しい香りがした。
「さあ、入って。」
リビングに向かう。
「・・・ソファーに座ったら?」
こんな時でも、優しい笑顔を向けてくれる。
私は言われるままにソファーに座った。
「何か飲む?」
『・・・大丈夫。いらない。』
石川さんは私の隣に座り、
「お風呂入る?」
と聞いてきた。
私は無言で、隣に座る石川さんに抱きついた。
少し困った顔で、抱きしめ返す。
『・・・キス・・・して?』
彼の胸に顔を埋めながら、そんな事を言った。
彼は私を抱きしめたまま黙っていた。
・・・が、しばらくして・・・
私の顎を指で上げると・・・
優しく唇を重ねた。
その後も何度も何度も唇を重ね、次第に優しいキスから情熱的なキスに変わった。
そのまま、寝室へと抱きかかえられ、ベッドに・・・
『・・・石川さん。。。』
「・・・暁。。」
・・・暁に、、何度も愛しげに名前を呼ばれる。
私も・・・目を閉じて、
『暁』と彼の名を呼ぶ。
でも、瞼の裏には・・・
遥介が浮かんだいた。
遥介と暁を重ね、、、暁に抱かれる。
・・・遥介への想い、空虚、、
1人では耐えられなくて、石川さんの優しさにつけ込んだ夜。
・・・この時、私の頭の中に潤さんは少しも存在していなかった。