過去を思い出し、この場に立っていられないほどの苦しい気持ちに襲われる。
そんな中、石川さんが口を開く。
「前に言ってた。君は酔って覚えていないかもしれないけど・・・」
私は何のことか・・・混乱した。
「ここは大切な気持ちが詰まった場所だって。」
そんな事を彼に話していたんだ。。。
そこまで深い話をしていた事に急に恥ずかしくなった。
「・・・今、君は誰に会いたいと願うの?」
考えたことは無かった。
むしろ考えないようにしていた。
・・・遥介に逢いたい。
強く思った。
・・・でも、それは無理な話で。。。
やっぱり、遥介への想いには蓋をしなければならない。
『・・・私、彼氏に会いたい。』
咄嗟に嘘をついた。
・・・嘘というより、、、逃げだろう。
遥介への想いが再燃し、苦しい。
誰かに傍にいて欲しかった。
「・・・俺じゃダメ?」
え?
突然の申し出に驚くしかない。。。
「俺が傍にいるから。代わりでも構わない。」
そう言われ強く抱きしめられた。
・・・潤さんは、遥介の代わり?
石川さんは潤さんの代わり?
きっと石川さんは分かっていない。
石川さんは潤さんの代わりではなく・・・
遥介の代わりと言う事を・・・
私は遥介しか見ていない。
誰と一緒に居ても、誰かを通して遥介を見ているんだ。。。
・・・もっと驚いたことに、
私は、石川さんの背中に腕を回し、抱きしめ返していた。
・・・独りは嫌だ。。。
今日だけは誰かと一緒に居たい。
『一緒に居て。』
言ってはいけない言葉を囁いた。