私は眠れずに朝を迎えた。
暁は、深く眠りこんでいた。
無理もない・・・
海外出張で疲労も溜まっているだろう。
時差もあるだろうし。。。
私は彼を起こさないよう注意し、軽く身支度を整え、自宅に帰った。
熱いシャワーを浴び、ベッドに寝転ぶ・・・
目を閉じると、暁の優しい笑顔が浮かんだ。
♪♪♪
携帯が鳴った。
・・・潤さんからだった。
暁に抱かれたことを思い返す。
自然と、潤さんからの電話は無視した。
しかし、彼はメゲズに何度も電話を鳴らす。
さすがに・・・無視をし通すことが心苦しくなって、電話に出た。
「おはよ!」
・・・仕事で疲れているはずなのに、元気な声が聞こえる。
「今から帰るな!カオルコの部屋、行ってもいいか?」
と嬉しそうに言う。
・・・本当は、、、潤さんには会いたくない。
というか合わす顔が無い・・・
つい無言になってしまった。
すると、電話越しに無邪気な声で、
「んだよ。寝起きわりーな(笑)会いたいから行く!!」
と・・・
そんな彼に抗うことなんて・・・出来なかった。
30分ほどで、潤さんはやって来た。
玄関に出迎えた私を、力強く抱きしめ、
「ただいま!」
と嬉しそうに微笑んだ。
彼の優しい声と笑顔が苦しくて、泣きそうだった。
「・・・カオルコに会いたくて、急いで帰ってきた!」
屈託なく笑った。
裏切り者の私に「ただいま」と言ってくれて・・・
優しい笑顔で微笑んでくれる・・・
そして「会いたかった」とまで言ってくれた彼・・・
それなのに・・・
私は・・・
・・・・以前なら、彼の笑顔を見ただけで、ドキドキしていた。
そして、彼に触れられると、嬉しくて恥ずかしくて、胸がドキドキどころの騒ぎじゃなくなり、はち切れて死にそうになっていた。
・・・でも、今は・・・
暁に抱かれたという罪悪感、、、
暁を愛しいと思った裏切り、、、
まだ遥介を想う気持ちに気付いたため、胸が締め付けられて苦しい。
以前とは違い、目の前の潤さんに対する恋心が消えかけている。
・・・だから、潤さんの顔を見る事ができない。
そんな私に彼は・・・
「・・・具合悪い?大丈夫か?」
心配そうな表情を浮かべてくれた。
余計に、心苦しくなる。。
『・・・ううん!大丈夫だよ・・・』
そう答えるのが精一杯だった。
「・・・ごめんな。押しかけちまって。。。」
と、悪いのは私なのに、、、どこまでも優しい。
「今日は、ゆっくり休めよ?何か欲しいモノがあったら電話してな?・・・それと俺に会いたくなったら、すぐ呼べよ!!またな!」
と優しく微笑み、キスをした。