タイソン 対 メイウェザー
59歳 vs 48歳
タイソンはポール弟とのエキシで結構しんどいはずだがメイウェザーはコンスタントにエキシをこなして来たから調子良さそう。タイソンが感覚を幾分か取り戻したんだとして、それ以前のロイ・ジョーンズとのエキシでかなり優位だった事と、これも結構前になるがメイウェザーがポール兄とのエキシでサイズ差をそこまで問題にしなかったのでスタイルマッチアップ的にはかなり興味深いのは確か。しかし、お互い伝説であってもやっぱり歳いき過ぎ。
これはメイウェザー対ジョーンズも十分あり得る
タンク対ポール( いまや世界ランカー!)
タンクって絶対に構えたらポールのベルトラインくらいのはずなのでやるだけ反則というか、どっちもパンチ届かなさそう
ゲーリー・ラッセルJr.
が引退試合をタンクか井上とやりたいと発信
三年ぶりの復帰戦は一つ上のスーパーフェザー級で見事な完勝で、タンクとやるなるライト、スーパーライト級くらいで井上ならフェザー級でとなるのか。晩年とはいえ両者にとってキャリア最高の相手となるのは間違いない
そして
クロフォード対カネロ
&
井上対ムロジョン
二つのオーソドックス対サウスポー(スイッチ)が
重なる日本時間14日
これを私はボクシング皆既日食と呼んでいる
井上vsムロジョン
以前の井上は右ストレートに当たりそうな感じがありドネアにそれを貰い、その後は前進した場面で左フックを貰うようになり、2つのダウンと誰かの代役だった韓国人選手にも貰ってはいるのでおそらく本当の穴のようである。しかし、これは井上自身が言うように勝ち方よりも勝つことにこだわり丁寧にジャブを突いておけば回避できる類のものであり、そういう戦い方でビボルのように安定した堅さと手数のストラテジーになりそう。
ムロジョンはタパレスと比べて持っている角度が多く左にもパワーがある。ジャブも使えて集中的にボディを狙っている。井上がでてきたとき用に直近のカルデナスと同じようなカウンターなど用意はしているはずなのでおそらくムロジョンがわざとさがっても井上があまりいかずに長丁場をムロジョンがボディを叩きながら追いかけるような展開か。
ドネア初戦、モロニー戦後はさがるボクシングはやめた感じの井上、どうでるのだろう?
クロフォード対カネロ
DAZNで観た inside the ring という番組でホストのマックス・ケラーマンが私も思っていた事、つまりクロフォードとデュランの類似性、のみでなく私の盲点だった事、つまりカネロとトニーの類似性、について触れた
クロフォードは元はライト級チャンピオンでスーパーライト、ウェルター級で四団体統一をしてしまってなんとスーパーミドル級の四団体統一王者に挑むのだから、現代のデュランである、いや、デュランが昔のクロフォードである。苦手なタイプもデュランと似てガンボアやマドリモフのような爆発力と速い足、カネロは重い足系なのでそこは問題はなさそう?(が、番組のゲストだった過去にカネロキャンプに居たライアン・ガルシア曰く、その重足な強振故に皆んなカネロフェイントに引っ掛かるそう)
スペンスとスパーしたようで、クロフォード戦のあのやられ方の後で実際どこまで回復できたかわからないが、スペンスは村田とやったブラント曰く16ozのグローブでスパーして手の甲にアザが出来るパワーらしく、同じくスパー伝説に事欠かないカネロのパワー対策に加えてカネロに出来ない詰め方まで出来る。
つまりジャブマスターのクロフォードはカネロ相手に遁ずる事も攻める事もできボデーを基点に攻め立てる事もできるはず。メイウェザー戦は勿論、スイッチヒッターなのでララ戦の踏襲もあり得るが、そういう場合のパンチ力がララを上回るかは疑問で、基本的には集中的にボディを叩く筈。
カネロはキャッチ戦線から正規階級へ、ドーピング問題などを経て、晩年のビッグネームを次々捕食。ある意味ポールの先駆者みたいな感じであるが実力は折り紙付きである。ケラーマン曰く足速ではないがハンドスピードがあり滑るような上体の動きから避けては打つカウンター(コンビネーション)は背の低いジェームス・トニーを想起させるというのだ。トニーは減量苦もあっただろうがモンテル・グリフィンやロイ・ジョーンズというテクニックに裏打ちされた変則的アウトサイダーを苦手としたようにカネロも同様に負けを喫したメイウェザーは勿論実質負けであってもおかしくない内容だったララ、手こずったサンダースや直近のスカル、倒すまで苦戦を強いられたプラント戦などの類似がある。
向こう側からの申し出だったらしいエニスとのスパーがあり、エニスとクロフォードではタイプとレベルが違うがデカさが上なので今回のクロフォードのある程度の模擬になったのだろうか。カネロのパワーというのは非常に厄介で、大体が一撃で相手がビビって丸まってしまったり、長引く試合にしても多くが腰が引けたまま終わる。唯一カネロのパワーをまともに受けて立ったビボルをしてベテルビエフより強打だったと言わしめるほどである。が、それはベテルビエフに対しては全力で動きカネロに対しては受けて立ったからというのがあり、クロフォードがカネロの強打を奪うつもりで動いた場合の対処がどういったものか。(これもガルシア曰く、クロフォードは本来のタイプとしては動き回って相手を崩すよりもいける時に腰を据えて倒しにかかるドッグタイプ。しかし、反論として他ゲストからはポストル戦、ホストからはプレスコット戦が持ち上げられた。クロとネロの両方と対戦したアミール・カーン氏はカネロを叩くのは容易いがクロフォードにはパンチを当てられなかったらしい。)
スマザーし合ったプラント戦のような押し込みからのフックはクロフォードのレスリング力によって解消され易いだろうからチャンスは序盤の鍔迫り合いやカネロのパワーによるお見合い時での得意のフェイントからのフック(晩年のフットワークを取り戻したコットとの対決やゴロフキンとの連戦を支配するほどの切れ味で、しかも、それで急所だけでなく腕そのものを破壊してくる、キックボクシングでいうところのローキックのようなパンチ)。
それから
当日両者がどういう戻り方をするのかというのがあり、カネロはライトヘビー級まで一旦上がった事があるからスーパーミドル級を作るのに最大筋量を削いでいるのは間違いない。一方クロフォードは減量苦も殆どないはずで筋肉増量でベストコンディションのはず
普段リラックスのクロフォードがもしかしたら今回カネロをフレックスアウトするかもしれず、デュランのようなインサイドワーク、クリンチワークとボディパンチやアッパーカットで絶え間なく攻め続けてかなり優位に立つかもしれない。(デカくてラフなロマゴンみたいなイメージ)増量したクロフォードのスピードロスを狙ってカネロがスピード重視でかかって来た場合には咄嗟にスピードとボクシングで対応しそうだが、カネロより高い年齢と増量を考慮すると力で捩じ伏せるかもしれない。なので逆にカネロはそこが狙い目か。
普段フレックスのカネロはもしクロフォードが慎重ならカウンターを狙ってリラックスモードでクルーズ。或いは、いつもより絞ってかなり素早く動きプレスし続けてフェイントを餌にまともにフック、ボディや腕など叩きまくり、上手くいけば機を捉えてパンチ力を遺憾無く発揮(プラント戦のようなイメージ)。だが下手すると機を見出せずそのままフルボッコになるかもしれないのでかなりラフファイトになりそう。
両者共通してジャブ、左フック、ボディパンチ、アッパーカット、右のオーバーハンドとそれぞれ必殺の武器。
おまけ