丁度僕が焼肉店で食後の冷麺を啜っていたら
後ろで管を巻いていた大人の男達が
格闘技とボクシングを比べる話をしていた。
「世界王者になれるならボクシングの方が良い、二千万円くらいになる。武居のように格闘技の強さを証明している選手もいる。」というような感じであったが、このように世間の誤解というのは甚だしく、それも結構高めの店で管を巻ける連中がこのレベルである。
そもそも二千万円とかいうのは世界王者のベルトの値段であり、世界王者のファイトマネーやスポンサーやら諸々の報酬は一律ではない。更には、ボクシングにしろ格闘技にしろ他に本職を待たないで競技だけで生活できるレベルのフルタイムの選手とパートタイムの選手を比べる事とそれである競技と格闘技なるものを比べる事のくだらなさである。こういう思考回路は一般的には職業的女性に見られるものであるが、まあ土曜日なので良しとしよう。
話せば話すほど明後日の方向に向かう連中とバイトの接客とを足早に後にしたが、連中もいいポイントを突いてはいたかもしれない。つまりベルトの相場二千万である。これって四団体統一だったら円安で普通に一億円越すのでは?と今にして気が付いた。俺がプロモーターで四団体統一するレベルの選手のファイトマネー、しかも負けないので上がり続ける、と四団体分の承認料を捻出するとなったら、間違いなく気が触れるだろう。
フロイド メイウェザーが今回、SNS上ではファンドしてでも反則しようという運動が起こってしまっているような層が関心を持つ、ライジンのエキシビションの為の記者会見で話した内容が殆ど現代のボクシングにおけるベルトと王者の乱立にたいする苦言であったことも大変重要な意味を持っている。それ同様に、日本が誇る井上尚弥が恐ろしく過酷であり競技的にも経済的にも大変リスキーで険しくも未来へ託す大きな開拓として甚だしく意義深い四団体統一というひとつの整備、いや、もはや革命的と呼んで良い気さえする格調、品格高く外貨の獲得すらできるポテンシャルを十二分に秘めた才能と努力を解き放つスポーツと、大衆迎合のような態をなしながら禁じ手やルール違反を普及させてでもドメスティックな金をつくろうとする方向に若者のエネルギーを傾ける格闘技。何故比べたがるのか?
そして明日は
ビボルも注目のライトヘビー級の三団体統一戦
ベテルビエフ
対
スミス
スミスは世界王者に何度かなっているが、未だに労働現場で働いているそうで、振る舞いも言動も非常に好感の持てるスキルとパワーを兼ね備えたボクサーパンチャー、ボクサーファイターである。対するベテルビエフは全勝無敗KO率100%という怪物である。
現在カナダに住んでいるベテルビエフだが、ボクシングにおけるカナダって、アレクシス アルゲリョが移り住んだカナダでボクシングを習い始めていたり、レノックス ルイスがオリンピック代表で出ていたりと結構おもしろい。カナディアンで有名なのはチュバロか。ボクシングとブルーカラーワーカー。その文脈ならスミスだが、カナダにいるのはベテルビエフ。
余りにも強靭なベテルビエフに対するスミス陣営の策とは?