ボクシング原理主義

ボクシング原理主義

ボクシングの原理原則に則っとりながら技術論や方法論を分析考察。技術や意識の向上を目指したい、いちボクサーの見識メモ。
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確か今では

二団体が空位で残りの王座にそれぞれ
デービスとスティーブンソンが
君臨しているライト級は
タンク デービス 対 フランク マーチンという
至極の戦いが備えていて

その後の展開まで含めて楽しみでならない。


元四団体統一王者ヘイニーを最初から最後まで完膚なきまでに叩きのめしたライアン ガルシア、試合前の長い奇行から相手陣営だけでなく世界中のオッズメイカー達までも欺いた兵法家ぶりは見事だったが、計量での大きな体重オーバーに試合後の禁止薬物反応陽性と前代未聞の始末の悪さである。

一部ヘイニーへの批判にあるように点滴などを使った当日の膨大なリバウンドや相手への増量制限など、試合時点での所謂公平性というものは双方のマネージメントの結果からか確かによく分からないことが多々あるようで、ガルシア本人曰くガルシアを陥れようとしている勢力や全体の構造そのものと戦っているとしたら確かに問題提起はしているが、、



カネロがムンギアを相手に
圧倒的な力の差を見せつけて勝利し、カネロとのビッグマッチを狙うクロフォードやベナビデスが観戦していたようだが、確かにこの両者とムンギアでは状態にしろ実力にしろ差を感じるが、例えばムンギアというのは経歴としてはタイトルの防衛回数やダウン経験、体重超過の有無などでみると非常に優秀で、その面ではベナビデスより上となるわけである。


同じロジックで
西田がロドリゲスからタイトルを奪取した事をアップセットと捉える人達がいるが、ロドリゲスというのは世界王者に勝利した事がまだ一度もないはずで実力はともかく本当の強豪と呼ぶのは少し違うが、西田の今回の勝利が多くの人に感動と勇気をもたらした事は間違いなさげである。


そして遂に
その火蓋が切って落とされる事となる

井上vsネリ

なんと五試合中四試合が世界戦という興行である

確かネリの体重超過対策だったドヘニーも普通に試合か

井上がネリに勝利した後フェザー級を見据えた時
ドヘニーは勿論なんと復帰戦がフェザー級タイトルというフルトンとの再戦も予想される。





フライ級
阿久井 vs 桑原

因縁の再戦であり下馬評はおそらく阿久井有利だろう。しかし、世界奪取戦を観ると桑原に課題だった火力が着いていれば厳しい戦いとなるはず。



バンタム級
モロニー vs 武居

気が強いからこそか、計量での強引な握手をみると武居は減量がかなりキツかったはずである。対してモロニーは場数がありコンディションの差を否めないので長丁場は王者有利。お互いラフ系だが片やコロナ禍アウェイとはいえやられるまで井上に善戦したり中谷戦でも善戦をしたモロニー兄弟の片割れ、片や相手が必殺のポジションで止まるか腰が浮くまでグニャグニャラフファイトする武居。ある意味似たもの同士の対決で、パンチやスキルは一流とはいかないがボクシングタクティクスに優れたモロニーが防衛するならバレラのような先手、パンチのある武居が勝つならハメドのような一発だろう。



バンタム級
井上 vs 石田

邦人特有の気の良さというか気の弱さ?を特徴としている両者の試合で勝った方が名実共に一皮むける感じが凄くする試合。井上はパワー型で石田はむしろその逆、スピードとキレ。その事から石田のジャブによる距離操作を鍵とする見方が多いだろうが、おそらくインサイドでも石田は強い。ウバーリ戦などでは意外と井上は技術意識が高い印象があるのに反して基礎的にパワー派なので本人の中で食い違いがあるのかもしれず、井上が退がる展開も十分予想できる。モロニー武居に続き噛み合いそうな対戦である。



スーパーバンタム級
四団体統一王座
井上 vs ネリ

井上はネリが超過した場合のドヘニー対策もしていたかもしれないと考えると、とんでもない器量である。後楽園球場で世界タイトルを獲った白井、パウンドフォーパウンドをねじ伏せた原田、実にそれ以来と言える日本ボクシングの顔となった井上。原田にはメキシコの天敵メデルがいたが、今のところ井上にとってのライバルらしいライバルは存在しない。

ネリは、体重超過や薬物違反など本来なら論外という問題を起こしたが、プロボクシングを所謂格闘技のように勝負論だけでみれば、日本に来て当時パウンドフォーパウンドに入っていた山中を打ち倒したのであるから、その味を知っている分かなり危険なのである。

東京ドームという事でタイソンの番狂わせが語られるが、その時既にタイソンは状態としてかなりヤバかったらしいので井上とは無縁の事柄である。

さて、ネリはパンチャーのように語られているがボクサー型。つま先に乗り続けられるようなアウトボクサータイプではないがフルトン戦を見るかぎりあまり問題ではない。フルトン以外で初めて井上をテストする能力を持っていそうで、計量観ると闘志ではフルトンより上だろう。

これもある意味では似たもの同士、つまり、お互いにボクシングの妙をそれぞれ使いこなし、いつの間にか勝っているような倒し屋同士なのである。


井上が更なる高みへ行く為には

この上ないくらいの相手なのかもしれませんな。






予期せぬエラーの為おまけなし