音楽会から、また少し時が流れた。

12月25日。とうとう2学期も終わりである。

成績もそこそこだったし、別にギャーギャー騒ぐ事件もなかったし、珍しくごく普通のクラスになりさがっていた6-1・・・だったのだが。

放課後が、ハンパないことになっちゃった系なのである。

・・・このクラス、今アツアツのカップルが1組いる。

日野 実知香と、復谷 羅雄である。

この2人、他の者にウザがられるほどのラブラブっぷりを見せつけているのだが、ちょっといろんな人に目をつけられているのも確かであって。

「・・・あいつら、アホだよな。」

「恋は人に目隠しをするって言うからねぇ。」

「いわねーよ。」

赤崎 勇真、芯草 友里、田町 蒼渡などがそれであって。

「もぉ~、やめてよぉ~ラオ~」

「うるせー。」

腕にとびつく実知香に、頬を染める羅雄。

彼らを遠くから見たときの、勇真たちはこう思うのである。一図に。

「・・・うぜぇ」

「・・・ムカつく。」

「死んでくれねーかな。」

「うるさい。」

「今から百万年くらい黙っててほしい。」

素直な気持ちである。

そんな中・・・

あかりの耳に、こんな言葉がとびこんできた。

「ねえ、ラオ~今日、神戸にデートに行くでしょ?」(この学校は兵庫県西宮市にあるって設定です。実際には無いとおもいますけど)

「ああ。あまりデケぇ声で言うな。」

「待ち合わせ場所ォ、ドコにする~」

・・・しまった。

これは、たいへんなことをきいてしまった。

彼女は、なぜかあせってしまった。

まあ、そう思ったトコで、口が勝手に蒼渡たちに言っていたのだけれども。

「・・・なんだとぉぉぉぉ!!!!!!!」

「アイツら、あのナリであんなトコいくのかよ!」

「テメーらなんか、公園でも勿体ねーのに!!」

「うぜえ!うざすぎる!!」

「ムカつくうううううううう!!!!!!!!!!!!」

・・・キレすぎ。



こんなに友達の恋に非協力な人たち、現実にはいねーよな、とか思わないでください。

・・・いますから(ニヤリ


ホイ、ちょっとはアイドルブームに乗っかってみようと思います。

今回は、嵐ファン、AKB48ファン、KARAファン、少女時代ファン、関ジャニファンをバトらせます。

6-1以外の子も登場しちゃいます!




「ねえ~!やっぱ翔くんカッコいいよねぇ~~!!」

小学生なら、学校で1回は聞くであろうこのセリフ。

いま、橋山小学校ではアイドルブームがまきおこっていた。

嵐に関西ジャニーズ、AKB48にKARA、少女時代。

里月のように、まったく無関心の女子もいるにはいるのだが。

まあ、とにかく女子がものすごいのである。

「嵐が一番カッコいいし!」

「そんなわけないでしょ!」

「男のアイドル嫌ー!やっぱ少女時代でしょ!」

なんて、ギャーギャーギャーギャー争う始末。

「どっちでもいいわ、ボケェ。」

と、女子にキレる世打 想。

彼、アイドルがなぜか大嫌いなのである。理由も無いのに。

まあ、こんな感じに盛り上がる6-1であったが・・・

ある一大行事を、アイドル騒ぎで忘れていた女子たち・・・


音楽会である。

今年は、音楽室にある楽譜のなかから、好きなものを学年で希望をだしてください、とまで音楽の先生がいってくれてるのに、このアイドル大好きっこたちは忘れていて。

男子はマジメに話し合ってるのに、女子はAKBだのKARAだの・・・


が、ここにあるニュースが流れ込む。

・・・この、音楽室の楽譜の中に・・・

この5つのアイドルの曲が、1ずつまぎれていたのだ。

これを聞いて、もう女子たちはドンチャン騒ぎ。

「絶対嵐ィィィィ!!」

「嫌!!AKBだもん!!」

わあわあギャアギャア。

とくに先陣きっていたのが、嵐ファンの1組網河 穂雪と塔下 彩。それから、少女時代ファンの2組方外 真由に、3組関ジャニファンの井川 竜菜。

この4人が揃うと、もう学校一個ふっとんじまいそうな勢いなのである。

「嵐ぃ?なんだよそれぇぇ!?今は関ジャニだろぉがあああ!!」

「うるせええ!!いまは平成時代じゃなくて、嵐時代なんだよぉぉぉ!!」

「違ェェェ!!少女時代じゃボケぇぇぇぇ!!!」

怖・・・


しかし・・・最終的に決めるのは学校の先生。

最初からマジメに取り組んでいた男子の意見が優先され、「ルパン三世」になっちゃいました。



6-1 出席番号9番 世打 想

6-1 出席番号14番 塔下 彩

6-1 出席番号28番 網河 穂雪

6-2 出席番号23番 方外 真由

6-3 出席番号1番 井川 竜菜


残暑の厳しい秋の日であった。

今、6-1の面々は、ある特別な行事に燃えていた。

スポーツの秋、というだろう・・・そう、体育会である。

「コラァぁ!!勝てよ、紅組ィィィィ!」

「いけええ!!!白組ファイトォォォォ!」

クラスごとに紅組と白組にわかれ、種目ごとに戦う。

6-1は、生活班のうち1、3、4、6、9班のうちの2人が紅組、2、5,6,7、9班のうち残りの2人が白組となった。

まあ、敵どおしで野次とばしたり、挑発したりはよくある話・・・

「なにやってんだあ!今のは反則だろ!」

「ええ!絶対紅組が勝ってたし!おかしいよ!!」

「お~い、白組ちゃん♪勝てるもんならかってみろや~」

ってな感じで。

でも、

・・・これはないよね?



みなが待ちに待った、お弁当タイムのことであった。

澄口 清佳らの3班は、みなでガヤガヤと話していた。

といっても、こんな内容。

「なあなあ、この曲知ってるか?」

みたいなノリで、野秋 優多が鼻歌でいろんな歌を歌って見せる。

この班では、野秋が出す鼻歌イントロクイズが好評で、毎日のように開催していた。

「♪~♪~♪~」

「わかった!アレでしょ!いきも○がかりの「あり○とう」!」

大声で、津田 里月が答える。

「・・・正解。」

と、当てられるとちょっとテンションさがる優多。

「じゃあ、次は・・・♪~♪~♪~」

「・・・あっ!ハイハイ!!」

と、またも手をあげたのは里月。

「えっとぉ・・・「さようなら」?」

”逢いたくて”という題名なのに、わざととぼける里月。

しかし・・・

「・・・」

「・・・」

「・・・」

ちょっと、スベっちゃったらしい。

が、まあまあ、優多と、もう一人の男子の乃霧 空はわざと笑ってくれる・・・

が、清佳はおにぎりをほおばりながら、

「・・・フフ」

と、鼻で笑っちゃう始末。

「イヤ、いくらなんでも鼻で笑うことねぇーだろ!」

と、つっこむ優多。空はお弁当に興味を戻す。

「仕方ないじゃん!いま、おにぎり食べてたんだもん!笑ったらブってとぶよ!?」

言い返す清佳。しかし、里月がかなりショックな顔をしているのに気づく。

「・・・」

「笑えなくても、リアクションくらいしろよなー」

「そんなのしなくても、里月は賢いからわかってくれるよ。ってか、するにしてもどうやって?」

と、褒めながら反論する清佳。

すると、里月がウインナーを口にいれたまま、首を横に振りまくった。

「・・・あんな感じに。」
いままで黙っていた空が、きゅうに口をひらいた。

とたん、ウインナーを飲み込んで、里月が声をあげる。

「そんな言い方じゃ、まるでわたしが・・・」

が、なにかマズイ続きだったのか、言葉をきった。

「リアクション芸人みたい?」

優多が勝手に続ける。

「言うなー!!」

「うるせー」



ね?体育会に、こんなことってないでしょ?



6-1 出席番号8番 澄口 清佳

6-1 出席番号12番 津田 里月

6-1 出席番号20番 野秋 優多

6-1 出席番号21番 乃霧 空