映画「ミッドナイトスワン」 | applejamな休日

applejamな休日

せかせか暮らしてるのに、気が付けば何もせずに一日が終わってる…
ゆっくりとジャムでも煮ながらお休みの日を過ごしたいなぁ…
大好きな韓国のドラマや音楽、その他もろもろについて書いてます

2020.9.25全国公開  映画「ミッドナイトスワン」公式サイト 

 

 

 

 

 

日本の映画、映画館で見るの何年振り?

っていうか、私、日本の映画を映画館で見たことあったっけ?

と思って思い出したのは、

8年前に、もらった試写会のチケットで見た映画「ひみつのアッコちゃん」以来でした…

で、お金を出して日本映画を見たのは、「千と千尋の神隠し」以来?

実写映画を映画館でお金を出して見るのは、

ひょっとしたら、人生初!!!かもしれません。

 

 

 

 

トランスジェンダーとして夜の街で生きる凪沙(草彅剛)。

彼女のもとにやってきたのは

シングルマザーの沙織(水川あさみ)に

育児放棄された一果(服部樹咲)だった。

子ども嫌いの凪沙は一果に冷たく接する。

 

一果は通りがかったバレエ教室に心惹かれ、

凪沙に内緒でバレエのレッスンを受けるようになる。

踊ることに喜びを見出し、

バレエ教師(真飛聖)に才能を認められる一果。

そして、次第に一果に心通わせていく凪沙。

しかし、二人の幸せな時間は長くは続かなかった…

 

 

 

 

この映画、草彅君の熱演に注目が集まっていますが、

私は彼よりも、新人の服部樹咲ちゃんの演技が気になりました。

前半の無表情から、

一転、バレエの楽しさを知ったときの生き生きとした表情!!

踊るのが嬉しくてたまらず、

制服のまま、アパートの狭い通路を踊りながら進んでくるシーンは最高だった。

その他、要所要所で挟まれるバレエシーンはとても美しかった。

樹咲ちゃんは、演技は初めてでも、

バレリーナとしての実績を積んでるから、

表現力の土台はできてるってことなんでしょう。

 

 

 

一果の親友・りんを演じた上野鈴華ちゃんも印象的でした。

彼女はバレエの経験者かどうかわかりませんが、

彼女の踊るシーンも素敵でした。

 

 

なので、

私にはこの映画、美しい美しいバレエ映画だと思われて。

 

 

もちろん、

凪沙のトランスジェンダーとしての苦悩や、

母親になりたくてもなれない葛藤や、

そういうものも十分に感じられたんだけど、

なんか、そこの所は、私には弱かったな。

 

 

そこまで悪人が出てこなかったり、

残酷なシーンが無かったり、

全体的にきれいに作られてる感じがしたんだなー。

(例外的に、手術シーンと、

手術後の凪沙のシーンが、そこまでしなくてもって感じだったんですが)

あと、私はてっきり凪沙が不治の病にかかってるんだと思っちゃってたけど、

そういう風に勘違いさせるように作ってた?

それとも、単純に私の考えすぎ?

 

 

そして、やっぱり、

サッドエンディングなのが、納得いかない。

凪沙には、強くたくましく、

一果の母になってほしかったから。

ていうか、「女性」にならなきゃ、母親になれないってところも納得いかなくて。

凪沙が男性の体のままで、

母親になってほしかったのかな、私は。

それは、残酷なことなんですかね、凪沙にとっては。


 

あ、でもね、なんか、

「母親って何?」っていうことは強く考えさせられました。

私自身、今、母親としての自分の存在意義を問われている部分があって、

そこの所はひどく身につまされました。

 

 

韓国映画や韓国ドラマの

ストレートな表現に慣れてるから、

随分ソフトタッチな感じがしたのかもしれません。

 

 

実は、この映画、お友達に強くお勧めされて見たのですが、

私の率直な感想を伝えたものか、どうか、

今、ちょっと悩んでいます…

 

 

 

 

【追記10/14】

いろいろ分からないことがあったので、

他の方のブログをいくつか見せていただいたところ、

凪沙が体調悪そうだったのは、

ホルモン注射の副作用だと。納得。

 

 

「従妹の子」なんてかなり遠いつながりの一果が

田舎では「独身男性」ということになっている凪沙のもとに

なぜ預けられたのかは不明。

一果と凪沙がまったく他人の設定だと、

田舎のシーンが撮れないし、

現代日本では法に触れる。

やむを得ずの設定、か。

 

 

一果がやってきたのは中1の時だったそうで、

そこよくわかってなかったから、

すぐ中学卒業して再び上京してきたように思った。

2年ぐらい経ってるから、

その間、いろいろあったと想像できる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この長い予告編、映画未見の方は、まだ見ないで。

一果が通路、踊りながらやってくるシーンも入っています。

映画『ミッドナイトスワン』925秒(15分25秒)予告映像