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こないだ載せたベスト盤にハマってしまい、まずは彼らのファースト・アルバムを手に入れましたよ。2013年に英国のTalking Elephantっちゅうレーベルから再発されたCDっす。ちなみにトーキング・エレファントはアシュリー・ハッチングス関係やシャーリー・コリンズなんかの英トラッド系のCDをよくリリースしているレーベルです。ベスト盤をくりかえし聴いているうちに、さっぱり良さの分からんかった“Sailing”さえ気に入ってしまった現金なおいらっす。うひょー!当時の英国にゴロゴロしていた、アメリカの泥臭音楽に対するあこがれがバシバシ伝わってくる典型的なカントリー/フォーク・ロックでした。このデビュー作はイアンとガヴィンのサザーランド兄弟に、ベースのキム・ラドマンとドラムのニール・ホップウッドの4人組で、この編成はこれっきりのようです。プロデューサーはあのマフ・ウィンウッド(スティーヴ・ウィンウッドの兄貴)です。11曲全てがオリジナルで、オープニング・トラックのイアン作“The Pie”以外は全てがガヴィン作です。するめタイプのいいメロディがたくさん出てくるので、一聴してイマイチ耳に残らんな~っと思ってもとりあえず眉間にシワ寄せて真剣に10回は聴いてみましょう!じわじわくると思います。次のアルバムのUS盤に収録されることになる“Sailing”で決定的になりますが、スコットランド出身らしい彼らのアイデンティティがよく表われているのが、英トラッドを思わせるメロディで成り立った“I Was In Chains”です。アメリカンな雰囲気の中に突如現われる英国臭は、ブリンズリーズのアルバム『Despite It All』の最後に入っている“Old Jarrow”とか、アーニー・グレアムの名盤『Ernie Graham』収録の“Belfast”みたいなもんです。この中に並ぶとオシャレで洗練された“Midnight Avenue”に漂うAOR的切なさもたまらんです。「AOR的切なさ」ってわけわからんかもしれませんが。手堅いリズム隊もすばらしく、あたたかいサウンド作りはこの手の好きな人には文句ないと思います。ただ今次のアルバム『Lifeboat』注文中なので、届いたらまたとりあげるつもりです。
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今月の8日に心臓発作によって、73歳で亡くなったソウル・シンガーの代表アルバム『Trying To Live My Life Without You』のタイトル・トラックをご紹介します。邦題の‘愛なき世界で’って飛躍しすぎやと思いませんか?どうしてもピーター&ゴードン思い出しますよね。歌詞は要約すると「これから君なしでやっていこうと思うが、そらもう大変だ」みたいな感じなんですが、この歌がまずアルバムのトップなんですね。で、曲が進んで行くにしたがってタイトルだけ見ていくと、「毎日ちょっとずつ死んでいく」とか「一人じゃできない」とか「愛してる、君が必要」とか「君は僕の愛から逃げることはできない」とか「かわいい、かわいい、君は僕のもの」とか未練たらたらなんです。おまけにこのジャケ!しかも裏ジャケ(写真→)では、電話かかってこないかなあ~なんてベッドで待ってますから。全曲の歌詞がわからないので何ともいえないですが、このアルバムのコンセプトって結局最後は恋人に向かってやっぱし戻ってきてくれ~~!!っちゅうことなんでしょうか?そうだとすれば、いかにも無骨で不器用そうなオーティスにぴったりの内容で泣けてきますね。R.I.P.
 
僕は1日に煙草を5箱吸っていたもんだった
やめるのは一番つらいことだった
毎日ワインを4本か5本飲んでいた
僕はいつも手にグラスをもっていた
 
その習慣を断ち切るのは困難だった
でも君が僕に課したことに比べればなんでもない
 
ベイビー 君なしで生きてみようと
それが一番つらいことになるだろう
僕たちの過ごした日々を忘れようと思う
それは僕が考えうる一番つらい重荷になるだろう
 
僕はそこいらじゅうで悪い評判がたっていた
町じゅうで女の子を追いかけまわして…
そんな生き方を変えるのは難しいと思っていた
でもあの時たまたま君を愛してしまった ベイビー
 
僕はなんでもやったし がんばってみた
でも君を失うことを乗り越えるなんて奇跡みたいなもの
 
ベイビー 君なしで生きてみようと
それが一番つらいことになるだろう
僕たちの過ごした日々を忘れようと思う
それは僕が考えうる一番つらい重荷になるだろう
 
ベイビー 君なしで生きてみようと
それが一番つらいことになるだろう
僕たちの過ごした日々を忘れようと思う
それは僕が考えうる一番つらい重荷になるだろう
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ザイールのイトゥリ森でフィールド・レコーディングされたピグミー族の音楽のCDを借りてきました。つまりアフリカン・トラディショナル・ミュージックっちゅうことです。カリンバ(リケンベ)という親指ピアノとギロみたいなギーギーいう楽器が使われていて、イメージ的にはアーイーヤー、アーイーヤーのミスハワイみたいな感じです。って若い人には何が何やらわからん説明ですんません。アメリカの黒人音楽含めた西洋の音楽に毒された耳で、これがブルースのルーツだ!と無理矢理な思い込みで聴いたとしても、一見ヘンテコでとても音楽的には聞こえないかもしれません。が、タイトルにもあるように、リズミックな多声音楽として聴けばなかなかおもろいです。「アエ~エ~アエ~」っちゅうコーラスに絡んでくる手拍子か何かのパーカッションのリズムのとり方がおもしろかったり、それが途中からエイトビートに近くなったりします。「ゲホッ」と咳をしたり、ハエか蜂が「ブ~ン」と飛んできたり、「あ~しんど」みたいなため息まで入ってるし。全編ポリリズムの応酬で、カリンバによるイントロに続いて入ってくる楽器(これもカリンバ?)がリズムだけでなくテンポまで違ったりします。これ、ポリテンポって名付けていいでしょうか?仮店舗みたいですが。しかもあとから入ってきた楽器のテンポに最初のカリンバがつられるという。どういうこと歌ってるんですかね?「今日の仕事はつらかった~」(山谷ブルース)のような労働歌でしょうか。それとも豊作の祈りか狩りの歌か。基本的に陽気な雰囲気に感じられますが、喜怒哀楽の表現は音楽にするとまた人種、民族によって異なるかもしれないのでよくわからんです。途中の子供たちの会話なんかも知りたいもんですね。
イメージ 1今年の一発目は、スコットランドの兄弟デュオを中心としたフォーク/カントリー・ロック・バンドの20曲入りベスト盤です。実は昔々、彼らの『Lifeboat』という初期のアルバムを買ったことがあるんですが、いまいち良さがわからず、すぐに手放してしまいました。しかもロッド・スチュワートがカヴァー・ヒットさせた“Sailing”もどこがいいのかさっぱりわからんかったです。今もわからんですけど。ただ、これはヒットする!とにらんだロッドのカヴァー・センスって凄いんですかね?たしかにわかりやすくてすぐに覚えられるゴスペルっぽいメロディを、ソウルフルなロッドのヴォーカルで聞かせたところがミソというか、鍵があるような気はします。もちろんこのCDにも入っていて、やはりゴスペル・コーラス隊が合唱しているような感じのアレンジです。けどが!“Sailing”よりもすばらしい歌がたくさん入ってます!71年のデビュー・アルバム~79年の最後のアルバムまでの7枚の中から年代順に24曲ずつ選曲されています。さっきまで近くの公園のベンチに座って、日に当たりながらウォークマンで聴いてました。そよ風がソヨソヨソヨ~とイヤホンに当たると、曲とマッチしてスゲー気持ちよかったっす。今日はあったかくて春みたいっすね。ヴォーカル(兄弟のどっちだかわかりません)はロジャー・マッギンやディランほどではないですが、わずかにイガイガ声です。基本的には最後の79年まで、リズム隊にオルガンやアコースティック/エレクトリック・ギターっちゅうシンプルで泥臭いバッキングにポップで切ないメロディがのっかる感じで、時代が下がるにつれて爽やかになっていきます。素朴なサウンド・プロダクションも好ましくて、ちょっとだけ当時のAORを思わせるところもあり!初期のプロデューサーにはスティーヴ・ウィンウッドの兄貴で元スペンサー・デイヴィス・グループのマフ・ウィンウッドの名前がありました。デイヴ・マタックスも何曲か叩いています。71年の“I Was In Chains”はもろトラッドの節回しとメロディで一発で気に入りましたね。アレックス・チルトンのビッグ・スターやAORに突入する前のギャラガー&ライルなんかが好きな人にオススメ!
イメージ 1次のアルバム『エニシング』は2枚組の拡大版を手に入れたので、こちらも所有の1枚物ではバランスが悪い!(意味不明) ということで拡大版を買い直しました… 本編は昔レビュー済みなので、ディスク2のみのレビューです。いやあ、このゴス期の彼らもおっそろしいほどの数のフォーマット(7インチ、10インチ、12インチなど)でシングルをリリースしまくっていたんですね。全く知らなんだです。それもシングル2枚組とか… おそらくこのディスク2にそれら全ての両面が収録されているんじゃないかと思います。はっきりいって、なんとかかんとかミックスといった、本編収録曲の別ヴァージョンの数々はおもしろくもなんともないし、どうでもいいんですが、それ以外がけっこうおもしろい!ラットのカッチョいいドラミングを大フィーチャーした“Let There Be Rats”、ダムドの変名バンド、ナッズ・ノーマッド&ザ・ナイトメアーズみたいな60s風な“Wiped Out”、ライヴ音源ではセックス・ピストルズのカヴァー“Pretty Vacant”とトロッグスのカヴァー“Wild Thing”、同じくライヴで“Street Of Dreams”と“Curtain Call”のメドレーなどです。このメドレー、『Black Album』収録の17分のプログレ大作“Curtain Call”は後半のハイライト部分のみがつながってくんですが、これが異常にカッコいいっす。『Phantasmagoria』は彼らが制作した中でも特にメロディ重視の楽曲と、それを引き立てるプレイに徹したプロフェッショナルなアルバムでしたから、さすが演奏力のある彼ら、ライヴでもちゃんとそれを再現していたんですね。初来日公演を見逃したこと後悔してます。それにしてもキャプテン・センシブル不在のこのアルバムがキャリアの中で一番売れたっちゅうのも皮肉な話です。でもキャプテンも同時期に“ハッピー・トーク”で全英1位とったんですから、お互いによかったですね。おわり!
イメージ 12002年にデジタル・リマスター化された国内盤CDで、もともとは76年にリリースされたシングル&レア・トラック集です(原題:『Odd Ditties』)。この人に関しては個人的に難解なイメージをもってしまうカンタベリー系の中で、わりとポップで聴きやすい部類に入るっちゅうことで、以前からもっと聴いてみたいと思いつつほったらかしにしていたんですが、ちょうどよさげなCDを京都の中古レコ/CDショップ、ワークショップさんで発見したので購入いたしやした。写真付きのディスコグラフィーにそった和久井光司さんによるデータに徹したライナー付きで、歌詞も全曲原詞と対訳が載ったありがたいCDっす。思ったとおり、シングルだけあってケヴィンならではのポップにひねくれたメロディとアレンジとサウンド満載の簡潔なナンバーで占められていて、大変すばらしかったです。アルバム『おもちゃの歓び』に通じる初期の歌から、当時ケヴィンがハマっていたらしいカリブ音楽まで一気に聴ける感じっすね。ケヴィンのレゲエとかカリブ趣味はちょっと前まではよくわからなかったんですけど、このCDを聞くと最後までケヴィン節っちゅうか、彼の一貫したセンスが音楽スタイルに関係なく土台になっていることがわかって、ああやっぱいいなあ~となりました。まあ思い込みも手伝っての話ですが。このへんのトロピカルな歌は鼻声ヴォーカルのせいもあってレイ・デイヴィスにも通じますね。“Jolie Madame”では英フォーク・ファンに人気のあるブリジット・セント・ジョンがデュエットしています。ブリジットは私にはあまり人気がないんですが、いらんこといわんでいいですね。“Puis-je?”のイントロを聞くと思わず「サ~ンデモーニン~」と歌ってしまいそうだし、“Stranger in Blue Suede Shoes”はそのまんまっちゅうことで、やはりケヴィンはルー・リード好きだったんでしょうか?ニコともつながりがあったし。というわけで当たり!の1枚でした。
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シャーリー・コリンズの最終作です。ドリー・コリンズのいつものフルート・オルガンを中心に、フィドルとヴォーカルにバリー・ドランスフィールドが、リコーダーその他にフィル・ピケットが参加しています。ドリーはピアノでもいたるところで活躍していて、リチャード&リンダ・トンプソンの“Never Again”のカヴァーではドリーのピアノ1本でシャーリーが原曲に忠実に歌ってます。スコッと終わってしまうんですが…。この“Never Again”や、シンセサイザーの控え目な導入や、ドリーがヴォーカルをとったり(初めて声聞きました)、有名な“ベガーズ・オペラ”をとりあげたりとけっこう目新しい側面のある最終作なんですが、全体の印象はいつもの素朴なトラッド集っちゅう感じで、60年代のシャーリー(&ドリー)のアルバムとほとんど変わらない雰囲気です。5曲目に入っている“The Blacksmith Courted Me”は、オリジナル・レコには入っていないCDのみのボーナス・トラックです。CDにはどこにもそういう表記がないので要注意っす。スティーライ・スパンの1stアルバムと2ndアルバムの最初に入っているあの名トラッド“ブラックスミス”のことですが、ドリーのピアノだけをバックにシャーリーはかなりメロディを変えて歌っていて(シャーリー独自なのか伝承されたヴァージョンなのかはわかりません)、こちらもすんばらしい出来です。あと最後に入っているシャーリー、ドリー、バリー・ドランスフィールドによる輪唱がたまらんです。輪唱って懐かしくないですか?あの「かえるのうーたーがー」って追っかけていくやつです。先述のように雰囲気は基本的に変わらないですが、昔の2人名義のアルバムと比べると、とりあげたトラッドの日本人好みのする美メロ度はあまり高くないと思います。とにかくシャーリーの声と歌い方が好きで好きで!という変態フォーク親父なら、78年という時代を心配せんでも全然ダイジョブやと思います。もちろん私もただ今へヴィ・ローテーション中っす!ジャケもいいし。本当はレコで欲しかったんですが。
イメージ 1『ファンタスマゴリア』に続くキャプテン・センシブル不在のアルバムです。いちおうこのアルバムで、デビュー以来コンスタントに活動してきた彼らはいったん区切りをつけることになりました。リアルタイムでは『ファンタスマゴリア』で個人的には区切りをつけてしまったんで、今回初めてまともに聴きましたよ。全体の感想としましては、うーん…やはり前作にはかなり劣るっちゅうか、あまりいいメロディーが書けてないような気がしました。オープニングのタイトル・トラックに出てくる女性の「アウ!」っちゅうのは何でしょうか?!きゃー!カッコ悪い!まあこのように80sのダサダサセンスがいきなり飛び出してくるところはありますが、ラヴのカヴァー(“Alone Again Or”)とボーナスに入っているバリー・ライアンのカヴァー(“Eloise”)で救われる感じです。原曲は未聴の“Eloise”に関してはわかりませんが、キャプテンがいなくなっても、デビュー時から定評のあった彼らのカヴァー・センスは健在っすね。それにこのあとにまたキャプテン抜きで変名バンドのNaz Nomad & The Nightmaresとしてすばらしい準カヴァー・アルバムをリリースしますから。“Gigolo”はダムドらしいポップ・センスがあってそこそこいいと思います。そんなわけで、すんばらしいメロが核となった上で、あくまでゴシック的なアレンジメントは装飾として機能していた前作とは逆に、こちらは核部分の楽曲がいまひとつかなと思いました。しかもボーナスのタイトル・トラックにはこっぱずかしい「アウ!」がさらに何度も出てきます。やめろ~!買うたCD2009年制作の2枚組拡大版なんですが、まだ2枚目聴いてません!ヴァージョン違いだけでなく、本編未収曲もいくつか入っているので中にはいいのもあるかもしれません。もうちょっと1枚目を聴きこんでからのお楽しみにしたいと思ってます。