デボラ・ハリー率いるブロンディの全盛期に当たる3枚目(左)と4枚目のUSオリジナル盤手に入れましたよ。ちなみに邦題はそれぞれ『恋の平行線』『恋のハートビート』です。いやあ、安かったす。2枚で2000円でした。送料の方が高かった… この2枚に“Heart Of Glass”、“Sunday Girl”、“Atomic”、“Dreaming”、“Hanging On The Telephone”、“Picture This”、“One Way Or Another”といったヒット曲が入っています。“Call Me”の大ヒットはこのちょっとあとでした。当時のディスコ旋風に乗って世界的にヒットした“Heart Of Glass”と、セックス・シンボルとしてのデビー・ハリー人気のせいか軽く見られがちな面もあるかもしれませんが、実はラモーンズ、テレヴィジョン、トーキング・ヘッズらニューヨーク・パンクの連中と同時期にライヴハウス「CBGB」で活躍していた硬派な(?)パンク・バンドでした。デビーは1945年生まれですから、実際には76年デビュー時ですでに30を超えていたわけで、上記バンド群と同等の実力派バンドでありました。音楽性も基本的にはビートルズに代表される60sポップ/ロック路線で、残念ながらつい最近亡くなったドラマーのクレム・バークは、いかにもキース・ムーン好きそうな手数の多いタイトなドラミングだったし、ドラム・セットもプレミア製でしたね。70年代後半~80年前後のパンク/ニュー・ウェイヴ系女性ヴォーカリトといえば、パティ・スミス、スージー・スー、クリッシー・ハインド、アリ・アップ(スリッツ)など超個性的でカッコいい人たちが多かったですなあ。

 

楽しみにしている今月25日にリリース予定の『The Making Of Five Leaves Left』の予告編として、この3LP ボックスとりあげときます。このボックス・セットは、ニックの3枚のオリジナル・アルバムをそのままボックス仕様にし、79年にアイランド・レコードからリリースされました。ただ最終作に当たる『Pink Moon』のB面のお尻に、死の8ヶ月前の74年3月にレコーディングされた4曲―“Voice From A Mountain”、“Rider On The Wheel”、“Black Eyed Dog”、“Hanging On A Star”が追加されています。よって『Pink Moon』のみボーナス付きLPとなっていますが、その4曲、さらにうつ病の悪化がうかがわれるような歌唱で、ただでさえ痛々しさがガンガン伝わってくるアルバムが、いっそう強化されたような内容になっています。

 

3枚分のインナーバッグにはオリジナル・ジャケットは採用されず、上のようにそれぞれの時代に応じたニックの表情が描かれています。16ページのブックレットにはアーサー・ラボウ(Arthur Lubow)っちゅう人による生前のニックのエピソードと、全曲の歌詞が載っています。最初のページには、ニックのことを歌ったジョン・マーチンの曲“Solid Air”の歌詞の一部と、ニック自身の曲“Hazy Jane Ⅱ”の歌詞―「もし歌が会話になるのなら きっとうまくいくのだろう」―が載っています。極端に内気だったニックの正直な思いが伝わってきてたまらんですな。

 

しかし『The Making Of Five Leaves Left』本当に今月出るやろか。

 

ウェールズのプログレ・パブロック・ヒッピー・ジャム・バンド「マン」の最終作です。前回とりあげたディーク・レナードのソロ作同様、ダッサいジャケですが、ファンにとっては愛すべきセンスですね(?)相変わらずマン・ミュージックとしかいいようのない形容不能なごった煮ジャンル感は最後まで貫かれていて、本来の意味でのフュージョン・ミュージックといえます。ピーヒャララ~っちゅう初期のスタイル・カウンシルみたいなキーボードのサウンドは好みではないんですが、そういうところも一般的なフュージョンのイメージの一部分ではありますね。そういえばたしかに70年代中盤以降のグレイトフル・デッドに通じるところはあります。アメリカ人らしいデッドのカントリー風味の代わりに、英国人らしいプログレ風味がやや出た感じです。このアルバムが紹介される時に(めったに紹介されませんが…)よく使われることばが「パブ・ロック」です。「パブ・ロック」は特定の音楽ジャンルを指すことばではなくて、「パブ」で演奏可能なら何でもオーケーな音楽と考えればよいと思います。ならばパブで演奏不可能、あるいはパブ向きではない音楽とは何か?と考えると、例えばヘヴィ・メタル、プログレッシヴ・ロック、ハード・ロックあたりですかね。ひとことでいうと大音量音楽っす。すると必然的に、ブルース、リズム&ブルース、フォークロック、カントリーロックあたりが、いわゆるパブ・ロックのメイン・ジャンルとなるわけです。そういう意味では、なるほど最後のこのアルバムはこれまでのマンの中ではややパブ・ロック寄りではあるかなあという感じです。それでも前作『Slow Motion』と同じくらい完成度高いし、最後まで「らしさ」を失わない姿勢を保ったバンドでありました。もちろん80年代には核のメンバーであるミッキー・ジョーンズとディーク・レナードを中心に復活することになります。おわり

 

ウェールズのプログレ・パブロック・ヒッピー・バンド「マン」の一員だったディークのソロ2作目入手しました。UKオリジナルなのにヤフオクで990円1人勝ちですよ。どんだけ人気ないのか。見開きジャケットは全面ツルツル・コーティングで大変美しいんですが、この落下傘でジャングルに不時着したかのような、ダサいといえばダサいコンセプトに「神風」っちゅうタイトル、レーベル・デザインは旭日旗です。マンがお手本にしたのはクイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィスやグレイトフル・デッドです。お前は右か左かどっちやねん!っちゅう感じですが、ここのところもいかにもマンの一貫性のなさを表わしているようで笑えてきます。しかも日本語表記は表ジャケのみならず、裏ジャケにもこうあります―「世界中のクリケット愛好者に捧ぐ このアルバムは、新しいインビザブル サウンド プロセスを使用して完成されました。 発売元 ユナイテッド アーティスト」

 

マン/ディーク流変態ハードロックで始まったかと思うと、2曲目はフィドルをフィーチャーした変拍子トラディショナル・フォークです。そういえば1曲目の「タカタカタ!タカタカタ!」ちゅうドラム・アレンジとこの英語のロゴ表記で思い出すのが、ザ・クラッシュの“トミー・ガン”です。もしやジョー・ストラマーは隠れマン・ファンだったとか。まあ偶然でしょう。全体には1stソロ『アイスバーグ』ほどハードロック的側面は強くなく、メロディックでフォーキーな傾向が推し出されています。しかし例によって、どのタイプの楽曲も完成度高く板についているところがさすが実力派です。同じマン仲間だったクライヴ・ジョンのソロ『You Always Know Where You Stand~』も同じくらいすばらしいのでオススメっす。バッキング・メンバーはおなじみの人たち―ヘルプ・ユアセルフやマンのメンバーらで固められています。ただしデイヴ・エドマンズはこのアルバムには絡んでないみたいです。

 

フレンチ・ポップの代表選手のコンピレーション盤です。89年にリリースされたレコで当時買いましたが、いつのまにか手放してしまい、最近買い直しました。今でも人気盤のようで、彼女の手っ取り早いレコを何か1枚といえば、ジャケのよさと18曲という盛りだくさんの内容からやはりこれ!となる人が多いみたいです。私もその口です。正しくフランス盤であるし、裏ジャケには4曲入りのEP盤12枚分のレコジャケがおそらく年代順にズラーっと並んでいるので、資料的/視覚的価値もそれなりに高いと思います。その中の1枚に、斜め正面からの顔写真が峰不二子(ルパン3世の脇役ヒロイン)そのまんまなのがあって、マリアンヌ・フェイスフルよりもこっちがモデルだろ!と思うようなそっくりなやつがあります。まあ、どっちでもいいですそんなものは。

 

残念ながら彼女は2018年に乳癌によって、70歳の若さで亡くなってしまいました。私ら見る側からすれば、60年代はアイドルとして超絶的に華やかな世界で活躍していたように見えますが、私生活では大スターにはおなじみというか、ありがちというか、波乱万丈な面も多々あったようで、ある意味10代でデビューした人の宿命ではあるなあ…と思いがちですがしかし。それは全盛期のイメージとのギャップからくる勝手な想像であって、たいていの人間は波乱万丈であるし、そんなものは誰でも歳をとれば多かれ少なかれいろいろあるもんです。ってアイドルのレコを聴きながらそのような不毛な思考は全く不要なので、単純に音楽を楽しみましょう。ワシか。レコに刻まれた音楽は永遠なのだ。イエ~~ おわり

 

英コロムビア時代の初期アニマルズのベスト盤です。90年に英Decalからリリースされたレコで、特に何の変哲もない編集盤なんですが、選曲的にも曲数的にも音質的にもジャケ・デザイン的にもすぐれた1枚やと思います。Decalはおそらく80年代後半~90年代にかけて活動していた再発レーベルだと思うんですが、上記のとおりいろんな意味ですごくセンスいいんですよね。ただEdselとかSee For Milesに比べると、アイテム数が少なくほとんど知られていないレーベルではあります。他にジョンズ・チルドレンとかプリティ・シングスのコンピレーション盤とかあったかなあ…もうほとんど忘れてしまいました。コロムビア時代のアニマルズはオリジナル・アルバムが2枚ありますが、有名なシングル・ヒット曲は当時の慣例に倣って未収録で、ほとんどがブルース/R&Bのカヴァーで占められたたった30分前後のアルバムは、今の耳からすればおっそろしく地味ではあります。よほどのマニアをのぞけば、初期アニマルズはこういった編集盤がオススメっす。あと同時期にSee For Milesから出ていた全20曲の『EP Collection』もええですよ。それでは以下トラック・リストっす。

 

SIDE A

1. The House Of The Rising Sun

2. Boom Boom

3. I’m Mad Again

4. Dimples

5. I’m Crying

6. Talkin’’Bout You

7. Gonna Send You Back To Walker

8. Baby Let Me Take You Home

9. Mess Around

 

SIDE B

1. Bring It On Home To Me

2. Bright Lights, Big City

3. Don’t Let Me Be Misunderstood

4. We’ve Gotta Get Out Of This Place

5. Roadrunner

6. I Believe To My Soul

7. How You’ve Changed

8. Let The Good Times Roll

9. I Ain’t Got You

10.It’s My Life

 

女性パンク/ゴシック・ロック(ゴス・ロック)の元祖の1人、スージー・スー姉御率いるバンシーズの初期シングル集買い直しました。アルバムでいうと、デビュー作『The Scream』、セカンド『Join Hands』、サード『Kaleidoscope』、そして『Juju』の4枚の時代が対象期間です。手に入れたのは帯付き国内盤ですが、UKオリジナル盤、国内盤ともにスジバンの中古レコも最近ほとんど見かけなくなりましたね。個人的には当時、彼らのことは82年の5枚目のアルバム『A Kiss In The Dreamhouse』までしか追いかけませんでした。ドラマーのバッジーが加入してからの『Kaleidoscope』で音楽的/商業的にグンとレベルアップ、その次の『Juju』と『~Dreamhouse』あたりが全盛期といえるんじゃないですかね?その頃の2枚組ライヴ・アルバム『Nocturne』もバンド自体の好調さがバッチリ記録されていて、当時愛聴してましたね。このシングル集には“Hong Kong Garden”や“Israel”など、オリジナル・アルバムには未収のシングルも数曲入っているので、もちろんファンには必携の1枚となってきます。個人的ベスト・トラックは最後の“Arabian Knights”です。それでは以下トラック・リストっす。

 

SIDE A

1. Hong Kong Garden

2. Mirage

3. The Staircase(Mystery)

4. Playground Twist

5. Love In A Void

 

SIDE B

1. Happy House

2. Christine

3. Israel

4. Spellbound

5. Arabian Knights

 

7月にCDとLPでニックのデビュー・アルバムの4枚組拡大版が出るそうです↑

4枚中1枚はアルバムのリマスター・ヴァージョン、他の3枚にデモ、スタジオ・アウトテイク、未発表曲が収録されていて、価格は2万円前後です。高い… ニックの未発表曲集は、21世紀に入ってからCDとLPで『Family Tree』と『Made To Love Magic』、あと80年代に『Time Of No Reply』という3枚の決定的編集盤があるので、果たしてこれ以上のクオリティをもつ未発表曲がまだ残っているとは、新たに発見された場合を除いてちょっと考えにくいですが、ただでさえ音源の少ない天才早世アーチストなんで、ファンとしてはやっぱりうれしいですね。願わくば、当時数えるほどしか実現しなかったソロ・コンサート(フェアポート・コンヴェンションの前座など)の音源なんか入っていれば最高ですが、まず残ってないでしょうなあ。

 

ニックの家族のうち現在生き残っているのは、姉貴で女優のガブリエル・ドレイクさんただ1人です(たぶん70代後半)。ニックが74年に死んで以降、英国各地から両親のタンワース・イン・アーデンの実家に訪ねてきたファンたちに、お父さんが気前よく提供したニックの個人的な録音物が基となって、いろんな海賊盤が出回ることになったそうです。その時の反省から現在ニックの音源は、ガブリエルさんが厳重に管理しているはずなので、今回の4LPボックスには彼女も絡んでいるかもしれませんね。60ページのブックレットが付属するそうなので、なにかコメント寄せてくれてたらうれしいですな。とりあえず楽しみや~~~ それでは以下トラック・リストです。

 

RECORD1

Side A

1.

Mayfair (1st Sound Techniques Session, March / 1968)

2.

Time Has Told Me (1st Sound Techniques Session, March / 1968)

3.

Man In A Shed (1st Sound Techniques Session, March / 1968)

4.

Fruit Tree (1st Sound Techniques Session, March / 1968)

5.

Saturday Sun (1st Sound Techniques Session, March / 1968)

6.

Strange Face (1st Sound Techniques Session, March / 1968)

Side B

1.

Strange Face (Rough Mix With Guide Vocal, 11th September 1968)

2.

Day Is Done (Take 5, 11th April 1968)

3.

Day Is Done (Take 2, 12th November 1968)

4.

Day Is Done (Take 7, 3rd April 1969)

5.

Man In A Shed (Take 1, 10th May 1968)

6.

My Love Left With The Rain (Cambridge, Lent Term / 1968)

RECORD2

Side A

1.

Blossom (Cambridge, Lent Term / 1968)

2.

Instrumental (Cambridge, Lent Term / 1968)

3.

Made To Love Magic (Cambridge, Lent Term / 1968)

4.

Mickey’s Tune (Cambridge, Lent Term / 1968)

5.

The Thoughts Of Mary Jane (Cambridge, Lent Term / 1968)

6.

Day Is Done (Cambridge, Lent Term / 1968)

7.

Time Has Told Me (Cambridge, Lent Term / 1968)

Side B

1.

Three Hours (Take 2, 11th November 1968)

2.

Time Has Told Me (Take 4, 11th November 1968)

3.

Strange Face (Take 1, 12th November 1968)

4.

Saturday Sun (Take 1, 12th November 1968)

5.

Fruit Tree (Take 4, 12th November 1968)

RECORD3

Side A

1.

Time Of No Reply (Take 3 Into 4, 20th December 1968)

2.

'cello Song (Take 4, January 4th 1969)

3.

Mayfair (Take 5, 4th January 1969)

4.

River Man (Take 1, 4th January 1969)

Side B

1.

Way To Blue (Cambridge, Winter / 1968)

2.

The Thoughts Of Mary Jane (Take 2, 3rd April 1969)

3.

Saturday Sun (Take 1 Into Take 2, 22nd April 1969)

4.

River Man (Take 2, April 1969)

RECORD4

Side A

1.

Time Has Told Me

2.

River Man

3.

Three Hours

4.

Way To Blue

5.

Day Is Done

Side B

1.

' Cello Song

2.

The Thoughts Of Mary Jane

3.

Man In A Shed

4.

Fruit Tree

5.

Saturday Sun

 

彼らのサード・アルバム(邦題『怪奇骨董音楽箱』)初めて聴きましたよ。ギターのスティーヴ・ハケットとドラムスのフィル・コリンズが加入しての最初のアルバムということで、ここからがジェネシスの黄金期ちゅうことですね。71年という、ロックにとっても大変豊作だった時代と重なるわけで、こら悪いわけがないと思って聴いてみたらば、案の定すんばらしい内容でした。作品自体のコンセプトやピーター・ガブリエルの意図したテーマなどは全くわからんのですが、この生首クリケット(?)ジャケや、レコ見開き部分のデザインに見られる極めて英国的なたたずまいと、それにぴったりな古めかしい旋律が全体を支配していて、ブリティッシュ・フォーク・ファンとしてはたまらんものがあります。時折顔を出すプログレ特有の大仰なアレンジメントはたしかに苦手な部分ではあるんですが、それらを十分に打ち消すほどのセンスが個人的には感じられて、ただ今ヘヴィ・ローテーション中です。やはりビートルズに代表されるように、魅力的なメロディを書けるバンドというのは時の試練にもびくともしない耐久性っちゅうのをもってるんやと思います。

 

手に入れたレコは、エンボス加工ジャケの英国オリジナル盤で型番はCAS 1052、カリズマ・レーベルのデザインはデカいサイズ版のマッド・ハッターのオッサンが描かれたセカンド・プレスです。Discogsによれば、初回はマッド・ハッターのオッサンの登場しない、文字のみの濃いピンク地のスクロール・レーベルなんですね。なるほど、巻物のような図柄に“the famous CHARISMA label”と書かれたレーベル・デザインのことを“スクロール・レーベル”という呼び方をするんですな。やっぱりこっちの方が英国的威厳があっていいなあ。もちろん現存する初回オリジナル盤は5ケタ価格でしょうから、簡単には手を出せんです。おわり

 

4月27日に86歳でウィズが永眠したそうです。彼の3枚目に当たるこのアルバムは大昔ここでとり上げたことはあるんですが、現在消えてしまっているので、ちょっと手直しして再掲です。ジョン・レンボーンやバート・ヤンシュに比べ、極端に知名度は低いですが、実力、影響力の大きさは多くの英フォークミュージシャンから、ミュージシャンズミュージシャンとして認められています。マーティン・カーシー、ロイ・ハーパー、デイヴィ・グレアムらと同世代('40年前後生れ)で、当然交流もありましたから実はその人達くらい偉大な人でした。ロッド・スチュワート、リチャード・トンプソン、ジョン・マーティンも彼のステージを見て影響を受けたそうです。ウィズもヤンシュ、レンボーン同様、ブルースの影響を大きく受けていますが、英国人らしい繊細さの方を強く感じます。久しぶりに聴いてみて改めて渋カッコいいと唸ってしまいました。ウィズの友人で専属ライターだったアラン・タンブリッジの手による陰りあるナンバーが、英国色濃厚でやはりすばらしいです。“City Of The Angels”での数本のアコギによるスリリングなせめぎ合いは、ペンタングル風でもなく、他ではなかなか味わえないようなムードがあります。アシッド・フォーク調な浮遊感と緊張感が入り混じった最高に渋い演奏すな。2010年頃に英チェリー・レッド・レーベルからCD化された時のブックレットには、アコギを抱えてあぐらをかいた若き日のウィズの写真が載っているんですが、これが遅くとも60年代初頭だとしても、とてもそんな昔には思えないような出で立ちです。ヘア・スタイルといいサングラスといいスニーカーといい、近年のイギリスの若者と全く変わらないイメージです。さすが最先端をいっていた元祖ヒッピーであったのだなあ、と思いました。

 

以下、70年代までですがディスコグラフィーです。

 

① Sixteen Tons Of Bluegrass(1966 ピート・スタンリーとのデュオ)

② Wizz Jones (1969)

③ The Legendary Me (1970)

④ Right Now (1972)

⑤ When I Leave Berlin (1973)

⑥ Soloflight (1974)

⑦ Lazy Farmer (1975)

⑧ Happiness Was Free (1976)

⑨ Magical Flight (1977)

 

R.I.P. Wizz