名盤とされている2枚組の『English Settlement』に続いてリリースされたアルバムです。一般的にはあまり評価は高くはないですが、個人的にはこの作品を初めて聴く前の前評判としての‘フォーク・トラッド路線’にけっこう期待してました。が。どっちかっちゅうと頭の中に描いていたフェアポート・コンヴェンションやスティーライ・スパンらのブリティッシュ・フォーク路線というよりも、ドンドコドンドコと太鼓系の活躍するアフリカ大陸のパーカッシヴな民俗音楽に近い印象で、ちょっと予想とは違っていました。それでもたしかに英国のバンドらしく、ところどころにフックの効いたメロディが飛び出してきたりして、そこのところがXTCファンにはたまらんところやないかと思います。前作に収録の“Senses Working Overtime”のような全編フックのかたまりみたいな名曲タイプは入っていないものの、個人的には全体にテンション高すぎに感じてしまう前作と比べると、1枚通してリラックスして聴いていられるアルバムではあります。時期的にアンディ・パートリッジが燃え尽き症候群状態だったそうで、それがたしかに全体に漂う地味さにつながっているとは思います。この際、レコード会社の期待に沿うよう、コリン・ムールディングにポップ・センスを発揮してもらい、アルバムの半数くらい書いてもらって困難を切り抜ける!ほどには元々のコリンのバンド内における音楽的比重は大きくはなかったんでしょう。そういう意味では、ジョンとポールのいたビートルズは別格だったんでしょうなあ。初期ジョン→後期ポールへと主導権が移る、アルバムでいうと『リヴォルヴァー』→『サージャント・ペパー』に至る過程は圧巻です。










