イメージ 1【レコ妖怪向けレビュー】
英パイ・レコードから67年にリリースされたオリジナル・モノラル盤手に入れました(NPL 18181)。表のみヴィニール・コーティング、裏側フリップバック仕様です。タイトル・トラックはアメリカ盤準拠の現行CDのボーナス・トラックにステレオ・ヴァージョンとして入っている、間奏のリード・ギター(ジミー・ペイジ?)が長い方をひそかに期待しましたが、残念ながらやっぱり短縮ヴァージョンでしたね。てことはですよ、67年ですからおそらく同時リリースされたこのアルバムのステレオ盤は長い方が入っているんですかね?もしそうだとしたらUKオリジナル・ステレオ盤もほしなってくるやんけ。アルバムとしてはこちらのUKヴァージョンは、半分ほど内容変更されて当時エピック・レコのアメリカ盤から1年も遅れてリリースされたので、厳密にいうとオリジナル・アルバムではないのかもしれませんが、ジャケットに関してはもともとはこちらがオリジナルのアイデアだったそうです。エピックがあちらの方を望んだそうな。カラフルなサイケ書体に囲まれたドノヴァンの顔が写ったアメ盤もなかなかいいですけど、こちらのいかにも英国らしいおとぎ話風なイラストをフィーチャーしたジャケもいいですよね。ちなみに裏ジャケは基本的に英米同じデザインですが、味気ないモノクロのアメ盤よりもグリーンとイエローのまぶしい英国盤の方が断然すばらしいです。ちゅうかフリップバックの時点で英国盤の勝ちです(病気)。先述したように、1年遅れてのリリースということと、そのためにやややっつけ気味な次作アメ盤のみの『メロー・イエロー』の半分はこちらにも入っていることで、UKヴァージョンの『メロー・イエロー』アルバムが作られなかったのがちょっと残念です。レーベル移籍のゴタゴタも要因のひとつなのか、『ハーディ・ガーディ』も『バラバジャガ』も英国盤が存在しないのも残念だし、特に後者のジャケなんか見てるとUKヴァージョンが見てみたかったなあと思いませんか?まあそんなことになれば今頃高値レコの1枚になってたでしょうね。おわり
イメージ 1ロビン・ウィリアムソン作”First Girl I Loved”のご紹介です。ロビンの中では最もカヴァー・ヴァージョンの多い歌だそうです(といっても5つくらい)。私はウィズ・ジョーンズがアルバム『When I Leave Berlin』の中でカヴァーしたやつしか知りません。他は誰なんでしょうね?シュールで抽象的で難解な歌詞の多いISBの中では、比較的伝統的なラヴ・ソングの形態をとっていて、部分的には多くの人が似たような体験をもつような内容です。最後の「僕の愛しい人」は時期的にやっぱりリコリスのことなんでしょうか?ジョー・ボイドによれば、ロビンは完全にリコリスの尻に敷かれていたそうですが。同じ67年か68年頃のイギリスのB級、いやZ級青春映画『茂みの中の欲望』のラスト・シーンが思い浮かびましたよ。「その後のあいつは二階建てバスの車掌になって、あの子は玉の輿になって、あいつは・・・」っちゅう。「今君のそばに僕が横たわっていても おそらく僕は全くここにはいない」というところはインクレらしいというか、ちょっと哲学的な感じもあります。それではどうぞ!


僕が愛した最初の女の子
この悲しいさよならの歌を君に歌う時がやってきた
17
の頃 僕は君のことをよく知っていた


そう 長い月日があっという間に過ぎ去った今も君に会っていない
最後に君に会った時 君は地元の教会に通っているといった
僕はといえば 君にキスをした時その長い赤毛が僕たちの顔に落ちてきたことを覚えている


そう 君に知ってほしい 僕たちは成長しなければならなかった
君に知ってほしい 僕はいかなきゃならなかった


おそらく今は結婚して 家や車もあるだろう
君はおとなになった見知らぬ女性
今君のそばに僕が横たわっていても おそらく僕は全くここにはいない


ぼくたちは辛い別れをした
そのためにぼくはギターをもって英国中を走り回った
いろんな子と寝ながら
会いたくさえなかった子とも


そう 君のことを考える
そう 僕はうんざりする悲しい朝を迎えている
さびしい夜も
僕の前にある君の顔にさわろうとする


君に知ってほしい 僕はいかなきゃならなかった
君に知ってほしい 僕たちは成長しなければならなかった


おそらく今は結婚して子供もいるだろう
君はおとなになった見知らぬ女性
今君のそばに僕が横たわっていても 僕は落ちていくだけだ


ぼくは君と寝たことがない
ぼくたちは1000回愛し合ったに違いないけれど
なぜなら僕たちは若くて 行くところなんてなかったから
でも広い丘で 長い川の近くで
君は花を摘んだ そしてぼくには香りはしなかった


君に知ってほしい 僕はいかなきゃならなかった
君に知ってほしい 僕たちは成長しなければならなかった
だから さよなら最初の恋人 幸運を祈る


そう 僕には愛しい人がいる
もしかするといつか子供ができるかもしれない
彼女はかわいい
彼女は僕の真の友だち

イメージ 1アイランド・レコードからCBSに移籍しての2枚目となるアルバムです。前作『Reach For The Sky』と基本的な路線は同じ、ポップなロックンロールですが、ホーンとストリングスを大々的にフィーチャーしてちょっとソウル風味が出てきました。パンク到来の直前に当たる76年といえば、小学生だった自分も記憶に残っているあの”ソウル・ドラキュラ”が大ヒットしていたディスコ時代です。そのせいかどうかわかりまへんが、曲によってはアレンジやリズムにちょっとだけあの時代を思わせるいやらし~い雰囲気漂ってます。自分の中ではこのへんが当時のAORとイメージが被ってきますよ。まあセンスのいい彼らのことですから、そのへんはあくまで味付け程度に抑えてる感じですね。”Saturday Night”という曲では「give me back my Northern soul I need it」という歌詞が出てきて、曲調もモータウンちゅうかミラクルズぽかったりします。メンバーは前作と同じ4人で、ギター担当のティム・レンウィックは活躍しまくっていた前作ほど今回は前面には出てきてはおらんですが、その分ホーン、ストリングス、エレピをうまく使ってここぞいう時にビシッとギター・ソロを決める感じです。”The Prisoner”ではティムさんのギター大活躍で、ここでの彼らは初期のようなカッチョいいパブ・ロック・バンドと化しています。もしかするとここまでの彼らの中ではもっとも振り幅のあるアルバムかもしれません。最後のドラマチックなインストは何かの映画音楽のようでオモロイです。そういえばブリンズリー・シュウォーツの最後の『ニュー・フェイヴァリッツ』もソウル~AOR風味のあるアルバムでした。両バンドともルーツは同じようなもんですから、似たような展開をしていきはったんですね。ではなぜこっちはそれなりに売れたのにブリンズリーズはアカンかったのか?そんなもん知るかい!おわり
イメージ 1大昔にそっこうで手放して後悔していたアルバム再入手しました。CDにもなっているみたいですが、こちらはアイルランド・オリジナル(Tara Records TARA1001)です。プランクシティ結成の基となったアルバムで、全体の印象もプランクシティのデビュー作に近いもんを感じました。アイリッシュ・フォークは普段ほとんど聴かないのであまりよく覚えていませんが・・・ ブリティッシュ・フォーク・ファンにとってはなんつっても2曲目の”The Dark Eyed Sailor”ですね。スティーライ・スパンのファースト『Hark! The Village Wait』に入っていたトラッドで、メロディもほとんど同じです。スティーライの方は電気ロック・バンド編成で、イントロと間奏に大好きなコンサティーナの音がヒョ~~と鳴っていて、この哀愁漂うメロディをゲイ・ウッズがたまらん歌声で聞かせてくれるっちゅうことで、個人的にはどう考えてもそちらに軍配が上がってしまいます。しかしこちらにもコンサティーナらしき音がずっと鳴っているし、マンドリンの音&ムーアさんの優しい歌声と相まって大変すばらしいです。同タイプの”Lock Hospital”もすばらしいです。ディランの”Tribute To Woody”とウディ・ガスリーの”Ludlow Massacre”に始まるB面は、どちらかというとトラッドというよりシンガーソングライター寄りの作品が多くて、こちらの面がプランクシティ以降のソロ時代の彼につながるような気がします。ソロ・アルバムは以前とりあげた『The Iron Behind The Velvet』しか聴いたことがないので、あくまでそんな気がするだけです。70歳を超えた今も現役だそうで、これまでおそろしいほどの数のアルバムを発表しています。もしかするとアイルランドではヴァン・モリソンと並ぶくらいの存在なのかもしれませんね。おわり~
イメージ 1【レコ妖怪向けレビュー】
元トゥモロウ、プリティ・シングスのドラマー、トゥインクが参加していたUKアンダーグラウンド・バンドのデビュー作のオリジナル・アナログ盤入手しました。といってもシングル・ジャケになったセカンド・プレスです。ピンク・フェアリーズのオリジナル作品は3枚のみで、トゥインクが在籍したのはこの1枚だけです。よりハードにパンキッシュになった2枚目、3枚目もいいですが、私はこのデビュー作がジャケも含めて一番好きですね。親分にあたるプリティ・シングスに通じるハードな側面とメロウな側面が同居していて、そのギャップが半端でないところも気に入ってます。ジャケ・デザインとのギャップもすごいもんがありますね。いや、よく見ると宇宙人さんたち(?)けっこうワルそうな感じもします。右端のオレンジ君、腕には入れ墨があって葉巻もってるし。これツルツルの両面ヴィニールコーティングですが、初回プレスのダブル・ジャケはノンコーティングだったらしいです。しかも右側ではなく左側からレコを取り出すような仕様だったみたいです。ビーのホワイトがトップ・オープンならこれはレフト・オープンっちゅうわけです。初回プレスは外側にデザイン入りのヴィニール袋がついていて、インナーバッグにはメンバーの写真が載っていたし、おまけに最初の200枚プレス(100枚プレス説もあり)はピンク色のレコードだったらしいですから、今ではモノによっては6桁クラスのたいへんなプレミアがついていると思います。現行CDで見られますが、見開き内側のイラストもジャケ同様かわいらしいんですよね。しかしセカンド・プレスでずいぶんと簡素になってしもたんですね。よっぽどコストがかかったわりには売れなかったんでしょうか?というより100枚や200枚では元が取れないような気もしますが。まあほとんどインテリアとして買ったので、さっそく壁に貼りつけました。ええ感じです。
イメージ 1どうしても『Preservation Act 2』に踏み出せず、こんなん手に入れました。これまでのCDではカットされていた”20th Century Man”が追加され、1枚のCDにドカンと詰め込まれて2000年頃に出たライヴ盤です。実はまともに聴くのは今回初めてです。当時アナログ国内盤も出ていて、友人が買ったのをちょろっと聴かせてもろたことはあります。しかしこれからキンクスを1から聴き始めようとしていた高校生の自分にとっては、渋谷陽一さんいうところの産業ロックになった彼らなど眼中になかったっちゅうのが本音でしたね。そらそうです、並行して現役バリバリのジャムやらダムドやらクラッシュを聴いていたストイックなガキんちょだった自分が受けつけるはずもなく、今だから楽しめるわけです。そんなわけですから82年でしたか、初来日公演も見送ってしまって、今から考えるとなんという愚かなことをしたんだと思いますが、たぶん見に行っていたとしても「ケッ、なんだよ、ただのオヤジロックじゃねーか」などとバカにしていたと思います。どっちがバカだか・・・ こうやって改めて聴いてみると、もちろんサウンド的にはちょっとアレですけど、やっぱり楽曲の勝利ですね。ディスコ時代の『ロウ・バジェット』に収録の”Catch Me Now I'm Calling”とか”Superman”でさえいいメロディやと思います。若い世代のバンドに媚びた、じゃなくて本家本元の意地を見せた中では原曲に忠実な”Stop Your Sobbing”が一番よくないですか?”David Watts”はちょっと手抜きしすぎですよね。レゲエ・ヴァージョンの”Till The End Of The Day”は微妙なところです。で、結局マイ・ベスト・トラックは最近になってRCA時代を聴き始めたっちゅうことで”Celluloid Heroes”です。この曲7分あるんですが、10分でも20分でも聴いていたいほど好きですよ。
イメージ 1タイトルの意味がよく分からないデビュー・アルバムのUKオリジナル・モノ盤です(型番NPL 18117)。たぶんモノラル盤しか存在しないと思います。まずジャケ・デザインがかっちょいいっすよね。まだ19歳だったのにこのふてぶてしさです。パイ・レコードの基本的装丁として表ジャケットがコーティング、裏側はフリップ・バックになっています。イギリスのボブ・ディランと呼ばれていた頃ということで、ほとんどのトラックがアコースティック・ギターにハーモニカっちゅういかにもなスタイルです。数曲でジャジーなドラムを叩いているのが、この直後にプリティ・シングスに加入することになるスキップ・アランです。もちろんプリティーズでの彼のようなプレイでは全くなくて、あくまでセッションマンとしての参加です。ここに収録の”Catch The Wind”が大ヒット、このアルバムも大ヒットとセンセーショナルなデビューを飾ったわけですが、音楽的にはまだまだ自身のアイデンティティを模索中といった感じです。それでも12曲中7曲がオリジナルだし、わずか1年後に”Sunshine Superman”でオリジナリティを確立するだけあって、インストではありますが”Tangerine Puppet”では早くものちの彼を思わせる陰りが漂っています。あれですね、同じスコットランド出身のバート・ヤンシュもソロ・デビューしたし、師匠的存在のディランがこのデビュー作のリリースとほとんど同時期に”Like A Rolling Stone”で世界的(かどうか知りまへんが)大ヒットを飛ばすわけですから、そら相当の刺激を受けて「今までのディランの物真似をやっとる場合ちゃうわ」と奮起するんですかね。タイトルからしてやりそうな次のアルバム『Fairytale』(おとぎ話)はまだ1枚の作品として聴いたことがないので、次はそれ聴いてみたいです。もちろんオリジナル・アナログ盤でね。でもなかなか出てこないだろうなあ。
イメージ 1【レコ妖怪向けレビュー】
英パイ・レコードからリリースされた2枚組ボックス・セットのオリジナル・モノラル盤です(NPL 20000)。けっこう高かったですが、なかなか出てこないブツなので冬のボーナスで思い切って手に入れましたよ。といってもスズメのハナクソほどのボーナスなのでちょっと痛かったです。昔手放してしまったエピックのアメリカ盤のこれは、ボックス蓋のドノヴァンの頭の上に「EPIC」の文字(たしか)が載っていました。こちらのUK盤には何もなしです。アメ盤がもう手元にないので細かいところはあいまいですが、ブルーのパイ・レーベル・デザイン以外は12枚の美しい歌詞カードもそれを入れるホルダーも含めてアメ盤との違いはないように思います。っと思い出しました、もしかするとアメ盤ボックスは蓋の左側がトレイに接着されていたかもしれません。こちらの英盤は写真のように完全に分離していてパカッと開ける仕組みになっています。モノラル・ミックスについては、例えば同じパイ仲間のキンクスの同じ67年のアルバム『サムシング・エルス』に見られるような、ステレオ・ミックスとの違いは感じられなかったです。ただ聴いた感じでは、ステレオ・ミックスを利用してそのまま中央へ寄せて作ったやっつけモノラル・ミックスではないような気はします。ステレオではドラムが完全に片側になった個人的にはあまり好みではないミックスのトラックもあったので、やはりこちらの方が聴いていてドッシリ安定感があって気持ちいいっすね。バッキング・バンドは全体にドノヴァンの歌い方とか声量とか曲調に合わせた軽いサウンドなので、モノラルのドッシリしたサウンドの方が逆に心地よかったりします。ギャップ効果というか。それにしても味のある絵も描かれた12枚の歌詞カードは、最近絵本づいている自分にとっては愛おしいおまけですよ。っちゅうかこんな豪華なボックス・セット当時他ではあまりないですよね?ビーのホワイト、ザ・フーのリーズ以上に豪華じゃないでしょうか。おわり
イメージ 1【レコ妖怪向けレビュー】
オレンジ・レーベルではなくセカンド・プレスのパープル・レーベルではありますが、ポスター付きのUKオリジナル盤入手しました。状態からするとかなりお買い得でした。ほんでさっそくポスターをカラーコピーして壁に貼りましたよ。美しいですな~。改めてアナログ盤でヘヴィ・ローテーション中です。特にドラム入りの曲で90年代の英BGOからの再発CDよりも奥行きのある音に感じました。CDの平板なリマスタリングのせいなのかどうかはわかりませんが、遠くで鳴っているドラムがCDよりもこのアナログの方が鮮明に聞こえるんですよね。やっぱりLPはやめられんな~と思いました。で、簡単にドノヴァン再評価の波が自分の中にやってきたので、67年の2枚組LPボックス『A Gift From A Flower To A Garden』のモノラル盤も入手しました。キンクスの続きはいったんお休みして次はそれいってみたいと思ってます。『~To A Garden』もこれも前回までのインクレにしても、子供向けの絵本のような要素があって、最近変になつかしい気分に浸ることが多いです。年をとってきておじいちゃんに近づくと同時に幼児化していってるのかもしれません。我ながら気持ち悪いです。

『HMS』とくると当然またあの『パイド・パイパー』(ハメルンの笛吹き)の映画もまた見たくなってきて、久しぶりにDVDでじっくり2回見ました。字幕がないのでやっぱり細かいところがわからず、どうにもはがゆくてしょうがないのでいろいろ調べてみたら、当時も今も変わらない為政者たちの愚かな側面が描かれていたことがわかりました。ハメルンの街に大聖堂を作ろうとする私利私欲に走った大金持ちが政治家と結託して、その資金のために市民から法外な税金を取り立てるっちゅう背景があるようです。「ワシの生涯をかけた一大事業なんじゃ~」とかいうセリフが出てきて、なんでこうも頭の悪い政治家とか金持ちっちゅうのはでっかいもんが好きなんだろうなあと思います。バベルの塔とか奈良の大仏もある意味同じ思考回路なんでしょうね。
イメージ 1前回に続いてアルバム『5000 Spirits』収録の”Painting Box”のご紹介です。Painting Boxとは絵の具箱のことで、ISBのコンセプトとしてロビンがいっていた「サイケデリックでフォーキーで神秘的な、無邪気な絵の音楽版」をそのまんまわかりやすく表現した歌だと思います(あくまで表面上は)。前回とりあげたオープニング・ナンバーの”Chinese White”も絵の具の色ということで、アルバム・ジャケットのまさに「サイケデリックで神秘的な」カラフルな絵を音楽にしたような、ISBにしてはまっとうなラヴ・ソングです。こういったどちらかというとわかりやすくてポップな側面はマイク・ヘロン担当ですね。一方のロビン・ウィリアムソンはISBの哲学的側面担当ということで、もちろんISBの神髄はこちらだと思うんですが、ロビンとマイクの対照的関係がISBそのものの神髄ともいえるわけで、実に絶妙な音楽コンビですよね。下世話な話、「おいでおいで」と親しみやすいマイクの歌に誘われて聞いてみたら、ロビンのとんでもない世界が手ぐすね引いて待っていたっちゅう感じです。まるで誘拐犯みたいな手口ですが、だから商業的にも成功したんでしょうね。それではどうぞ!

ぼくの影に目を覚まし
君の目に朝がやってきて
半分麻酔が効いているようなそんなとき
ぼくはベイビーにささやく
雨粒がぼくの窓の上で遊んでいる
彼らにやさしく告げる 涙を流すときではないことを

ぼくの心のどこかに絵の具箱がある
ぼくはどんな色だってもっている 本当さ
近ごろぼくはその絵の具箱をのぞきこんでいる
ぼくは君の色をえらび出すだろう

この暗い町をとぼとぼと歩くぼくの金曜の晩
それはぼくのいる世界から今じゃ遠くはなれている
ぼくの目は音を聴いている
それはもしかすると春のおとずれの音かもしれない
つま先の間にあるスイセンを見て
ぼくは彼らの気まぐれを笑っている

ぼくの上にひるがえる紫の帆が夏の強さをすべて受けとめる
魚の群れは立ち止まってぼくの行き先をたずねる
ぼくは笑って首をふり ぼくの小舟は沈みかけているという
でもぼくは海にいるのが好きなほうだから
おぼれ死んだってかまわないね

ぼくの心のどこかに絵の具箱がある
ぼくはどんな色だってもっている 本当さ
近ごろぼくはその絵の具箱をのぞきこんでいる
ぼくは君の色をえらび出すだろう