浮かべる表情一つ一つがとても不思議で
神秘的な存在の新生児
まるで、お母さんの声を聴いて微笑んだように
ママの香りと分かり微笑んだように
まだ細い目を薄っすらと開けて、
三日月目で微笑む様子を見ると、
本当にこの子が10カ月の間、
私のお腹の中にいたのね…という
言葉で言い表せない気持ちになりますよね
ですが、この時期に見せる赤ちゃんの笑顔は
意味を持たない、生理的な微笑みである事は
ご存知の方も多いのではないでしょうか
ではいつから、自分の意志で笑うようになるのか、
今回は、赤ちゃんの笑顔の段階についてご紹介いたします
■新生児微笑(自発的微笑)
新生児が寝ながら目・鼻・口などをぴくっとさせて
微笑む姿を見たことがあるかと思います。
この新生児達に見ることのできる笑顔は、
「新生児微笑」または、「自発的微笑」と呼ばれています
新生児微笑は、寝る前やまどろんでいる時に多く見ることができ、
ニコッと笑う姿がなんとも可愛らしいですが、
ママの声や香りに気づいて反応しているわけでは無く、
顔の筋肉の痙攣のような、
言わばモロー反射と同様の概念だと考えられています
この新生児微笑、実はお母さんのお腹の中にいる
受胎後26週ごろから見られ、32~35週でピークを迎えると言われており、
生まれてから私たちが見る新生児微笑は、
後期であると捉えることができますね。
徐々に新生児微笑の回数が減っていきますが
それでも4ヶ月ごろまでは時々見られ、生後8ヶ月を過ぎると、
寂しいですが、新生児微笑はほとんどなくなってしまうとされています
■外発的微笑
赤ちゃんが成長するにつれ、新生児微笑が衰退していく中で、
視覚や聴覚、触覚などの感覚を通して外発的に誘発される
「外発的微笑」というものも始まります
生後数日で、頬周辺に触れるとニコッとし、
生後一週間ほどで、人の声やベルなど聴覚刺激によって
微笑を見せる赤ちゃんもいます
最初は眠りの浅い時や、まどろんでいる時に見られますが
生後4週を過ぎると、レム睡眠時やまどろみ中の微笑が減少していき、
反対に起きている最中に、人の声などに反応し、
外発的微笑を見せる事が多くなっていきます
この外発的微笑の反応は生後2ヶ月ほどになると、
ほぼ確実なものとなっていくと言われています。
■社会的微笑
生後3ヶ月になると、今まで視覚や聴覚、触覚など
様々な外的刺激によって反応していたものが、
人の顔に対しての微笑が中心となってきます
赤ちゃんが人の顔を見て微笑み、
その赤ちゃんの笑顔を見て大人は微笑み返します。
この段階の微笑を「社会的微笑」といいます
新生児微笑のような静かな微笑みとは異なり、
声や表情も一体となった微笑となり、口も大きく開くようになります
生後5ヶ月頃には社会的微笑が、
両親や慣れ親しんだ人への微笑と、
そうでない見知らぬ人に対しての微笑と分かれていきます。
例えば、ママやパパなどの慣れ親しんだ人と
いないいないばあ遊びをした場合は、楽し気な声も出しながら
微笑というより、笑っているという様子ですが、
見知らぬ人と遊んだ場合は、控えめな笑顔であり、
相手の顔をじっとみてから、微笑む程度に留まると言われています
そして6~8ヶ月頃になると、見知らぬ人への人見知りも始まってきます
このような笑顔の発達過程を経て
私たちが日頃からコミュニケーションツールとして
用いている『笑顔』に繋がっていくのですね
愛らしい赤ちゃんの笑顔!
今、お子様の笑顔はどの段階の笑顔なのが、
考えてみると面白いかもしれません
今しかない一瞬一瞬の笑顔を大切にしていきたいですね