お金や時間を気にせず暮らすのは、ごく一部の富裕層の
特権・・・と思っていませんか?しかし、
資産の持ち方を変えれば、
お金と時間にゆとりをもつことは不可能ではありません。
具体的にどうすればいいのか、
キャッシュフローをキーワードに考えてみましょう。
「キャッシュフロー」と
「キャピタルゲイン」、
そして「資産」とは??
キャッシュフローは、簡単に言えばお金の流れのことを
指します。キャピタルゲインとは、
有価証券などの売買によって生じる利益のことです。
それでは、「資産」とはどのようなものでしょうか?
「資産」と聞くと、多くの人がまず持ち家を
思い浮かべるかもしれません。
しかし、持ち家はキャッシュフローの観点からは必ずしも
「資産」とは言えません。
ここで言う「資産」とは、
労働を要さずに収入をもたらしてくれるもののことを指します。
これに対して、その逆の概念が「負債」です。
この考え方はキャッシュフローの視点からの観点であり、
会計学的な定義とは異なります。
従って、持ち家であっても、収入が継続しない限り、
必ずしも資産とは言えません。
実際の多くのケースでは、
持ち家はキャッシュフローの観点からはむしろ「負債」に
分類されることがあります。
キャピタルゲインを追求して不動産や株式などを売買しても、
それ単体ではキャッシュフローは生まれません。
では、キャッシュフローを増やし、
経済的な余裕と時間的な自由を手に入れるには
どうすればよいのでしょうか?
アメリカの投資家兼実業家で、
「金持ち父さん 貧乏父さん」というベストセラーを
著したロバート・キヨサキ氏は、
キャッシュフロー・クワドラントの理論の重要性を
強調しています。
キャッシュフロー・
クワドラントとは?
キャッシュフロー・クワドラントは、
キャッシュフロー(お金の流れ)とクワドラント
(4つに分ける)という概念を組み合わせた用語で、
収入を得る方法は主に「E、S、B、I」という
4つのカテゴリーに分類されるという考え方です。
E=Employee(従業員)
S=Self-employed(自営業者)
B=Business owner(ビジネスオーナー)
I=Investor(投資家)
あなた自身は、この4つのカテゴリーのうちどれに
位置するかを考えてみましょう。
それぞれのカテゴリーには、
以下のような金銭的な価値観が関連付けられています。
- E(従業員):「安全」
- S(自営業者):「独立」
- B(ビジネスオーナー):「富の形成」
- I(投資家):「経済的自由」
通常、EとS、BとIの間で比較が行われることが多いですが、
一つの人生において、会社員として働きながら
自営業者として副業を行ったり、
自営業者として活動しながら不動産投資も行うなど、
異なるカテゴリーをまたいで活動する方法も多く存在します。
このような多様性が、
キャッシュフロー・クワドラントの
理論の興味深い側面の一つです。
各クワドラントの構成比と
富の配分
一般的な割合によれば、世の中の大多数、
約9割の人々がE(従業員)またはS(自営業者)の
クワドラントに属しているとされています。
多くの人々が会社員や自営業者として働き、
収入を得ていますが、
これらの人々が受ける富の割合はわずか1割に過ぎません。
つまり、社会全体の富の1割が、
大部分を占める9割の人々で分け合われているというのが
現実です。一方で、残りの9割の富は、B(ビジネスオーナー)
やI(投資家)のクワドラントに属する人々が
保有していると言われています。
BやIのクワドラントに属する人々と、
EやSの人々との最大の違いは、
収入を得るために常に働かなくても収入を生み出す資産を
所有していることです。
彼らは、仕事をしないで家でくつろいでいたり、
家族と楽しい時間を過ごしていたり、
健康の問題に直面しても、
自身のビジネスや投資から継続して収入を得ることができます。
ただし、会社を経営したり不動産を所有したりすることは
容易ではありません。それは理解できることです。
例えば、会社員であるなら、
最初に会社員として働きつつ、
他のクワドラントでも収入を生む方法を模索することが
現実的なアプローチです。
収入の柱を複数持つ時代-
政府が掲げる働き方改革-
2019年4月から本格的に施行された「働き方改革法案」は、
政府の見解において、
副業を容認する方向性を持っています。
これにより、会社によっては本業と並行して副業を
始めることが許容されるようになっています。
また、年金2,000万円問題も以前に大きな注目を浴びましたが、
将来の生活を真剣に考える世代にとっては、
この変化は追い風と言えるでしょう。
統計によれば、副業を希望する人の数は年々増加傾向にあり、
本業の所得階層ごとに見た場合、
年収200万円未満の層で副業を行っている人の割合は10.4%、
年収500万円台で1.8%、
年収700万円以上の層で8%(そのうち1,000万円以上の
所得層で5.4%)となっており、
中間所得層と比較して低・高所得層での副業の割合が
高まっている傾向があります。
「仕事をしていない間も継続して収入を
生み出してくれるモノ」という言葉を聞くと、
多くの人が賃貸マンション経営を思い浮かべるかもしれません。
しかし、賃貸マンションなどの不動産を
一括でキャッシュで購入できる人は限られます。
通常、多くの人は銀行から購入資金を借り入れ、
家賃収入からその返済を行います。
ただし、マンション投資にかかる経費は計上できるため、
節税対策にもなります。
会社員としての収入に加えて、
家賃収入によるキャッシュフローを
確立することで、高所得者層の中には「サラリーマン大家さん」
として知られる人々も多く存在していることが想定されます。
人生100年時代に考える「仕事をしていない間も継続して収入を生み出してくれるモノ」
本を出版して印税を得る、
ただし、誰でもまとまったキャッシュフローを
まとめ
「お金」と「時間」にゆとりを持ってより豊かな人生を
- B(ビジネスオーナー):「富の形成」
- I(投資家):「経済的自由」