今日は久々に長文です(笑)。
先週は家に篭ってたのに忙しかったの。
休んでから、今ぞこの時ってなもんで、仕事してる間観られなかった大河ドラマのDVDをずっと観てます。
先週は一週間で11枚も借りて観まくったので、ヘロヘロでした。
観られるものは、新旧問わず借りて観てます。
今回は比較的近年の「利家とまつ」(2002)、「功名が辻」(2006)、「天地人」(2009)の三作を最後まで観終えました。
私はこの三作を、戦国時代を舞台に若手俳優を集めホームドラマ調に仕上げた、「トレンド大河三部作」と呼んでいます。
作品出来不出来は様々でした。
「天地人」(2009)
件の悪名高き「天地人」です。
脚本の酷さは話題になりましたね。
脚本家は小粗松(おそまつ)と揶揄されたとか。
歴史的な出来事の多くを語りで省略した事が最も不評だったみたいですね。
現代的な価値観を持ち込む、お馴染みの悪い傾向も。
正直見栄えの良い登場人物が、やたらこれみよがしに尤もらしく格好良く振る舞う。ただそれだけの感じでした。
(配役)
直江兼続・妻夫木聡
上杉景勝・北村一輝
石田三成・小栗旬
船・常盤貴子
菊姫・比嘉愛未
淀・深田恭子
上杉景虎・玉山鉄二
華姫・相武紗季
真田幸村・城田優
初音・長澤まさみなど
役者も外観だけで、若すぎた気がします。
脇を大御所・ベテランが固めるのは質の低い作品によくある傾向のようです
上杉謙信・阿部寛
仙桃院・高島礼子
織田信長・吉川晃司
豊臣秀吉・笹野高史
高台院・富司純子
島左近・若林豪
徳川家康・松方弘樹
本田正信・松山政路
直江実綱・宍戸錠
北条氏政・伊吹吾郎
毛利輝元・中尾彬
小早川隆景・横内正
千利休・神山繁など
(信長は微妙な気もしますが)脇にこれだけの顔触れを揃えて、主役級は若手ばかり。しかもあの仕上がりて…(殆ど顔見せ程度しか出番がない人も多数)。
まあ、そういう意味では贅沢な作品とも言えますがね。
歴史小説と言うより、歴史漫画やゲームの実写版のような印象を受けます。
演出やセットは手が込んでいましたが、果たして効果的だったかは疑問です。
音楽も良かったですが、作品に合ってなかったような…。
どちらかと言うと、ハリウッドなどの史劇のサントラのような印象でした。
それでも今年の「江」よりは、良く見えるのが悲劇ですね…。
功名が辻(2006)
こちらも現代的な価値観がやはり顕著でしたね。
だけれど、原作そのものや配役の的確さで救われていたと言う印象です。
脚本はそれなりに見られましたし演出も良く、重厚さでは一番でした。
渋味のある配役はなかなかの見物でした。
(配役)
千代・仲間由紀恵
山内一豊・上川隆也
織田信長・舘ひろし
豊臣秀吉・柄本明
徳川家康・西田敏行
濃姫・和久井映見
お市・大地真央
明智光秀・坂東三津五郎
槇・烏丸せつこ
細川藤孝・近藤正臣
毛利輝元・津嘉山正種など
などは近年の作品にしては、良い顔触れでした。
主役も歴史ものでも比較的違和感のない二人でした。
しかし仲間由紀恵の千代はともかく、上川隆也の山内一豊は二枚目過ぎる気がしますが…(ちなみに昔原作が採り上げられた「国盗り物語」では、東野英心と樫山文枝でした)。
「利家とまつ」(2002)
近年の悪い習慣を作った根源の作品ですね。
歴史モノとしては殆ど破綻してるという意見が多々あるそうです。
考証や言葉遣いなどは現代的なアレンジが目立ち、役者も若手過ぎ、大河の貫禄が希薄です。
「天地人」でも見られる、配役の年齢バランスも無茶苦茶さも目立ちます。赤木春恵と丹波哲郎は一体何歳なのか分かりません。
(配役)
前田利家・唐沢寿明
芳春院・松嶋菜々子
豊臣秀吉・香川照之
高台院・酒井法子
織田信長・反町隆史
徳川家康・高嶋政宏など
若過ぎですね。
ただ歴史モノとしてはともかく、純粋にドラマとしては三作の中で一番面白かったんですけどね。
あのベタっぷりが微妙にはまるんですよ。
音楽もクサかったけど、妙に感情を動かすのね(笑)。
この路線がこれ一本だけなら良かったと思いますね。
以上私的なレビューでした。