◎軍事偵察衛星打ち上げの際、事故発生 朝鮮中央通信社報道
【平壌5月27日発朝鮮中央通信】朝鮮中央通信社は、軍事偵察衛星打ち上げの際、事故が発生したことで27日、次のような報道を発表した。
朝鮮民主主義人民共和国国家航空宇宙技術総局はチュチェ113(2024)年5月27日、平安北道鉄山郡西海衛星発射場で偵察衛星「マンリギョン―1―1」号を新型衛星キャリア・ロケットに搭載して打ち上げを断行した。
国家航空宇宙技術総局の副総局長は、新型衛星キャリア・ロケットは1段の飛行中、空中爆発して打ち上げが失敗したと明らかにした。
そして、非常設衛星打ち上げ準備委員会の現場指揮部専門家審議で新しく開発した液体酸素+石油エンジンの作動の信頼性に事故の原因があると初歩的な結論を下したと言及した。
また、他の原因になりかねない問題点も審議すると述べた。---
【速報】北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるもの発射 防衛省
— NHKニュース (@nhk_news) May 27, 2024
午後10時45分ごろ、中国側から北朝鮮の上空を撮影したカメラがとらえた映像には、赤い色をした細い光が上空に上がっていき、数十秒たったころ、光が大きくなった様子が映っていましたhttps://t.co/pEx3ksTN1y#nhk_video pic.twitter.com/YJuSLs2GII
◎北朝鮮の衛星打ち上げを目的とする弾道ミサイル技術を使用した発射について
日米韓の緊密な情報共有によれば、北朝鮮は27日22時43分頃、北朝鮮北西部沿岸地域の東倉里(トンチャンリ)地区から、南方向に向けて、衛星打ち上げを目的とする弾道ミサイル技術を使用した発射を強行しましたが、発射から数分後に、黄海上空で消失し、宇宙空間への何らかの物体の投入はされていないものと推定しています。失敗の可能性を含めて、詳細については、日米韓において、現在分析中です。
防衛省・自衛隊:北朝鮮の衛星打ち上げを目的とする弾道ミサイル技術を使用した発射について (mod.go.jp)
◎北朝鮮の衛星打ち上げ失敗 「エンジン燃焼に問題と推定」=韓国軍
【ソウル聯合ニュース】韓国軍合同参謀本部の関係者は28日、北朝鮮が前日夜に軍事偵察衛星の打ち上げに失敗したことについて、さらに分析が必要としながらも「(ロケットの)1段目の推進体が爆発した。燃焼系統に問題があったのでないかという程度の推定はできる」と記者団に語った。
北朝鮮の朝鮮中央通信は、軍事偵察衛星打ち上げの際に新型ロケットの1段目のエンジンが飛行中に空中爆発する事故が発生したと伝えた。原因に関しては「初歩的な結論」として「新たに開発した液体酸素+石油発動機(エンジン)の動作の信頼性」が問題だったとした。
韓国軍合同参謀本部の関係者は、北朝鮮が昨年2回打ち上げに失敗した時とは異なり今回は再打ち上げの計画を公言しなかったこと、「初歩的な結論」として失敗の原因に言及している点を指摘しながら「(再打ち上げには)相当な時間がかかるものとみられる」と述べた。
ロシアが新型ロケットの1段目のエンジンを提供した可能性については「技術的支援のあらゆる段階の可能性を開いておかなければならない」と答えた。技術だけの支援だったか、部品まで提供したのか、なども突き詰める必要があるとした。
ロシアのプーチン大統領は昨年9月に訪ロした北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)に、人工衛星打ち上げを手助けする意向を伝えた。その後、ロシアから多数の技術者が北朝鮮を訪れ、ロケットエンジンの燃焼実験などをサポートしたとされる。