陸自が総合火力演習、離島での戦闘想定 | すずくるのお国のまもり

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お国の周りでは陸や海や空のみならず、宇宙やサイバー空間で軍事的動きが繰り広げられています。私たちが平和で豊かな暮らしを送るために政治や経済を知るのと同じように「軍事」について理解を深めることは大切なことです。ブログではそんな「軍事」の動きを追跡します。

◎離島防衛想定、標的位置を知らせず実戦意識 国内最大の陸自火力演習、中国の圧力念頭

 

 

 陸上自衛隊は26日、戦車などを使用した国内最大の実弾射撃演習「富士総合火力演習(総火演)」を静岡県の東富士演習場で行った。離島防衛を想定したのは例年通りだが、今回は敵に見立てた標的の出現位置を部隊に知らせず実戦に近い形で実施。東シナ海で強まる中国の軍事的圧力を念頭に、離島侵攻阻止の手順を確認した。
 演習では離島に着上陸した敵部隊への攻撃を想定。まず情報収集部隊の情報を基に敵の位置を把握し、指揮官に見立てた標的への小銃射撃などを展開した。
 その上で偵察ドローンの情報を基に対空ミサイルを高射砲で砲撃。次々とランダムに現れる標的に対し、攻撃ヘリコプターや対戦車誘導弾での攻撃を判断した。最後は主力火砲の90式戦車などが轟音を響かせて砲撃しながら突撃し、制圧した。
 機甲教導連隊第1中隊長の佐伯好史3等陸佐は演習後、「不意に現れる目標をどの部隊が射撃するのか配分するのは難しかったが、練成を図ることができた」と話した。
 参加隊員は約2100人。戦車・装甲車53両、火砲38門、昼の演習で実弾約47・8トン(約5億6千万円相当)を使った。
 今回は自衛官の募集につなげるため学校関係者ら約2千人を招待。令和2年以降、一般公開を中止し、昨年はインターネットで中継したが、今年は編集動画を配信する。

 

◎陸自が総合火力演習、離島での戦闘想定 無人機も参加

 

 

 陸上自衛隊は26日、静岡県の東富士演習場で国内最大規模の実弾射撃演習「富士総合火力演習」を開いた。例年通り日本の離島に侵攻してきた敵を退ける想定で取り組んだ。無人航空機(UAV)が機動戦闘車と連携して射撃するなど、現代戦に対応した戦いに備える。
 木原稔防衛相が現地で視察した。陸自によると2100人ほどが参加し、戦車・装甲車など53両、火砲38門、航空機11機を投入した。
 戦車などの砲撃のほか、着陸した輸送機「オスプレイ」から隊員が駆け下りて陣地を構築した。電子戦の部隊との協力も確認した。
 演習は1961年度から始まり、今回で66回目。「総火演」の通称で知られる。陸自による実弾を用いる演習のなかで最大規模だ。68.4トン程度の弾薬を使用する。
 部隊を教育・訓練に集中させるために2023年度から一般公開をとりやめた。24年度は陸自が職種別に設けている学校に所属する隊員や自衛官の募集につなげるため学校関係者ら2000人ほどを招待した。
 一般向けには演習の様子を編集した動画の配信を予定する。