◎ロシア軍、ウクライナ東部で猛攻 村々を掌握しながら南下
(CNN) ロシア軍は4日前に国境を越えてウクライナ北部ハルキウ州に奇襲を仕掛けた後、村々を掌握しながら南に向かって前進し続けている。
ロシア軍の進軍の主な目的の一つはリプシ村の占領のようだ。同村はウクライナ軍の第二防衛線上に位置しているため、ウクライナのある軍事ブロガーは「非常に重要な村」と位置付けている。
ウクライナの監視団体「ディープステートマップ」は、新たにリプシ村方面にある二つの集落が完全あるいは部分的にロシア軍に占領されたと指摘。だが、ハルキウ市の防衛部隊のセルヒー・メリニク司令官はロシア軍のリプシ村への前進の試みは撃退されたと述べた。
ロシア軍は引き続き地上作戦に先駆けて大型の滑空爆弾を多用していることが部隊からの報告で明らかになっている。滑空爆弾は数百キロの爆薬の搭載が可能で、航空機から投下される。国境をはさんでロシアと接するハルキウ州に滑空爆弾を仕掛ける場合、ロシア軍はウクライナ空域に入ることなく投下できる。
ウクライナ国家警備隊の特殊部隊は、一つの方面だけで20もの滑空爆弾による攻撃があったと報告した。
一方、東に数十キロ離れた町ボルチャンスクは依然としてロシア軍の標的だが、ウクライナ軍はなんとかロシア軍の進軍を防いでいるとみられる。
◎ウクライナ北東部で激戦、越境したロシア軍が計12の集落制圧か…ハルキウ州で攻防戦
ウクライナ北東部ハルキウ州では15日、国境を越えて侵入したロシア軍とウクライナ軍の激しい戦闘が続いた。
露国防省は15日、州都ハルキウ郊外の北約25キロ・メートルにある二つの集落を制圧したと発表した。ロイター通信によると、10日の作戦開始以降、計12の集落が露軍に奪われたことになる。ウクライナ側の発表によると、露軍は国境から約5キロ・メートルのボウチャンスク中心部に到達したが、ウクライナ軍が反撃して押し返した。
一方、露独立系メディア「アストラ」は16日、ウクライナ軍がロシアが一方的に併合した南部クリミアのセバストポリにある軍用飛行場をミサイルで攻撃し、ミグ31戦闘機2機が破壊されたと報じた。付近に配備された防空ミサイルシステム「S400」も損傷したという。