日米、新型極超音速迎撃ミサイル共同開発が始動 | すずくるのお国のまもり

すずくるのお国のまもり

お国の周りでは陸や海や空のみならず、宇宙やサイバー空間で軍事的動きが繰り広げられています。私たちが平和で豊かな暮らしを送るために政治や経済を知るのと同じように「軍事」について理解を深めることは大切なことです。ブログではそんな「軍事」の動きを追跡します。

◎日米新型ミサイル共同開発が始動 極超音速を迎撃、日本側はモーターなど担当

 

 

 日米両政府は15日、北朝鮮や中国、ロシアが開発を進めている極超音速兵器を迎撃するための新型ミサイルの共同開発について、日米の役割分担などを定めた取り決め文書に署名した。日本側はミサイルのロケットモーターや「キルビークル」と呼ばれる弾頭部分の推進装置を担う。2030年代半ばの開発完了を目指す。
 日米防衛当局の担当者が同日、防衛省で文書に署名した。共同開発は昨年8月の日米首脳会談で合意。今回の署名により開発プロジェクトが正式に始動する。
 日米で共同開発するのは「滑空段階迎撃用誘導弾」(GPI)。極超音速で滑空し、複雑な軌道を取る兵器に対し、滑空段階で迎撃することを目的に開発している。米側は迎撃目標を探知するための装置やミサイルを誘導するシステムなど日本側が担当する以外の部分を担う。
 GPI開発を巡って米側は現在、米企業2社と契約し、両社がそれぞれ試作品の設計などを実施しており、2020年代後半までに1社に絞り込む。日本側は今年度中に企業の公募を始める見通しだ。米政府は開発費が総額30億ドル(約4600億円)を超えるとの推計を示し、日本は10億ドルを拠出するとみられる。
 迎撃ミサイルの日米共同開発は、改良型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」以来で2例目。