イスラエル軍、ガザ民間人の「避難計画」を提示 | すずくるのお国のまもり

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お国の周りでは陸や海や空のみならず、宇宙やサイバー空間で軍事的動きが繰り広げられています。私たちが平和で豊かな暮らしを送るために政治や経済を知るのと同じように「軍事」について理解を深めることは大切なことです。ブログではそんな「軍事」の動きを追跡します。

◎イスラエル軍、ガザ民間人の「避難計画」を提示

 

 

(CNN) イスラエル軍が戦時内閣に対して、パレスチナ自治区ガザ地区の戦闘地域から民間人を避難させるための計画を提示したことがわかった。ガザ地区南部のラファに対して、近く地上侵攻が始まるとの警告が出ている。
 イスラエル首相府によれば、ネタニヤフ首相は今月に入り、イスラエル軍に対して、100万人余りがすし詰めとなっているラファから民間人を避難させるための計画を策定するよう指示を出した。
 首相府によれば、「将来の作戦計画」が承認のため提出された。首相府の26日の声明ではラファには言及しなかった。
 ガザ地区や国際社会では、イスラエル軍が計画しているラファへの侵攻をめぐり懸念が強まっている。ラファはエジプト国境のすぐ隣に位置する。
 イスラエル軍がガザ地区で南部へと侵攻するなか、ラファは場所を追われたパレスチナ人の大部分の滞在先となっているものの、こうした民間人には、これ以上逃げる先がないようにみえる。
 米国はイスラエルに対し、パレスチナの民間人を避難させるための信頼できる計画がなければ、ラファへの軍事作戦を支持しないと警告している。
 ネタニヤフ氏は先に、米CBSの番組で、ラファでの取り組みを進めると明言した。
 ネタニヤフ氏は、イスラム組織ハマスの最後のとりでを放置しておけないと語った。ネタニヤフ氏によれば、ハマスの最後の「司令部のとりで」がラファにあり、そこには四つの大隊が集中しているという。CNNはこの数字について独自に確認できていない。
 ネタニヤフ氏は、ラファでの軍事作戦が始まれば、激しい戦闘が数週間にわたって続くとの見通しを示した。

 

◎ハマスと合意でもラファでの地上作戦に踏み切る考え イスラエル・ネタニヤフ首相

 

 

 イスラエルのネタニヤフ首相は、人質解放などをめぐる交渉でハマスと合意できたとしても、ガザ地区南部ラファでの地上作戦に踏み切るとの考えを示しました。
 ネタニヤフ首相は、25日放送されたアメリカCBSテレビのインタビューで、ハマスとの交渉に仲介するアメリカなどと取り組んでいるとしつつ、「ハマスが妄想的な主張をやめれば進捗があるだろう」と述べました。
 その上で、100万人以上が避難するラファでの地上作戦について、「交渉で合意すれば多少遅れるだろうが必ず行われる」とし、ハマスと合意できたとしても作戦に踏み切る考えを示しました。
 これに先立ち、ネタニヤフ首相は自身のSNSに「今週初めに閣議を開き、ガザ南部ラファでの地上作戦を承認する予定だ」と投稿していました。

 

◎ネタニヤフ氏、ラファ作戦は「数週間」 米政府、避難計画提示されず

 

 

 イスラエルのネタニヤフ首相は25日、米CBSの番組で、パレスチナ自治区ガザ最南部のラファで攻撃が始まれば「戦闘の激しい局面は完了まで数週間かかる」と述べた。ラファでの軍事作戦をめぐっては、米国を含め国際社会から懸念の声が相次いでいる。
 ネタニヤフ氏は番組で、仮に米国がイスラム組織ハマスによる襲撃のような事態に直面すれば「イスラエルより、とてつもなくひどいことをするはずだ」との持論を展開し、「完全勝利なしに、平和は訪れない」と強調した。
 一方、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は25日、米NBCの番組で「民間人の安全、衣食住を確保するための明確で実行可能な(避難)計画がない限り、ラファでの大規模な軍事作戦はすべきでない」と主張。しかし、米政府は「こうした計画は見たことがない」と語った。(今泉奏)