ウ軍総司令官、東部激戦地から撤退決定 | すずくるのお国のまもり

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お国の周りでは陸や海や空のみならず、宇宙やサイバー空間で軍事的動きが繰り広げられています。私たちが平和で豊かな暮らしを送るために政治や経済を知るのと同じように「軍事」について理解を深めることは大切なことです。ブログではそんな「軍事」の動きを追跡します。

◎東部激戦地から撤退決定 軍総司令官「包囲を回避」―ウクライナ

 

 

 【キーウ時事】ウクライナ軍のシルスキー総司令官は17日、東部ドネツク州の激戦地アウディイウカからの撤退を決めたと表明した。ロシア軍は昨年10月以降、アウディイウカに総攻撃を実施。来月に大統領選を控えるロシアのプーチン大統領にとって、国民に誇示できる戦果となりそうだ。
 シルスキー氏はフェイスブックに投稿した声明で、「アウディイウカ周辺の作戦状況に基づき、包囲を回避し兵士の命を守るため、部隊撤退を決めた」と説明。「兵士らは威厳をもって任務を遂行し、ロシア軍部隊を破壊するためにあらゆることを実行して甚大な損害を与えた」と労をたたえた。より有利に戦える防衛線に部隊を移動させるという。

 

 

◎ウクライナ軍 部隊を一部撤退 重要な補給拠点 ロシア軍が攻勢

 

 

 ウクライナ軍は、激しい戦闘が続く東部ドネツク州のアウディーイウカから部隊を一部撤退させると発表した。
 ウクライナ軍は16日、激戦地のアウディーイウカ南部「ゼニト」からの撤退を明らかにした。
 現場で指揮を執る軍の司令官は、撤退の理由を「兵士の維持と状況改善のため」とし、「部隊を再編して物資を補充し、新たな陣地への部隊の配置が進められている」と述べた。
「ゼニト」は、ウクライナ軍の守備隊が重要な補給拠点として防衛を死守してきたが、ロシア軍が多くの部隊を投入して攻勢を強めている。
 ウクライナ軍の弾薬不足も指摘されていて、欧米からの軍事支援の先細りも影響しているとみられる。

 

◎ウクライナ東部の要衝「ロシアの支配下に置かれる」 戦況悪化に米政府高官が危機感 

 

 

 ロシアの軍事進攻を受けるウクライナの戦況悪化が伝えられるなか、アメリカ政府高官は東部・ドネツク州の要衝、アウディーイウカが「ロシアの支配下に置かれるおそれがある」と強い危機感を示しました。
〇NSC カービー戦略広報調整官
「残念ながら、ウクライナ側からの報告によると、状況は危機的で、ロシアが連日、ウクライナの陣地を圧迫し続けています。アウディーイウカはロシアの支配下に置かれるおそれがあります」
 アメリカのNSC=国家安全保障会議のカービー戦略広報調整官は15日、ウクライナ東部・ドネツク州の要衝、アウディーイウカがロシアに制圧されるおそれが高まっているとの認識を示しました。
「このような事態になっているのはウクライナが大砲の弾薬を使い果たしているからだ」と指摘したうえで、追加の支援を実施するために必要なウクライナ支援予算を早期に承認するよう、改めて議会に求めました。
 一方、カービー氏はロシアのプーチン大統領が次のアメリカ大統領について「バイデン大統領の方がトランプ前大統領よりも望ましい」と述べたことをめぐり、「プーチン氏は我々の政権がロシアの悪意ある影響力に対抗するため何をしてきたかよく知っていると思う」と話したうえで、「プーチン氏は我々の選挙に口を出すべきではない」と強調しました。