麦飯カレー | 鈴木内科クリニック院長ブログ

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~食事で健康になれるはず~

高木兼寛という人をご存知でしょうか?明治の初め英国に留学した後、海軍の軍医となり、脚気の予防に麦飯を取り入れ、脚気の撲滅に多大な貢献をした人として知られています。その説に反対した陸軍の軍医であった森林太郎(森鴎外)は日露戦争において、麦飯を採用した海軍とは違って、多くの兵士を脚気で失ったというのは有名な話です。

 

またこの人は、日本にカレーライスを広めた人としても知られています。英国海軍のシチューとパンを日本人むけに小麦粉でとろみをつけたカレー風味にし、パンのかわりに麦飯にかけて海軍の定番料理としたわけですが、この味を覚えた兵士たちが家庭でもその味を再現して食べるようになって広まったということです。日本のカレーライスの元祖は麦飯カレーであったわけです。

 

彼が設立した成医会講習所がのちの東京慈恵医科大学であり、今この大学の先生方が大麦の有用性を精力的に発信しているのを知って、妙に腑に落ちた気がしました。