企業が重視する能力とその順位が「キャリアデザイン」の教科書に載っていました.
講義の中で,教科書に記載の能力21個だけを受講生に提示して,その中で10番までの順位を付けてもらいました.
教科書の著者の意図は,企業が重視する能力の順位は学生の認識とかけ離れてることを知らせようというもの.
ところが,意外と企業が重視する能力を上位にする受講生が多い.
ビックリです.
とはいえ,1位の「社会人としての常識・マナー」を10位以内から外す学生もいる.
学生たちは,あたり前のことを当たり前に評価することに慣れていないのかもしれません.
8位の「日本語プレゼンテーションスキル」や9位の「日本語ライティングスキル」となってくると,結構外す学生がいる.
この講義の中で度々作文の課題を出したり,演習やグループワークの科目で簡単なプレゼンを行ってもらったりしているのは,「日本語ライティングスキル」や「日本語プレゼンテーションスキル」の向上を意図しているのですが,学生たちにはその重要性が理解されていなかったようです.
もっとも,英語教育では「読む・書く・聞く・話す」という話は聞かれても,国語教育では皆無.
学生が上位に持ってこれないのは,教育界全体の問題かもしれません.
「社会人としての常識・マナー」は「会社人としての常識」で,市民としてのマナーとは少し違う.
これを取り違えた文章を書いている人もいて,次回解説が必要ですね.
「工業高校では,企業が重視する能力についての指導を結構やってる」と受講生が教えてくれました.
順位付けが結構うまくっているのは,そのせいかもしれません.