第3節 vs.ヴァンフォーレ甲府(JITスタ)<その1> | すーさんの栃木SC応援日記

栃木SCサポーターの皆さま、シーズン明けましておめでごうございます。

 

開幕してからの2戦で、チーム状態は決して良くは見えず、組織力が著しく不足する中で、初勝利がいつになるのかと不安ばかりが募っていましたが、その不安は何だったのかと思わせるような試合内容での勝利でした。

 

昨シーズンの第34節、首位のFC町田ゼルビアをアウェイの地で打ち破って以来、実に11戦ぶりの勝利となりました。

 

しかも、その11戦ぶりの勝利が、首位のヴァンフォーレ甲府をアウェイの地で打ち破ってのことです。

 

この今シーズン初勝利に、本当に安堵したことでしょう。

それは、サポーターだけではなく、選手も、スタッフも、社長も。その中でも、一番安堵しているのは、田中監督なのかもしれません。

 

 

今シーズンも、JITリサイクルインクスタジアムは強風でした。

甲府のスタジアムでの試合は、不思議なことに、毎シーズンのように風が強いのは栃木SC戦だけなのでしょうか。

 

試合前日の甲府は、風もなく穏やかであったようです。

そうなると、この風は、栃木SCに味方をすべく吹いたのではと、そんなことを思ったのです。

 

普通に戦うだけでは、甲府から勝点3を奪うには相当な運が必要になると思っていた中で、強風という要素が加わったことで、栃木SCが勝点3を奪う何らかの要素になるのではと、そんなことを多くのサポ友さんが口にしていました。

 

実際、この風が試合結果にどれだけの影響を与えなのかは分かりませんが、少なくとも、この風が大きな利点となった勝利ではなかったと思っています。

 

過去の結果からも、甲府との相性は決して悪くありませんでしたし、第3節という節が栃木SCにとって相性が良かったこと。そこに風という不安定要素も絡まった結果が、この多くの予想を覆す、最下位チームが首位に勝利するというものでした。

 

 

第2節終了時で最下位だった順位は、この勝利で17位と残留圏内へと上げています。

 

今は順位がどうこう言う時期ではないのかもしれませんが、それでもですよ。最下位にいたときの不安を考えれば、例え17位とはいえ、残留圏内へと入れたことは嬉しいに決まっています。

 

たった1勝ですが、いつ勝てるのかと不安な状態にあったのです。

そこから脱却できただけでも、相当に大きな1勝だったと、栃木SCサポーターなら誰でも思ったはずです。

 

特に、この甲府戦の結果は、運が大きく左右したものではなく、一定のチーム力があっての勝利だったことからも、今後に期待が持てる結果でした。

 

次節のルヴァンカップも当然ですが、リーグ戦でも勝利して連勝を掴み掴み獲り、一気に上位へ躍り出ましょう。

そんなことを妄想というか、期待したくなる甲府戦での勝利でした。

 

 

【結果】

ヴァンフォーレ甲府 1-2 栃木SC

前半 1-1

後半 0-1

 

【会場】

JITリサイクルインクスタジアム

 

【得点】

前11 大島康樹(栃木)

前40 アダイウトン(甲府)PK

後31 宮崎 鴻(栃木)

 

【栃木SC警告】

後19 石田遼太郎(累積2枚目)

 

【栃木SCスタメン】

GK 丹野研太

DF 平松 航

DF 藤谷 匠

DF ラファエル

MF 大森渚生

MF 石田遼太郎

MF 大島康樹 → 森 俊貴(後35)

MF 神戸康輔

MF 小堀 空

FW 奥田晃也 → 南野遥海(後35)

FW 矢野貴章 → 宮崎 鴻(後20)

 

【栃木SCリザーブ】

GK 川田修平

DF 高嶋修也

MF 森 俊貴 ← 大島康樹(後35)

MF 土肥航大

MF 青島太一

FW 宮崎 鴻 ← 矢野貴章(後20)

FW 南野遥海 ← 奥田晃也(後35)

 

【審判団】

主審 : 野堀桂佑

副審 : 林 可人

副審 : 田代雄大

 

【観客数】

9,476人

 

【天候/気温/湿度】

晴/9℃/20%

 

【第3節終了時順位】

17位

 

この試合を裁いたのは野堀主審。

昨シーズンからJ2を担当し、今シーズンの開幕時にはJ3で笛を吹いていますが、この第3節から再びJ2に戻っています。

 

過去の栃木戦担当は3試合で、結果は2勝1敗。野堀主審との相性は悪くはありません。

 

しかも、昨シーズンのホームでのヴァンフォーレ甲府戦でも試合を裁いていて、そのときは3得点無失点での快勝だったことから、この試合の担当が野堀主審だと知ったとき、もしかして、勝てるのではと、そんな予感めいたものがありました。

 

 

栃木SCのスタメンは、前節のモンテディオ山形戦から2選手を入替えています。

 

DFの福島選手がリザーブ外となりラファエル選手がスタメンへ。

このラファエル選手、守備もそうですが、攻撃意識がかなり強い選手だと感じました。

 

最終ラインの選手でありながらも、幾度となく流れの中から前線に顔を出し、「どうしてそこに」と、そう思わせるポジショニングが多くありました。

 

それが悪い訳ではありません。

守備に追われる中でも前を強く意識した姿勢は、防戦一方になってしまった開幕戦と比べれば、かなりチームに変化をもたらす存在として際立っていたと思います。

 

中盤では、佐藤選手がリザーブ外となり神戸選手がスタメンへ。

この佐藤選手の離脱は、前節の様子からも怪我が疑われる状況にありますが、この離脱が良くも悪くも中盤に大きな変化をもたらしたと思います。

 

神戸選手が中盤に入ったことで、守備意識よりも攻撃意識が高まった印象がありました。

 

2シャドーの大島選手、小堀選手が下がり気味にプレーをすることで、中盤の数的不利を解消しながら、石田選手や大森選手といったサイドの選手が上がることで、前線の人数を変えずに組織立った攻撃、守備の中心となっていました。

 

これ、佐藤選手が中盤でプレーしていた際には見られなかった形でしたが、この甲府戦に至っては、大きく機能していたが驚きです。

 

 

コイントスで勝った栃木SCが、通常と攻守を入替えました。

前半は風上から風下の栃木サポーター側のゴールへ攻めることになりましたが、これは風が強い試合にあっての常套手段です。

 

ロングフィードがかなり伸びることから、相手の裏を取る手段として多用されることになりそうで、それでも、一本のパスで決定機を作れるほどに甘くはなく、前半は甲府の攻撃を風上で抑え、後半も少ない決定機から何とか得点を奪い1-0で勝つ。

 

そんなイメージを持って試合がキックオフされることになりました。

 

しかし、ロングフィード一本に頼る攻撃ばかりではなく、中盤からボールに寄せる姿勢が出ていて、細かいパスを繋ぐ攻撃も見られ、ここ2戦と比べても、明らかに選手のボールへの意識が高いことが分かりました。

 

おお、相当にここ2戦とは違うと、立ち上がりの数分でそう感じたのは近くで応援していたサポさんたちも同じようで、攻撃の意識が高いと、誰もが口にしていたのです。

 

それでも、流れの中から得点は難しく、栃木がゴールを決めるのであれば、CKからのワンチャンスくらいであろうと、そんなことも考えてしまっていました。

 

そんな弱虫な考えを裏切ってくれます。

栃木SCが奪った2ゴールは、どちらも、流れの中から生まれたものでした。

 

 

先制点は、予想外に早い時間に生まれています。

 

前半11分のことでした。

左サイドから奥田選手が相手の寄せを上手く交わし、エリア中央にクロスを上げると、相手選手の頭に触れたボールが、その背後で反応した大島選手の頭にも当たり、バックヘッド気味のヘディングシュートになります。

 

GKは手に当てていますが、そのままゴールネットの上部を揺らし、栃木SCがヴァンフォーレ甲府から先制点を奪い獲りました。

 

この先制点でも攻撃のバランス、守備のバランスが崩れることもなんく、攻守においてバランス良く試合を運んでいたと思います。

 

明らかに、ここまでの2戦とチーム状態が改善していることが分かりました。

 

前半終了間際に、甲府にPKを与えてしまい、1-1で折り返すことになったことで、後半の風下での守備を考えたとき、耐えきれるのかと言った不安もありましたが、そう簡単に失点をするような気がしなかったのも事実です。

 

その後半、甲府が背後を取るようなロングパスを多用せず、前半同様に、パスを繋ぎながらの攻撃を主軸としてくれたことで、栃木としては苦戦を強いられながらも、一定の守りやすさがあったのではと思っています。

 

甲府の攻撃には迫力がありましたが、GKの丹野選手がBIGセーブを連発し、それがチームに一体感を作り上げ、組織としての連係には栃木に分があるようにさえ感じたのです。

 

 

最初の選手交代は、矢野選手に代わっての宮崎選手でした。

この交代、個人的には疑問もあって、前線で存在感を示していた矢野選手を下げるが良いのかと、そんなことを思ってしました。

 

そんな素人考えを見事に間違いだと知らしめてくれました。

宮崎選手が決勝点を奪ってくれるのですが、この栃木SCの2点目が、これまででは見ることがなかったような見事な中央からの攻撃だっただけに、スタジアムでも、DAZNで振り返っても、驚きでしかありませんでした。

 

中央でボールを奪取した神戸選手ですが、パスではなく自分で持ち運ぶ選択をしています。

持ち運んだ中で、フリーだった大島選手にボールを預けていますが、大島選手が左サイドに開くことをせずに、中央の奥田選手にボールを送ると、そこからは絶対に右サイドに展開すると思たのです。

 

しかし、奥田選手の選択は、選手が混雑するエリア中央に走り込んだ宮崎選手への縦パスでした。

 

混戦の中で上手くボールをコントロールした宮崎選手は、利き足とは異なる左足で上手くシュートを放つと、それがゴール左に静かに吸い込まれました。

 

大歓声に沸くゴール裏。

 

この2点目が決まったとき、ここから約15分は絶対的な甲府の攻撃に晒され、必死の守備が必要になると覚悟したのですが、栃木は慌てることなく、冷静に、守備に攻撃に時間を上手く使いながら、必死に今シーズンの初勝利に向けてプレーを続けてくれるのです。

 

 

奪った得点は2点でしたが、それ以外でも決定機はあって、明らかに攻撃に形が生まれているのが分かります。

 

一方で、守備も光りました。

PKの1失点で抑えられているのは良いことですし、ピンチも多々あった中で、丹野選手にも助けられていますが、ルーズな状況からのピンチはありませんでした。

 

勝ったから言えることでもありますが、必死にこの2戦の駄目だった部分を見つめ直し、改善して来たことが分かった一戦だったのではと感じています。

 

スタメン変更も功を奏していますが、中盤の厚みが増したことが大きかったと思っていますし、前線の連係が良くなったいたことが好材料に感じました。

 

特に、奥田選手のプレーが素晴らしく、この試合でも2アシストを記録してますが、最後のパスはどちらも、そこに選手が走り込むことを信じてのものであって、そこに連係力が増している様子が強く出ていたと思うのです。

 

攻撃の形が徐々に良くなっていて、そこに守備が備わって来たことからも、栃木SCとしては、相当にチーム状態が向上したと、そう実感させられた甲府戦でした。

 

 

試合後、ゴール裏に来た選手たちの笑顔が輝いていたこと。

これだけで、この勝利が大きかったことが分かりました。

 

石田選手の盛り上げは素晴らしく、選手、ゴール裏が一つになった試合後でしたが、最後は、アウェイ戦であっても、やっぱりみんなで県民の歌で勝利を祝いたかったなと、そんなことも思いました。

 

DAZNで見た田中監督のインタビューでは、本当にホッとしたんだろうなというもの感じましたし、決勝点を奪った宮崎選手の興奮気味のインタビューからしても、やっぱり勝つことがチームとしては大事なことなんだと分かります。

 

試合後は、サポーター同士で「あけましておめでとう」のあいさつが多く交わされてたことが印象的でした。

 

この勝利で、栃木SCの2024シーズンが本当に開けました。

 

ホッとしましたよね。

本当に、ホッとしました。

 

さあ、ここから。

この勝利を切っ掛けに、大きく躍進することを期待しています。

 

次はルヴァンカップですが、そこでも勝利を収め、難敵である横浜FC戦も勝利しましょう。

 

次なる目標は、今シーズンのホーム初勝利です。

 

 

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