第27節 vs.清水エスパルス(カンスタ)<その1> | すーさんの栃木SC応援日記

結果的に、敗戦すると降格圏内に落ちる試合でした。

 

その試合で先に失点し、このまま同点とすることなく、更に突き放されることも脳裏に浮かんだのも事実。

 

清水の攻撃に手を焼き、守備に追われる展開ながらも、アウェイでの対戦ほどには圧倒される感じはありません。

 

得点の気配は小さいながらも攻め込めている印象もあって、同点にできる可能性もあると、決して諦めが大きい展開ではありませんでした。

 

後半に強度が落ちることが常となっていたチームですが、この試合はその様子は見られず、選手交代からも展開は変わらず、それどころか、得点に近づいている雰囲気がありました。

 

一瞬の隙を突いて、黒﨑選手のクロスに山田選手が頭で合わせて同点ゴールを決めてくれるのですが、そこまでの流れが素晴らしく、ある意味、栃木らしからぬ得点だったように見えました。

 

 

何とか逆転を。

 

その期待も膨らみましたが、期待の新加入選手、イスマイラ選手は本調子までもう少しと言った印象で、この試合を見た限りでは、得点まではちょっと遠いプレーだったと思います。

 

個人技でゴールを奪うという感じではなく、どちらかと言えば、ボックス内で上手さを発揮するプレーヤーに見えました。

 

しかし、前線でボールを保持する役目は誰よりも適任に感じます。

イスマイラ選手が落ち着かせ、そこから2列目の選手が決める。そんな攻撃が、これからの栃木に見らるようになると、得点が増えて行くのではと、淡い期待を抱きました。

 

石田選手の存在も大きく、攻撃は活性化しそうな予感。

得点への期待が少しだけかもしれませんが増えたことは、後半戦の巻き返しに向けて善きことではないでしょうか。

 

同点ゴールを決めた山田選手も乗って来そう。

前線の選手が競うようにプレーすることで、良い感じの攻撃が展開されるようになるのではと、期待値は高まっています。

 

 

この試合、栃木SCは前半で失点を喫しました。

今シーズンのホーム戦はこの清水戦が13試合目。その13試合目にして、ホームの前半で失点したのは初めてのことでした。

 

いや、この記録、なかなか凄いと思いますよ。

ここまでの12試合で失点がなかった前半。それだけでも、ホーム戦で勝点を積めていた要因ではないでしょうか。

 

アウェイ戦を含めても、前半での失点は僅かに6点。

それだけ、試合の入りに集中できている証拠でしょうし、如何に入りの守備が機能していることが分かります。

 

そして、この清水戦での後半の戦い。

今シーズン初めてのように感じる強度が落ちなかった試合。これを今後も続けることができるのであれば、残留争いにあって明るい材料になるはずです。

 

イスマイラ選手の調子が上がれば、それは尚のことです。

 

 

【結果】

栃木SC 1-1 清水エスパルス

前半 0-1

後半 1-0

 

【会場】カンセキスタジアムとちぎ

 

【得点】

前31 鈴木義宜(清水)

後22 山田雄士(栃木)

 

【栃木SC警告】

後16 根本 凌(累積4枚目)次節、出場停止

後38 平松 航(累積1枚目)

 

【栃木SCスタメン】

GK 藤田和輝

DF 大谷尚輝 → 大森渚生(前47)

DF 平松 航

DF 福島隼斗

MF 黒﨑隼人 → 石田凌太郎(後31)

MF 佐藤 祥

MF 西谷優希

MF 福森健太 → 吉田朋恭(後31)

FW 山田雄志 → 大島康樹(後36)

FW 根本 凌 → イスマイラ(後36)

FW 小堀 空

 

 

【栃木SCリザーブ】

GK 川田修平

DF 吉田朋恭 ← 福森健太(後31)

MF 大森渚生 ← 大谷尚輝(後47)

MF 神戸康輔

MF 石田凌太郎 ← 黒﨑隼人(後31)

FW 大島康樹 ← 山田雄士(後36)

FW イスマイラ  ← 根本 凌(後36)

 

【審判団】

主審 : 川俣 秀(栃木戦、今シーズン3試合目)

副審 : 鈴木規志

副審 : 桜井大介

 

【入場者数】9,283人

【ピッチ状態】全面良芝

【天候/気温/湿度】晴/26.1℃/75%

【風】弱風

 

【第27節終了時順位】19位

 

痛んで退場となった大谷選手が心配です。次節での出場が可能なのか。守備にセットプレー時の攻撃にと活躍してくれる選手です。

 

なお、大谷選手は脳震盪による交代とのこと。

また、ハーフタイムに緊急搬送されているようです。どうか、大事に至っていませんように。

 

 

先制点は清水エスパルス。

幾度となく流れの中から攻め込まれていたのですが、その流れからではなく、セットプレーからゴールを許すことに。

 

右のCKからでした。

ショートコーナーから寄せが緩くなってしまい、比較的プレッシャーのない状態から浮き球のクロスが入れられてしまいます。

 

ファーサイドから鈴木選手が頭で合わせると、ゴール右に吸い込まれるように決まってしまいました。

 

その瞬間は外側のサイドネットが揺れたのだと思ったのですが、清水の選手が喜びを表したことから「ああ、失点したのか」と気付いた感じ。

 

何とか耐えていただけに、CKから失点したことが残念でなりません。

ややボールウォッチャーになった感じも受けます。それ以前に、ショートコーナーへの対応が遅れたことが失点の要因でした。

 

それでも、この失点から守備強度は上がった印象。

危なっかしい場面は多々ありましたが、決定機は作らせず、厳しい守備にあって、安定感は出ていてたと思います。

 

 

後半に入って、同点、そして、逆転とするために、頭から攻撃の選手を入れて来るかと予想していましたが、時崎監督は攻撃陣の変更は行わず。

 

その中で、後半の14分に根本選手が警告を受けてしまいます。

これが累積4枚目のイエローカード。次節、ホームのヴァンフォーレ甲府戦は出場停止となります。

 

これは、イスマイラ選手のスタメン出場があるかもしれません。

この試合ではまだ動きは本調子に見えませんでしたが、この一週間でどこまで上げて来るのか期待が膨らみます。

 

この試合では、決定機には至っていませんが、前線でタメを作れることが分かりましたし、起点にもなれていました。

 

正直、攻撃陣の中では一番の期待値。

何となく、得点のお膳立てをしてくれる役目として、後半戦では存在感を出してくれる選手だと感じました。

 

小堀選手のプロ初ゴールが、このイスマイラ選手のアシストから生まれるような予感がします。

 

 

栃木SCの同点は、後半22分のことでした。

 

黒﨑選手からの素晴らしいクロスが入るのですが、それが虎視眈々と狙っていた山田選手にドンピシャで合いました。

 

似たようなクロスを入れてはいましたが、呼吸が合わず、虚しくもGKにキャッチされたり、ゴールラインを割ったりと、なかなか結果に繋がっていませんでした。

 

しかし、とうとうそれが実ることに。

 

清水の選手は対応が遅れましたし、山田選手のヘッドに反応したGKの権田選手も防ぎことはできず。

 

ゴールネットが揺れた瞬間、栃木のゴール裏からは爆発的な歓声が沸いたのです。

 

そのゴール裏前まで入って来た山田選手。

後続の選手が続いて誰も来なかったことから、一瞬「あれ?」という感じになったのが印象的でした。

 

 

その後、攻撃陣を入替えて逆転を狙いましたが、攻守が激しく入れ替わるオープンな展開に。

 

守って、守って、攻めて。

そんな展開になりましたが、そこはやっぱり清水が一枚上手で、なかなかチャンスが作り出せません。

 

もう少し、自分から仕掛けて欲しいと感じたプレーもありましたが、それでも、ここまでの数試合と比べても、上手くゲームを進めていたと思います。

 

勝点1で満足できる状況にはありませんが、追いついての勝点1は十分に価値があります。

 

結果論ではありますが、その勝点1が順位を一つ上げています。

失った勝点2という訳でもありませんし、この勝点1は残留争いにあって相当に意味あるものになったと思うのです。

 

徳島ヴォルティスを20位に後退させた勝点1です。

得失点差でも優位な立場にありますし、ここから巻き返す切っ掛けになる1だったのではないでしょうか。

 

 

気になったのは、中盤の覇権争い。

ここに関しては、最後まで清水に圧倒されていと思います。

 

どうしても、相手の個人技と素早い連係に対応が遅れ、そこから攻撃に転ずる機会が得られません。

 

後半、少しずつ対応してはいたと思うのですが、終始、厳しい状況にありました。

 

これ、栃木の中盤がと言うよりも、清水の中盤が素晴らし過ぎた結果なのでしょうね。

 

チームとしての連係は確実に栃木を上回りましたし、この状態にあって、本当に良く1失点で防いでいます。

そして、同点としたことは誇って良いことだと思います。

 

清水の応援も素晴らしく、全てにおいて後塵を拝する格好になりましたが、それでも、試合は引き分け。

 

そのことからも、本当に価値のある引き分けだったと、思わずにいられません。

 

 

栃木SCは次節もホーム戦です。

またしてもPO圏内にいるチームですし、なかなか厳しい試合になると思います。

 

ただ、この清水戦で見せたような強度の落ちない後半を演じられるのであれば、勝点3も当然に狙えるはず。

 

残留争いにあってのホーム戦です。絶対に負けることなく、勝点を積み上げてください。

 

この試合、試合前に、かつて栃木SCに在籍していたチャ・ヨンファン選手がゴール裏席まで来てくれて、「久しぶりです。覚えていますか」とあいさつに来てくれました。

 

栃木を去ったあと、J3に降格して何とかJ2へ戻って来たと話したところ、「知っていますよ」と、片言で話してくれました。

 

試合観戦はメイン席でしたが、こうしてあいさつに来てくれたこと、本当に嬉しかったです。

 

一目でヨンファン選手だと分かりましたよ。

今でも栃木SCを気に掛けていてくれてありがとうございます。

 

 

負けなかったことを前向きに捉えましょう。

そんな試合内容、結果だと思います。

 

降格に怯える状況ですが、何となく、ここから巻き返してくれそうな気がしています。

 

安易な思いかもしれませんが、それが現実となりますように。

後半戦の巻き返しに期待したい。そんな試合でした。

 

 

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