早いもので折り返しを迎えたJ2リーグ。
栃木SCは9位でその折り返しを迎えましたが、この成績は昨シーズンの状況を考えれば、上出来といって良い結果です。
しかし、この9位に満足している選手、サポーターはいないはず。
それだけ、試合内容は良く、もっと上位を狙えるだけの実力があるチームだと、誰もが認識しているからです。
後半戦の初戦で勝利し、更に上を狙うためには、どうしても落とせない一戦。
アウェイ戦で負けた借りはホーム戦で返す。
ちょっと町田さんは不調に感じたのですが、それは過密日程による疲労蓄積によるものでしょうか。
栃木SCは90分を通して町田に付け入る隙を与えず、2得点で快勝しました。
順位も7位へと上げて、後半戦は好スタート。
次節、連勝街道を走るアビスパ福岡(アウェイ)となりますが、ギラヴァンツ北九州の連勝を止めたように、その試合もきっと勝点を積んでくれると信じています。
【結果】
栃木SC 2-0 FC町田ゼルビア
前半 1-0
後半 1-0
【会場】
栃木県グリーンスタジアム
【得点】
前43 柳○育崇(栃木)
後27 森○俊貴(栃木)
【栃木SC警告】
前22 西谷優希(累積3枚目)
【栃木SCスタメン】
GK オビ パウエル オビンナ
DF 柳○育崇
DF 田代雅也
DF 黒崎隼人
MF 岩間雄大
MF 西谷優希 → 佐藤○祥(後14)
MF 溝渕雄志 → 瀬川和樹(後14)
MF 山本○廉 → 有馬幸太郎(後38)
FW 明本考浩 → エスクデロ競飛王(後43)
FW 森○俊貴
FW 矢野貴章
【栃木SCベンチ入り】
GK 川田修平
DF 瀬川和樹 ← 溝渕雄志(後14)
DF 井出敬大
MF 禹○相皓
MF 佐藤○祥 ← 瀬川和樹(後14)
FW エスクデロ競飛王 ← 明本考浩(後43)
FW 有馬幸太郎 ← 山本○廉(後38)
【審判団】
主審 : 窪田陽輔
副審 : 竹田明弘
副審 : 桜井大輔
【観客数】
2,203人(入場規制試合)
【ピッチ状態】
全面良芝
【順位】
7位
主審は今シーズン3度目のお世話となる窪田さんですが、アウェイの町田戦でも試合を裁いた主審です。
同シーズン中、ホームもアウェイも同じ主審が裁くというのは異例ですが、これもコロナによる審判団の遣り繰りが関係しているのでしょう。
どちらに偏る笛はなく、ストレスを感じさせないジャッジでした。
オビ選手がグリスタのピッチに登場。ホーム初出場となりました。
彼のキック距離は驚くほどのもので、ゴールキックは相手のペナルティエリア付近にまで届く見事なもの。
そのキックを見たスタンドからは、どよめきが起きることもあったくらいです。
前線に高さのある矢野選手がいることで、このオビ選手のキックはかなりの武器になりました。
その矢野選手が競って落としたボールから攻撃を仕掛けたいところでしたが、町田の守備がそれを許さず、なかなかそこから攻撃を展開するには至りません。
CBは高杉選手に代わり柳選手がスタメン起用されます。
前節、足を痛めたような仕草がありましたので、もしかすると怪我なのかと、それが心配でなりません。
その起用に応えた柳選手は、前半の終了間際、明本選手のCKに頭で合わせて先制点を奪ってくれました。
3試合連続の5得点目は、現時点での栃木SC得点王となります。
出場時間が短い中での5点という結果は驚くべきことです。
なかなか決まらなかったCKからの得点。
新聞報道によれば、CKからの得点は、今シーズン99回目にしてやっと生まれた得点だそうです。
長かったですねぇ。
ボランチは西谷選手と岩間選手が組みました。
互いに前後の意識をしっかりと保ち、連係良くプレーしていたと思います。
岩間選手の守備意識はとても高く、相手の攻撃の芽を事前に摘み取るプレーは素晴らしく映りました。
この中盤は町田もボールへのチェックが早く、なかなか落ち着かない展開を見せますが、そこから決定的なパスを通されることはなく、互角の中にも栃木に分がある中盤に感じました。
この中盤を介さずに右サイドから展開する栃木の攻撃は迫力があったと思います。
明本選手の個人技も光りましたが、黒崎選手との連係も良く、こちらサイドからの速攻は見応え十分でした。
前線は矢野選手と明本選手の2トップ。
明本選手がやや下がり気味だったことで、中央から右サイドでの攻撃が多くなりますが、得点の気配がとても大きく良いプレーに繋がっていたと思います。
後半27分に、森選手に待望のJ初得点が生まれます。
栃木陣内左サイドでのスローインからボール奪取に成功すると、矢野選手とのパス交換を経てエリア内に切れ込みました。
エリアの外では矢野選手がボールを要求していましたが、パスを選択することはなくシュートへ。
グラウンダーのボールはGKにキャッチされたと思われたのですが、股の下を抜けてそのままネットを揺らすことになります。
ラッキーな形での得点でしたが、そこは狙ったからこそ生まれたもの。
スタジアムは、森選手の初ゴールを祝福するかのように、しばらく拍手が止みませんでした。
奪えそうで奪えていなかった得点を奪ったことで、これから先、もっと楽にゴールを狙えるようになると期待しています。
栃木SCの上位進出へ向けて、欠かせない選手が得点を決めてくれました。
インタビューのときに見せてくれた笑顔がとても素敵でしたね。
J初ゴール、おめでとうございます。
90分を通して危ない場面はそう見られず、これまでの試合で比較的安心して見られる展開でした。
後半になってピッチを広く使うようになった町田に手を焼く時間帯もありましたが、守備は安定していましたし、追加点を奪ってからは栃木にも勢いが生まれました。
2点をリードした終盤も、守りに入ることもなく、最終ラインは決して下がることもありません。
高い位置を保ちながらも追加点を狙う姿勢が随所に見られました。
後半の押し込まれている時間帯には、エリア内に縦パスを通されるような危ない場面もありましたが、守備陣がコースを切ったことで、間一髪、ボールは枠を逸れてくれます。
セットプレーでも集中してボールを弾き出してくれましたし、ヒヤッとさせられた場面はそこだけだったのはないでしょうか。
町田の選手の動きがやや重く感じられたこともあり、試合全体としては完全に栃木ペースだったと思います。
特に、追加点を奪ったあとの攻めは迫力があって、十分に3点目に期待が持てる内容でした。
その3点目を奪うには至りませんでしたが、惜しいシーンは多くあって、相当に町田の守備を苦しめたはずです。
7試合ぶりのクリーンシートでもありますし、この結果は快勝といっても良いもの。
これから先、勢いにのれそうな勝利でした。
多くの方がSNSに投稿しているようですが、グリスタのピッチ状態は非常に良く映りました。
DAZNで観る限りでは、多くのスタジアムで芝の状態が悪く映りますが、グリスタのピッチは暑い時期を乗り切ったこともあり、とても素晴らしいピッチ状態にあります。
この過密日程ですから、ピッチが傷むのは仕方のないことですが、そんな中でも良好な状態を保てているのは、関係者の努力があってこそ。
こんな状態のピッチを見るのはいつ以来?
そんな会話もスタジアムでは多く聞かれました。
いつ以来になるのでしょうね。
バックスタンドが芝生席の頃とか、JFLだった頃は、ピッチ状態云々という話は出ていなかったと思いますので、それくらいまで遡らなければないのかもしれません。
新しく改修しただけのことはありますね。
自慢のピッチへと変貌を遂げてくれました。
3度目の7位浮上。
この7位の壁がとても高く、なかなか超えることができません。
その壁を超えるべく7度目の挑戦となりますが、次節は前述したとおり好調を維持するアビスパ福岡です。
かなり面白い接戦になると思いますが、最後に勝つのは栃木SCのはず。
柳選手の4試合連続弾に期待して、DAZN観戦することにします。
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