





九州の冬は、ただ寒さに身をすくめる季節ではない。冷たい空気の向こう側に、そっと手渡されるような「ぬくもり」が、暮らしのあちこちに息づいている。
そんなことを実感したのは、熊本県人吉市を訪れた、冬のある朝だった。
霧の都、人吉の朝
朝の街を歩くと、視界は白く滲み、遠くの景色はまるで水墨画のように淡く溶けていく。
吐く息は白く、頬に触れる空気は冷たい。それなのに、不思議と心は穏やかだった。
この街を静かに貫く球磨川は、日本三大急流のひとつ。夏には勇壮な川下りで知られるこの川も、冬は表情を変え、ゆったりとした時間を映し出す鏡のようになる。
こたつ舟という、冬の知恵
船着き場に並ぶ舟の上には、小さなこたつ。
どこか懐かしく、思わず微笑んでしまう光景だ。
案内されるまま舟に乗り込み、こたつ布団の中に足を入れた瞬間、じんわりと温かさが広がる。
そのぬくもりは、体だけでなく、心の奥まで染み込んでくるようだった。
見知らぬ旅人同士が、同じこたつを囲む。
言葉を交わさなくても、自然と生まれる一体感。
これこそが、九州の暮らしに根付く「人と人との距離の近さ」なのだと感じた。
川の上で流れる、静かな時間
舟はゆっくりと岸を離れ、静かな水音を立てながら進んでいく。
水面に近い視点から見上げるその姿は、陸から見るよりも力強く、長い歴史を黙って語りかけてくるようだった。
船頭さんの語りに耳を傾けながら、こたつの中で身を縮める。
川風は冷たいはずなのに、不思議と寒さを感じない。
それは、こたつの温もりだけでなく、この土地に流れる時間そのものが、やさしいからかもしれない。
わずか30分ほどの舟旅。
けれど、その間に流れる時間は、都会で過ごす一日よりも、ずっと濃く、ゆったりとしていた。
冬を楽しむ、九州の暮らし
九州の冬は「静」の季節だ。
けれど、それは決して何もない時間ではない。
焼酎を少しだけ温めて味わう夜。
湯気の立つ温泉に身を沈めるひととき。
そして、寒さを受け入れながら楽しむ、こたつ舟のような工夫。
自然の厳しさを拒むのではなく、寄り添い、暮らしの中に取り込んでいく。
その柔らかな知恵が、九州の冬を豊かなものにしている。
旅の終わりに思うこと
舟を降り、再び霧の街を歩きながら思った。
九州そのものが、まるで「大きなこたつ」のようだと。
外は少し冷たい。
けれど、一歩中に入れば、人の温度、土地の温度が、そっと迎えてくれる。
効率や速さを求めがちな日常の中で、
ただ川の流れを眺め、何もしない時間を過ごすこと。
それは、現代を生きる私たちにとって、何より贅沢な「暮らし」なのかもしれない。
冬の球磨川に揺られながら、心がほどけていく感覚。
もし冬の九州を訪れることがあれば、ぜひ人吉へ足を運んでほしい。
そこには、寒ささえも味方につけた、
九州ならではの、やさしい冬の暮らしが待っている。
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