ついにはやぶさ2が、小惑星リュウグウのかけらを持ち帰ったことが確認された模様です。
JAXAのHPによると、次のように発表しています。
小惑星探査機「はやぶさ2」の小惑星Ryuguサンプル採取確認について
(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 2020年(令和2年)12月14日)
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、小惑星探査機「はやぶさ2」再突入カプセル内のサンプルコンテナより、小惑星Ryugu(リュウグウ)由来のサンプルを確認しましたのでお知らせします。
2020年12月6日に豪州ウーメラにて回収された「はやぶさ2」再突入カプセルは12月8日にJAXA相模原キャンパスに搬入され、以降、再突入カプセル内のサンプルコンテナの開封作業を行い、12月14日にサンプルコンテナ内部に小惑星Ryugu由来と考えられる黒い砂粒状のサンプルを確認できました。これはサンプルキャッチャー(サンプルが格納される容器)の入り口に付着していた粒子と考えられます。
引き続き、サンプルコンテナ内のサンプルキャッチャーの開封作業を行い、サンプルの取り出しと分析作業をキュレーションおよび初期分析チームにて行います。
図1 サンプルコンテナの構造(クレジット:JAXA)
図2 スコープカメラで撮影したサンプルコンテナ内部の様子(クレジット:JAXA)
図1による図説から考えると、どうやら図2の写真は、サンプルを入れる容器内部ではなく、その下から撮影したもののようですね。
つまりまだ本命のサンプル容器内を調べたのではなく、その外側しかまだチェックしていないという事でしょう。
だからJAXAの説明も、『サンプルキャッチャー(サンプルが格納される容器)の入り口に付着していた粒子』となっているのでしょうね。
これはどういうことかを想像するなら、サンプルを入れる容器に入りきらないほどリュウグウのかけらが採取されたのではないか?と思います。
そして容器の中に入りきらない分が、このように容器の外側にこぼれた分なのではないでしょうか?
もしそうだとすると、はやぶさ2は、積み込めるだけのサンプル入手に成功していたのかもしれませんね。
少なくとも本命のサンプル容器内のリュウグウのかけらは、この写真に写っている量よりもはるかに多い事が想像されます。
楽しみですね。
既にリュウグウ由来と考えられるガスが回収されています。
ガスが確認出来たという事は、サンプルが有機物か水を含んでいることが強く示唆されます。
それらがあれば、常温、常圧の環境でガスが発生するのはごく自然なことですから。
リュウグウから得られたサンプルは、果たして何を解き明かすことになるでしょうか?
生命誕生の秘話の一端を明らかにするでしょうか?
もしサンプルの中から、生命もしくはその痕跡が見つかれば、これまでの常識が根底から覆る発見があるかもしれません。
その分野に詳しくはありませんが、地球上にも嫌気性生物は存在しますので、それが絶対ないと言い切れない気がします。
これから1~2年程度かけて、サンプルの分析を行う予定になっていますが、どんな結果が出るのか、期待して待ちたいです。