バックドアが仕掛けられなければ、いいのですが…。
アメリカ国防総省は、日米の宇宙協力の一環として、今後打ち上げられる予定の日本版GPS衛星にアメリカの宇宙監視用センサーを搭載するため、来年度から予算を計上する方針を明らかにしました。
これは、アメリカ国防総省が、ことし10月から始まる新たな会計年度の予算の方針をまとめた資料の中で明らかにしたものです。
それによりますと、日本が今後打ち上げる予定の日本版GPS衛星「みちびき」2機にアメリカの宇宙監視用センサーを搭載するため、センサーの設計や開発、それに組み立ての予算を計上するとしています。
さらに、この搭載計画は、「日米にとって優先度が高く、将来の同盟協力に向けた準備となるものだ」と指摘し、日米の宇宙協力の一環だと強調しています。
センサーは衛星や宇宙ごみを探知し、追跡するもので、アメリカの一部のメディアによりますと、同盟国の衛星にアメリカ軍のセンサーを搭載する構想は以前からあったものの、実際に軍の予算を付けるのは今回が初めてとみられるということです。
アメリカ国防総省は、中国やロシアが衛星を狙った攻撃能力を高めていると危機感を強めていて、みずからは宇宙軍を創設したほか、同盟国に対しても宇宙への関与を強めるよう求め、同盟国の力を活用する形で防衛力を強化する構えです。
世界の宇宙開発をリードしているアメリカが、それを解決するための一つとして、GPS衛星に宇宙ごみ・人工衛星監視センサーを付けるというのは、GPS衛星に連動させることで監視対象に瞬時に位置情報をつけるためでしょうね。
実に合理的な考え方です。
ただしセンサーの仕様を全面開示し、日本にとってのブラックボックス装置にしないように、交渉すべきと考えます。