【武漢肺炎】→【媚度19】ダイヤモンドプリンセスのずさんな衛生管理を厚労省検疫官は見過ごした? | 朱雀ひのでのブログ

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世間を騒がせている、ダイヤモンドプリンセス号『陰性』の乗客下船が開始される

 

既に感染者が500人以上に達して世間を不安にさせている(と思われる)、ダイヤモンドプリンセス号(以下、DP号と称します)から、「陰性」と診断された500名強について、昨日(19日)から、順次下船を認めて、日本に上陸することになったと、報じられました

実際には、443人が下船

なお21日には、(希望者は)全員下船完了の見通しだそうです。

なお、「陰性」と判断された人たちの行動は、自由を認められているとも、報じられています

 

DP号についての取り扱いについては、様々な批判が出ています。

これまで(感染が確認されて医療機関での治療が必要とされた人以外は)上陸を認めないで、長期間クルーズ船の中で滞在させてきたのは、人権上、どうなのかと。

アメリカなどでも、ワシントン・ポストやニューヨークタイムズなども、アメリカ人乗客が長く留め置かれていた(17日に希望者は帰国の途に)時に、『乗客乗員は船にいる限り感染のリスクにさらされ続ける』、『日本の検疫のやり方は人権侵害だ』などと批判的論調だったと報じられていました

 

日本政府のやり方が、100%正しいとは言いません。

確かに迅速に検疫をし、速やかに乗客をそれぞれの国々にお引き取りいただく手配が出来れば、より良かったことは確かでしょう。

 

しかしこの批判は、公平なものとは言えません。

 

なぜならDP号は、日本国籍の船舶ではない(イギリス船籍・米企業が運営)ため、船上では治外法権が働き、日本政府がDP号を直接支配下に置くなり、命令下に置くなりが出来ないのです。

 

もしDP号が日本船籍の船だったなら。

日本政府は、DP号の船長に対して、検疫上の様々な命令を下すことが出来たはずです。

もし船長の手に余ると判断したなら、船の指揮権を一時日本政府がはく奪して、検疫、衛生第一の運用をさせることが出来たでしょう。

 

 

日本政府の要請に応えて、役割を果たしきったホテルの衛生教育の賜物

 

そういう風に運用できたのが、シナから(チャーター機で)引き揚げてきた武漢滞在日本人たちの隔離に協力した、千葉県のホテルなどでしょう。

適切に衛生管理が出てきていたとみられ、ほとんど二次感染者は発生しなかったようで、先日無事、全員帰宅できたのです。

地味ですが、そのホテル従業員の衛生管理運用がきちんとしていたからこそそれを防ぎ、感染拡大させませんでした。

 

この点は、そのホテル支配人による社員教育と、それに答えた従業員の働きの賜物でしょう。

このホテルは風評被害に遭う恐れを顧みず、見事に役割を果たしたのです。

だから営業再開後、安心して利用しても、大丈夫でしょう。

それだけの社員教育が、行き届いているのですから。

 

 

どう見てもずさんだったとしか思えない、DP号の衛生管理体制

 

それと比較すれば、DP号の衛生管理体制が万全だとは、到底思えません。

新型コロナウイルス(COVID-19・媚度19)の感染拡大、二次感染を防ごうと思えば、DP号スタッフの衛生管理体制が万全でなければ、ならなかったはずです。

それが今回の惨事を、よりひどくしたと言えるでしょう。

 

それが報道の通り、日を追うごとに感染者が増えていきました。

国民が乗客となっている国々が、『人権侵害』と非難する事態になるほどに。

 

その責任は、日本政府に全くないとまでは言いませんが、主にはDP号の船長並びに運営会社の責任でしょう。

また国際法上は、その船の籍がある国に責任が生じますから、この場合はイギリス政府が責任をもって、事態収拾に乗り出すのが筋と言えます。

 

しかし肝心のイギリス政府の対応は見えていないと報じられるくらい、イギリスの行動は見られません。

そしてDP号を運用しているアメリカ企業も、矢面に立って行動し、同時に批判も受けるべきですが、アメリカメディアは、日本政府に批判の声を上げていますが、かたや自国企業の不手際について、きちんと報道しているのでしょうか?

 

そもそも船という閉鎖環境に伝染病が入り込めば、非常に危険です。

それは旅客船を運営している会社は、百も承知のはずです。

だからこそ、普段から衛生管理教育を徹底し、万一の事態に備えた運営を、日常で行えるようにすべきなのです。

 

 

DP号に入った検疫官たちは、中で感染者急増になぜ手をこまねいていたのか?

 

ところがどうも、そうでないようですね。

横浜港に入港後、厚生労働省が派遣した検疫官などがDP号の中に入って乗客乗員の感染検査をしている間にも、感染は急増し、今や600名を超えています。

(2月19日午後9時現在の報道発表で、621人)

 

確かに隔離環境で感染拡大を防ぐには、専門的な衛生知識、そして医療の知識を持ったものが指揮するか、少なくともアドバイザーにいないと、汚染された場所を局限化し、汚染されていない場所の確保が、ままならないでしょう。

 

その衛生管理には、感染者ないしそれが疑われる人を、それ以外の人と隔離し、接触させないようするのが第一です。

そしてその人たちが使用したもの、あるいは触れたものに、他の人が触れないようにするとか、様々な隔離対策が必要ですが、それにはどうすればいいのかは、専門的知識がないと、難しい部分があります。

 

またそのためには、船の運用スタッフなどの行動が、常に衛生管理に則った行動でないと、ちょっとしたはずみで清浄に保たなくてはいけない区画を、汚染させてしまうことになります。

 

これだけ感染拡大したというのは、どう見てもDP号の衛生管理がなっていなかったとしか、思えません。

そして検疫官などまで感染したという事も、それが徹底していなかったことの、何よりの証拠ですね。

 

中には防護服を着ていた人まで感染していたというのですから、完全に滅菌された場所がDP号になかったとしか、思えません。

 

検疫官や医療スタッフが感染に侵されるようでは、正常な検疫や医療行為が出来なくなります。

滅菌された環境で感染予防の作業が出来ないなら、作業手順自体では正しい測定や、医療行為をしても、汚染環境の中なら意味をなさなくなる恐れがあります。

 

 

DP号のずさんな衛生管理を見過ごした?厚生労働省の検疫官たち

 

確かにDP号を指揮する権利が日本政府にない以上、『たまたま日本に寄港した外国船で伝染病が発生したため、上陸、下船を希望する人たちの検疫を課した』だけで、日本政府の対応には、誤りはありません。

 

しかし検疫官が乗り込んだ後も、感染者が数百人単位で増えていた事実がある以上、日本政府の、厚生労働省にも、一定の責任があることになってしまいます。

(少なくとも、そう見えてしまいます)

 

検疫のために船に乗り込んだなら、状況を速やかに確認して、感染していない人たちへの安全確保が出来る状態か、確認すべきでしょう。

それ以上の感染防ぐアドバイスをしていなかったのなら、完全にアウトですね。

さすがにそれをしていなかったとするなら、検疫作業も思うようには進まなくなったでしょうから、ないと思いますが。

 

ただDP号に検疫官が乗り込んだ時に既に汚染区画が広がっていたとするなら、正常な検疫体制を確立するだけでも、手間と時間がかかっていたとしても、おかしくないですね。

もしかすると、遅々として進んでいなかった検疫体制は、それで足を引っ張られていたためだったのかもしれませんね。

 

この点は、厚生労働省は事実確認をして、明らかにすべきでしょう。

もしDP号の衛生管理体制に問題があり、それを検疫官が見過ごしていたのなら、DP号船長以下のスタッフ、具体的な対応をしなかったイギリス政府に加え、感染防止に無策だった厚労省による、合作の人災という事になります。

 

その辺が実際にはどうだったのかは、今後明らかにされると思われますが。

もしそれがなされていなかったとするなら、諸外国メディアなどが『人権侵害』呼ばわりしたことにも、一定の真実味があることになってしまいます。

 

過ぎてしまったことを言っても始まりませんが、少なくとも安倍政権、加藤厚生労働大臣は、DP号の検疫体制を調査し、事実確認すべきでしょう。

同様のことは、日本が海洋国家である以上、今後も同様のことが起こりかねないのです。

 

いつまでも日本に発着する船舶の入港を拒否できない以上、『きちんと衛生管理が出来ていない船舶』が日本にやってきたときに、どのような対応をすべきだったのか?

事実確認と問題点の確認、そして改善策を練って、今後に役立てる事例にすべきです。