ブランドバッグの例では、バッタ品を仕入れる店がありました。

そこで販売できなかったものは、さらに二束三文で売り叩かれ、違うバッタ品専門店に流れ着きます。

自動車ディーラーにある試乗車も、いつしか「新車同然」という張り紙とともに中古車販売店に流出するか、格安車として正規店以外で販売される運命です。

これらは語られることすらありません。

こういう闇仕入れのうち、仕入れ先の不幸に立脚している「倒産便乗」という手法があります。

これは文字通り、倒産してしまった企業の在庫を最低価格で引き取ることです。

例えば、現在日本全国でレコード店の倒産が相次いでいます。

インターネットサイトからのダウンロード購入が広がり、かつ音楽自体がカラオケ文化に染まった今、DJなどの職業人や愛好家を除けば、レコードを買うということ自体がほとんどなされないようになってきたからです。

倒産したレコード店に加え、同じくインターネット配信や配送サービスに押されて倒産してしまったレンタルビデオ店から、CDやビデオ、DVDが次々に集められています。

これらの多くは、ケースを替え、CDは磨かれ、新たなレンタルショップの陳列商品として並ぶことになります(なお、大手レンタルチェーンのなかには、店同士でソフトを共用しているところもあります)。

そして、一部は中古ショップへ。

あるいは、日本のレコードを収集している外国人たちに、オークションサイトを通じて高値で販売されます。

かつて新宿にある外資系CDチェーン店で輸入CDを購入したときに、開封済で再生面に無数の傷があったことが二度ほどあります。

メディアが新品かどうかをほとんど気にしない、「仕入れを工夫しているな」と感心してしまいましたが、そこは感心してしまうところではなかったのかもしれません。