スッタニパータ 学生ウダヤの質問1109の解説 | suttanipatacomのブログ

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suttanipata.com管理者がスッタニパータ(ブッダのことば)をわかりやすく現代風に解説

1108 「世人は何によって束縛(そくばく)されているのですか?世人をあれこれ行動させるものは何ですか?何を断ずることによって安らぎ(ニルヴァーナ)があると言われるのですか?」

 

 

 

1109 「世人は歓喜に束縛されている。思わくが世人をあれこれ行動させるものである。妄執を断ずることによって安らぎがあると言われる。」

 

 

 

世人は歓喜を得るために束縛されている。歓喜を得ようと思う思わくが世人をあれこれ行動させるものである。人間的思考の運動(歓喜⇔誹謗)を制して妄執を断ずることによって心の運動が止まり安らぎがあると言われる。

 

 

 

人は、称賛され、歓喜を得ると、また、その想いが駆け巡り、称賛あるいは歓喜を得たいと思う。そしては、行動を起こし、休まらない。その想いが、人の荒波であり、汚泥である。自らが作り出した、その想いの激流によって、自らが溺れ苦を生じるのである。それを知って、修行者は、自らの人間的思考の運動による想いを制し、その想いによる束縛を手放し、遂には、安穏を観たのである。