スッタニパータ 清浄についての八つの詩句795の解説 | suttanipatacomのブログ

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suttanipata.com管理者がスッタニパータ(ブッダのことば)をわかりやすく現代風に解説

795 (真の)バラモンは、(煩悩の)範囲をのり超えている。かれが何ものかを知りあるいは見ても、執着することがない。かれは欲を貪ることなく、また離欲を貪ることもない。かれは(この世ではこれが最上のものである)と固執することもない。

 

 

 

真の修行者は、煩悩すなわち人間的思考の運動を制し束縛された範囲をのり超えている。かれが何ものかを知りあるいは見ても、分ける事なく執着することがない。かれは人間的思考の運動(欲⇔離欲)による欲を貪ることなく、また離欲を貪ることもない。かれは人間的思考の運動(最上⇔最低)をも制し、この世ではこれが最上のものであると固執することもない。

 
 
 
真の修行者は、自らの心をもう一つの心で観察し、それを制する。すなわち、反応しようとする心と、それを見張る心である。見張った上で、自らの心を制御し遂には束縛を乗り越え、見聞する事柄に汚されず、自らがこうありたいという修行方法に対しての執着をも制し、ただただ自らの心と、自らに起きる現象を観察する。その理法を見た気づきから得るところの智慧を持って世の中を遍歴し世の中を照らすかれは遂には彼の岸へと到達するのである。