スッタニパータ 清浄についての八つの詩句792の解説 | suttanipatacomのブログ

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suttanipata.com管理者がスッタニパータ(ブッダのことば)をわかりやすく現代風に解説

792 みずから誓戒(せいかい)をたもつ人は、想いに耽(ふけ)って、種々雑多なことをしようとする。しかし智慧ゆたかな人は、ヴェーダによって知り、心理を理解して、種々雑多なことをしようとしない。

 

 

 

みずから誓戒(せいかい)をたもつ人は、人間的思考の運動(安心⇔不安)による想いに耽(ふけ)って、種々雑多なことをしようとする。しかし智慧ゆたかな人は、人間的思考の運動を止めたところから来る智慧によって知り、真理を理解して、種々雑多なことをしようとしない。

 

 

 

ひとたび人間的思考の運動に陥ると、誓戒を保たないと不安なのである。そうしては、誓戒を保つと安心する。しかしそれは、人間的思考の運動(安心⇔不安)であるから、寂静は得られない。心は荒波のままなのである。それを知って、智慧ゆたかな人は、人間的思考の運動を止める修行を怠ることなく努め、遂には寂静によって、自らの心と、目の前に現れる現象を観察することによって、その大円鏡智(鏡のように分けることなくすべてを視る)の思考からすべてを知り真理を知る。その知見(自らが見て知る)によって、かれはゆるぎない覚りの境地に達して、遂には解脱へと至る。