鋸山 | この美しき瑞穂の国

鋸山

2024年3月9日千葉県富津市の鋸山(のこぎりやま)を訪れた。


鋸山は最寄り駅JR浜金谷駅から徒歩で向かう。そして鋸山ロープウェイで山頂駅まで向かった。



麓の駅から山頂駅までおよそ4分で繋ぐ鋸山ロープウェイは結構な急角度で登り、途中で凄く揺れる箇所があったため、近くにいた家族連れのパパさんがかなり怖がっていた。

僕は高所恐怖症なので下を見ないように一点だけ見つめて心を無にして乗っていたので揺れには恐怖を感じなかったが、あまり好んで乗りたくはない乗り物である。


鋸山山頂(標高329m)


鋸山の頂上からは雄大な海が眼下に広がる。下の写真では分かりづらいが水平線の中央より左寄りに富士山も写っている。


雄大な海にはフェリーやLPG運搬船など大きな船舶が往来していた。


しばらく山頂の景色を楽しむと、山の中を散策した。


鋸山は元々房州石の採石場であり、あちこちに石を切り出した跡が残っている。



百尺観音


鋸山山内にはこのような磨崖仏があちこちに彫られており秘境感がある。


地獄覗き


地獄覗きは狭い場所に結構人が並ぶのでほんの一瞬チラッと下を眺めて退散。高所恐怖症だからじゃないよ、人が並んでいたからだよ(←言い訳?)


地獄覗きを体験後、大仏を観に行った。頂上と大仏の往復には約1時間半かかると立て看板に記されている。


その途中にはこのような石仏があちこちにある。


こうした場所で手を合わせ、観音真言や地蔵真言などを唱えてお参りした。


また、地鎮めを祈るためホツマツタヱにおける地鎮めのまじない「オノコオノコ」をこっそり唱えながら山を歩いた。



そして大仏に到着。これはデカい!


この大仏は薬師瑠璃光如来で磨崖仏としては日本最大で総高31.05m、座高21.30m、顔の大きさ6.50m、手の幅3.6mもある。


ここでは薬師如来真言を唱えてお参り。

薬師如来真言

おん ころころ せんたり まとうぎ そわか


鋸山では随所で薬師如来真言を唱える度に風が吹いた。


それにしてもデカい!ちなみに奈良の大仏は総高18.18m、鎌倉大仏は総高13.35mなのでその大きさを想像してほしい。


鋸山から下山した後に立ち寄ったJR保田駅前にあるユニークな名前のカフェ・パクチー銀行のマスター曰く、この大仏は昔地中に埋まっていたそうで地元のおじいちゃんおばあちゃんが子供の頃には大仏の手のひらに載って遊んでいたと地元の方から聞いたそうだ。


そして鋸山にはまだまだ発掘されていない遺跡があると考えられており、マスターもたまに地元の方と山に入ることがあるとか。


鋸山には神亀2年(725)に開基の日本寺という寺院があるのだが、真新しい堂宇がありながら現在立入禁止である。ちなみにこの真新しい堂宇は建設中で、パクチー銀行のマスターの話によるとここ2年ぐらい前から建設が始まったそうで来年あたりに落慶し公開するのではないかとのことだった。


日本寺は昭和14年(1939)登山者の失火により国宝の仏像含めて全焼してしまい、その復興で現在真新しい堂宇が建設されているのである。山の中での火の取り扱いには気をつけなければならない。

日本寺が落慶したらまた訪れたい。



源頼朝御手植えのソテツ


帰りは高所恐怖症だからロープウェイ駅には戻らず、往路とは逆方向にある登山道から徒歩で下山した。


すると途中に心癒される心字池があった。


また途中には弘法大師手掘りといわれる井戸もあった。


帰りもロープウェイを使っていたら登山道の素晴らしい景色には出会えなかった。やはり徒歩で下りて正解だった。


そして下山すると目の前に海岸が広がっていた。


とても美しい海だ。近くにはおしゃれなカフェもあり、ここは知る人ぞ知る素敵な場所なのではないか。


こうして帰りは徒歩でJR保田駅に行ったことにより、昨日のカフェとの出会いがあったのである。

パクチー銀行のマスター曰く、鋸山登山というとほぼJR浜金谷駅からアクセスしてロープウェイを使う方ばかりでJR保田駅からアクセスされる方はとても少ないという。だが僕は次回訪れる際には保田駅から徒歩で登ろうと思う。こちらからのアクセスのほうが鋸山を存分に満喫出来るだろう。


そんなわけでいずれまた鋸山に訪れよう。その時はパクチー銀行での昼飲みもセットにしよう。