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ある方から頂いたコメントから遣唐使の吉備真備が帰国する際に中国から妲己(だっき)こと玉藻前(たまものまえ)が付いてきたという伝説を思い出した。この伝説をすっかり失念していた。



妲己は中国・殷(いん)の紂王(ちゅうおう)の妃で、中国三大悪女の一人として知られる。



殷の紂王は元々文武両道の見目麗しい王だったが、絶世の美女・妲己に骨抜きにされて次第に暴君と化してしまう。



そして殷の紂王は妲己を喜ばせるために多くの人の命を残酷な手法で奪い、酒池肉林の堕落で諸侯たちに見放され、諸侯たちの支持を得た周の武王に攻められて敗北し、殷の紂王は自殺し捕らえられた妲己は首を刎ねられて殺されたという。



この妲己は白面金毛九尾の狐とされており、妲己の約700年後にインド・マガタ国の班足太子(はんぞくたいし)の華陽(かよう)夫人として転生して千人もの人の首を刎ねるという残虐行為をし、ある日班足太子が弓矢で狐を射た後に華陽夫人が顔に怪我をして寝込んでしまった際に診た医者が華陽夫人の正体が妖狐であることを見破ったため華陽夫人は正体を現して北の空へ飛んで逃げたという。



そして白面金毛九尾の狐は次に殷の紂王を滅ぼした周の武王の12代後の幽王(ゆうおう)の元に褒姒(ほうじ)という絶世の美女として現れ、いつも全く笑わないのにある時幽王が非常時に諸侯たちを集める烽火(ほうか)を誤ってあげてしまった際に諸侯たちが慌てて駆けつける様子を見て笑ったため、幽王は褒姒を笑わせるため何度も同じことをするようになって終いには本物の有事の際に諸侯たちが誰も駆けつけてくれず攻められて幽王は命を落としたという。



その後、白面金毛九尾の狐は16才ぐらいの美少女に化けて吉備真備の乗る遣唐使船に紛れ込んで日本へ渡り、宮中へ潜入して玉藻前(たまものまえ)として鳥羽上皇に仕えたという。鳥羽上皇は玉藻の美しさと博識に惹かれてのめり込んでいき、それと共にだんだん生気を失って臣下の言も聞き入れなくなってしまわれたが陰陽師安倍泰成(あべのやすなり)が玉藻の正体を見破ると金毛九尾の狐の姿を現して逃げたという。


その後が那須の殺生石の話に繋がる。


殺生石 


そして退治された玉藻前の体は宇治の宝蔵に納められたという。宇治の宝蔵には他に酒呑童子の首や鬼神大嶽丸(おおたけまる)の首も納められているという。


空想上の出来事ではあるが、宇治の宝蔵というのがなかなか興味深い。それは僕が今度の京都旅で初めて訪れようと考えている宇治の平等院にあるからだ。


宇治抹茶スイーツ特集 


これはやはり宇治の平等院に行かねばならぬ。


ヒントを与えて下さった方、ありがとうございます🙏