斎藤英喜の 「ぶらぶら日記」
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ろくろ首

六月も、残すところ、あと一日。梅雨空の京都です。

いよいよ放射線治療も、あと二回でフィナーレとなりますが、抗がん剤治療が、

一週間ずれ込んだので、どうも「退院」は、もうしばらくおあずけ。七月中旬ぐらい…。

なんとか祇園祭の前祭りまでには、外に出たいですね(笑)

 

ほぼ二週間近くは「絶食」で、鼻からチューブで栄養注入が続いています。さらに首の周りも「火傷」みたいで皮膚がひどいことに。「ろくろ首」のようにネットを巻いている。

 

ところで現在、病院は「コロナ」予防のために、病室での面会は禁止。家族も週二回、限られた時間で。たしかに病院としてはしかたがないけれど、病人にとって、面会禁止はつらいですよね。

 

まぁ、ちゃんと裏口があって、院内コンビニカフェで「密会」することはできるんですが(笑)

そういう状況のなかで、SNSで外部とつながっていることの意味は大きい。

メールはもちろん、こんなふうにFacebookも活用できるし。

 

先日も、面会には行けないので、「いいね」ボタンを連打してます、

なんてうれしいメールも。たしかに「入院」以降、「いいね」の数が増えている(笑)。

 

さらにふだんとは違う方からの「いいね」や、あと「いいね」を見てはじめて、

この人もFacebookやっていたんだとかわかるとか(笑)

 

あらためて「いいね」ボタンを押してくださっている方、ありがとうございます。

でも、もういまさら「いいね」でもないけど、病状は見ているよという方も、ありがとうございます。

 

なんか「いいね」を押してね、って強要しているみたいになってしまいましたね。そんなつもりはありません(笑)

 

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写真は、夕暮れの上七軒の裏通り。さすがにここまでは観光客もこない。

僕の隠れた散歩コース。

 

六月も、残すところ、あと一日。梅雨空の京都です。 いよいよ放射線治療も、あと二回でフィナーレとなりますが、抗がん剤治療が、一週間ずれ込んだので、どうも「退院」は、もうしばらくおあずけ。七月中旬ぐらい…。 なんとか祇園祭の前祭りまでには、...

斎藤 英喜さんの投稿 2024年6月28日金曜日

 

 

 

 

 

 

『神々の闘争 折口信夫論』 が講談社の文芸文庫に

【お知らせ】

安藤礼二さんのデビュー作、

『神々の闘争 折口信夫論』

が講談社の文芸文庫に入りました。8月8日発売 

 

斎藤は「解説」として

「誰も見たことのない折口信夫へ」

を書かせていただきました。

 

 

 

 

安藤さんのこの本を発火点にして、僕などの『折口信夫 神性を拡張する復活の喜び』(ミネルヴァ書房)などの、あたらしい折口の読み直しも始まったといえるかと思います。解説も、そんな思いを込めて書きました。

 

なんといっても、折口名彙の「まれびと」について、「マレビト概念は、もはや捨て去るべき時がきた」という衝撃的な一文から始まるのですから。

本の帯には、解説の一部が記されます。

「版元ドットコム」には、それが記載されています。

本人もけっこう気に入った文章(笑)

 

 

 

本書は、あたかも「本格探偵小説」を読むような、スリリングな読書時間を味あわせてくれる。あちこちにちりばめられた、細かな謎の集積とその解明。もちろん真犯人は最初からわかっているはずなのだが、本書を読み終えたとき、その「真犯人」の姿は、まったく違って見えてくる。

――斎藤英喜「解説」より

 

 

 

 

この原稿も、五月連休中の入院まえの隙間に下書きを書いて、

あとは病室で推敲してました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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栄養を注入。

放射線治療も、ようやく「最後」が見えてきました。やれやれ、長かった…。

しかし治療の終わりが見えてきても、「即退院」というわけには、いかない(涙)。

副作用はまだしばらく続く。

 

現在、まったく食事が摂れず、鼻から胃袋までチューブを入れて、毎日三回、「栄養」を注入しているという、まるきっり「重病人」状態です。

 

このチューブが取れて、自分でご飯が食べられるようになったころが「退院」の目安。

なんか「条件闘争」にはいった感じ。

 

ところで先週、主治医の先生が「学会に行くので、二日間、お休みします」とのこと。

どんな学会なのかネットで調べたら、「日本頭頚部癌学会」。浜松が会場。

 

それで主治医の先生の「専門」は、耳鼻咽喉科一般とともに「頭頚部がん」も専門だったこともわかりました。これもラッキーでした。そのことを先生に言ったら、複数の耳鼻科の医師から自分が担当したのは、たぶん偶然とのこと。ほんとによかったです。

 

「日本頭頚部癌学会」は、研究発表者のことを「演者」と呼ぶようです。

そして学会の最後には、ピアノ演奏の余興があるとか。

 

さすがに僕らのような人文系の学会とは違いますね、なんて話をしていたら、

ちょっと「同業者」として親近感が増したような(笑)

 

たしかに日文協の大会のあとに、ピアノ演奏はないですよね。

 

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写真は、最近妻が撮ってくれた書斎。一反木綿が留守番中とか。

でもこの一反木綿、なんか態度がでかい(笑)

 

 

 

 

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