南山城の古寺巡礼 | 道祖神の招きにあひて

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八ヶ岳山麓の山小舎(ヒュッテ)をベースにした、百名山登山、スキー、自転車・鉄道・巡礼の旅、秘湯、自然観察、DIYなどの趣味のブログです。

京都移住23日目(4月25日)

6日振りでっしゃろか⁈

ようやく晴れた京都どす(^。^)

この日は、「晴れたら行こう!」と決めていた南山城の古寺巡礼へ・・・
ところが奈良県との県境に近い『岩船寺』と『浄瑠璃寺』は京都の南端に位置し、交通の便がすこぶる悪い。

平日はJR加茂駅から1時間に1本のみ運行する木津川市コミュニティバス🚌の当尾線が唯一の交通手段。

その上、この日の朝は途中の近鉄線が大幅な遅延、予定していた加茂駅発9時台のバスに乗れず、初っ端から1時間遅れ(^ ^)


近鉄新祝園(しんほうその)駅からJR祝園(ほうその)駅へ乗換


難読駅名⁈祝園(ほうその)駅

京都府内の駅名中、祝園駅の難読ランクはトップクラス(^ ^)


加茂・亀山方面へ乗り換えの木津駅


京都もここ木津辺りまで来ると、「田舎へ来たなあ❣️」って感じですね


コミュニティバスに乗換え岩船寺へ


まずはご本堂へお参り

ご本尊の『阿弥陀如来坐像』と『四天王立像』を拝観・・・

☟阿弥陀如来坐像(重要文化財、写真は岩船寺HPからお借りしました)

お〜、なんと迫力のある阿弥陀さま‼️

坐高3m、欅の一木造りだそうです。

こんな大きな仏像を一木から削り出すって、平安時代の日本には欅の巨木があったのね⁈


☟三重塔(重要文化財、室町時代)


☟十三重石塔(重要文化財、鎌倉時代)


三重塔の内部壁画が凄いらしいんです

少しだけ空いていた板戸の内面に、復原された八方天の色彩仏画らしきものが見えました❣️



☟三重塔の四隅の垂木を支える『隅鬼(天邪鬼)』がまたユニーク(^^)


岩船寺の拝観を終えた後、『当尾の石仏群』を巡りながら浄瑠璃寺へ


岩船寺〜浄瑠璃寺の間、当尾の石仏群を巡りながらハイキングした記事はまた後日アップします。


で、いきなり浄瑠璃寺にとうちゃこ

半世紀前から(高校生の頃からずっと)来てみたかった浄瑠璃寺にこの日初参拝🙏


真言律宗浄瑠璃寺山門


このお寺、なんといっても『九体阿弥陀如来(国宝)』が凄いんです❗️


☟西方九体阿弥陀如来像(写真は木津川市のHPからお借りしました)

平安時代の阿弥陀堂、像が共に現存するものとしては唯一となった『九体阿弥陀仏』


浄瑠璃寺以外の九体阿弥陀仏は平安時代の石仏が九州に、また江戸時代の木造仏が東京世田谷の九品仏(くほんぶつ)浄真寺に残るのみ。


さらに伽藍配置が完璧なんです‼️

【以下浄瑠璃寺の伽藍配置について】

池を中央にして東に薬師如来を祀る三重塔が、西には阿弥陀如来九体を安置する本堂がある。

古い寺院の金堂や、都の大極殿などは南面(みなみおもて)が原則であるが、平安時代の中頃から京都を中心に、阿弥陀如来を東面(ひがしおもて)に祀り、その前に池を造る形が出てくる。平等院鳳凰堂などはその典型である。

奈良の法隆寺金堂では、東に薬師、中央に釈迦三尊、西に阿弥陀の三如来が南面に祀られている。

太陽の昇る東方にある浄土(浄瑠璃浄土)の教主が薬師如来、その太陽がすすみ沈んでゆく西方にある浄土(極楽浄土)の教主が阿弥陀如来である。


☟本堂


☟本堂正面中央


☟池、対岸に三重塔(薬師如来)


☟三重塔(国宝)


平安末の治承2年(1178年)、京都一条大宮から移されてきたもの。



☟東の三重塔から見た西の本堂



半世紀前から会いたかった九体阿弥陀如来像・・・

いやはや、想像以上にいいもの拝ませていただきました。




南無大師遍照金剛♪


合掌🙏