車の運転では、
「出来る限り」、「ゆっくり」と、「滑らか」に、操作することが肝心と言われます。
操作結果は前後左右の加速度 G 変化として記録されます。
ゆっくりと滑らかに操作できたかどうか、加速度 G 変化から判断できるのでしょうか。
いつもの、国政久郎氏のウェブサイトを見ると、
「微舵」と「躍度」について考えられています。
微舵・スイープステアー 2014-04-01 21:45:04
躍度・加加速度・Jerk 2018-06-13 13:18:03
微舵は「ゆっくり」「滑らか」なステアリング操作の始め方で、
左右 G の立ち上がりを緩やかにする。
同様に軽く・少し踏み込み始めて「ゆっくり」「滑らか」なブレーキ・アクセル操作を始めて
前後 G の立ち上がりを緩やかにする。
躍度・加加速度は G 変化の大きさを表し、大きな値は急な瞬間的な操作を行なったことを示す。
しかし、急・瞬間という感覚を数値の大きさとして示すまでに至っていない。
速さを競うレース、ジムカーナ競技で「ゆっくり」「滑らか」なステアリング操作や
「ゆっくり」「滑らか」なブレーキ・アクセル操作が可能なのか・・・・・
比較的安全に体験できる例は、一度、レーシングカートに乗ってみることです。
遊園地のゴーカートは、自動車に例えるなら普通の乗用車です。
レーシングカートは小さくてもバリバリのレーシングカーです。
遊園地のゴーカートのつもりでレーシングカートに乗ると
「ゆっくり」「滑らか」にアクセル操作しないと、首が鞭打ち症になるくらい急加速します。
「ゆっくり」「滑らか」にブレーキ操作しないと、タイヤロックして止まりません。
「ゆっくり」「滑らか」にステアリング操作しないと、カートは思いのほか俊敏に右へ左へと動き、
右往左往して直進することもできません。
レース、ジムカーナ競技に使用する車は、速度に対応した俊敏さを得るため、
良く効くブレーキ、高出力エンジン、強い足回り、食いつくタイヤを備えています。
必然的に「適時」「ゆっくり」「滑らか」「適量」操作が要求されます。
この「適時」「適量」操作の精度を向上するため、感覚的な「ゆっくり」「滑らか」に操作します。
いわゆる S 字曲線のように立ち上げて一定させ、逆 S 字曲線のように戻して一定させます。
ステアリング操作は回して止め、戻して止め、なので、回転速度は自然に S 字曲線のように
変化します。しかし、適量で止めるのが難しいのです。回し過ぎて戻して適量にします。
これが「滑らか」を打ち壊します。
・曲がり角では、常にステアリングを何度回す必要があるのかを予想して回しましょう。
変わって、ブレーキは力加減、アクセルは踏み込み量と同じ右足で異なる操作をします。
ここでも、ブレーキでは S 字曲線のように力を加え、一定させて戻す。
アクセルでも S 字曲線のように踏み込み、一定させる。また、戻して一定させる。
力を入れ過ぎて戻して一定させたり、踏み込み過ぎて戻して一定させるのは「滑らか」では無い。
足の力加減と足首の柔軟性や動きの緻密さは、足でピアノを弾くように訓練しないと身につきません。
・1速のままで、ゆっくりと住宅街を走ってみると右足の動きの繊細さがわかります。
回し過ぎ、力入れ過ぎ、力抜き過ぎ、踏み過ぎ、戻し過ぎ、といった「〜過ぎ」を起こさない操作が
とりあえず「ゆっくり」「滑らか」の基本になるように思います。
・「〜過ぎ」操作は G 記録に小さな上下変化で示されるでしょうが、助手席はとても不快でしょう。