その身は近き者の為に | にゅ~スロ庫@ファイブ.jp

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 本来はもっともっと早くなる出るはずだったが、私の操作手順悪さでほぼ完成間近の下書きから約8割の内容を消失。結局書き直しを強いられた経緯があった為に先延ばしになってしまっていたお話。
発売は6月末だったけか?結局、本来ならば1ヶ月程度で完成するはずが、約2ヶ月以上も経過してしまった。そんな感じで「当て屋の椿」第11巻の感想。

まずは、ここの感想を見ながら本編を知らない人はいないだろうが、予備知識として前々回の記事「復讐と溢れる思いと」と前回「その身に起こった事」の記事を読むべきですかね。続いているお話でもあるのでね。記事にはテーマで簡単に行けるはずです。先に話をすれば第11巻では「絵師の屋敷」編は完結していません。完結は次巻まで持ち越しです。

以下ネタバレと感想です。
鳳仙は『糸葱(あさつき、鳳仙の幼馴染で秋海の娘)』に『秋海(元御用絵師)』の屋敷に絵の手伝いで呼ばれていた。
糸葱は『桷(ずみ、秋海の門下生)』の叫びを聞き階上で上がる。そこには弓を携えて佇む鳳仙とその前には殺害された『柾(秋海の弟)』の姿があった。放心状態の鳳仙を後ろから抱きつき囁く『チシャ(絵の依頼主から来たお手伝い役?)』。騒ぎ立てた桷が役人らを招き入れ騒ぎになる。
チシャは鳳仙に「何を見たのか?」と尋ねる。鳳仙は階上に夜に聞こえる物音が聞こえたので、護身用に階段にあった弓を携えて階段を登ると、白い鉤爪の何者かに殺される柾の姿を目撃したとの事。
逃げ出した桷と一緒に役人が屋敷へと上がってくる。そんな騒ぎを聞きつけた役人らと共に一緒に椿が登場。椿は前巻でイノと菖蒲が鳳仙を探しに絵師の屋敷に来た時に、鳳仙自身が菖蒲に言伝で呼び出したものだった。
鉤爪から化猫騒ぎへと発展し、信じられない役人らは鳳仙に疑いがかけられる。が、鳳仙から出る異変に気がつく。鳳仙の背中には引っ掻き傷の様な跡が2本残されていた。自身では傷を付けられ無い場所の傷。その傷は引っ掻き傷の様な跡。その傷のおかげで一旦は鳳仙の疑いも解消される。鳳仙の背中の傷は、着物をぱっくりと引き裂く程の鋭さがあったが、背中の傷は薄皮一枚だけの傷。椿曰く、「随分と器用な奴」の仕業だと言う事。

騒動後、傷を負った鳳仙は横になり、夜を迎える。屋敷に建てられた監視塔の様な火の見櫓を見ながら横になっていた時に裸の糸葱が鳳仙を後ろから覆う様に襲う。糸葱は鳳仙に対して、「何かして欲しい事が無いか?」と囁く。鳳仙は糸葱の行動に何もせず、強く抱きしめる。そして一言、「そんなに俺が信用できないのか」と呟くと糸葱は逃げる様に去ってしまう。
一方、椿は騒動後に不意打ちで弓矢を目の前に射抜かれたのに激怒し秋海を追い回していた。不意を突かれ後ろから矢を突きつけられる椿。そんな秋海の行動に臆すること無く椿は平家物語の源頼政と鵺退治の一文を聞かせる。その話に興味を抱いく秋海。椿は鵺は鉤爪の者であるが、鵺退治をするはずの頼政は何故か鵺退治をしながらも鵺を守っていると主張する。
鳳仙と糸葱、椿と秋海、それぞれが屋敷の者と相対した事で、糸葱は守りたいモノ、秋海は庇いたいモノがあると感じる。と同時に鳳仙と椿はそのモノは「その身に最も近き者」だと強く感じるのだった。
その頃、桷は柾の殺された上階にて秋海最後の絵を発見し、鉤爪の少年と対面するのだった。

ここまで大体半分程の内容ですが、ここでの最大の疑問は「鳳仙の傷」の謎ですね。一体誰に傷を付けられたか?と言う疑問。放心状態の鳳仙を後ろから抱きつくと言う謎の行動をするチシャ。その行為自体に彼女らしい行動に見えなくは無いが、裏はありそうです。鳳仙の前に柾の死体がありその奥に鉤爪を見たと言う鳳仙の証言から鉤爪の者は鳳仙の前にいたはず。いくら放心状態でも鉤爪が後ろに回れば警戒はするはず。だとすると周りこまれていない可能性が高く、鉤爪が鳳仙に傷を負わせた可能性は低い。
真っ先に疑われるは謎の行動のチシャ。そもそも背中の傷が発覚するのは吹き出している血に周囲が気付いたからで、その時は既にチシャは背中から離れていた。鳳仙の疑いを晴らすために付けた傷の可能性もあるが、そうまでする意味はチシャには無いはず。鉤爪の者を気付いていないわけないだろうからね。仮に鳳仙が犯人でも裏工作をしそう。
個人的に一番可能性が高いのは、秋海。騒動後に椿が秋海と相対した後、矢による傷跡が櫓に残っている。2本の矢が突き刺さっているが、その傷が似ている点。さらに、現場の状況から鳳仙が放心状態で立っていた場所は襖が空いており外から丸見え。鉤爪の行動を目撃しており、鳳仙に見られた事で威嚇をした。チシャの謎の抱擁は外からの追撃をさせないためならば割と納得ができるんですよね。秋海は殺しを目的としないから傷だけが残った感じか?

この巻の簡潔な物語のネタバレ的な流れを言えば、「柾殺害」と「椿の登場」から物語の疑問、そして「鳳仙の過去」を経て、新たな局面と言った感じになるのですが、先に言ったが11巻では完結せずです。

本来の内容よりも若干よろしく無いです。言い訳はするべきじゃあ無いですが・・・。ちなみに下書き消失とは無関係に本来の予定通りにニ部制の後半の続きがあります。そもそも第11巻のメインは『鳳仙の過去編』にあるので、実は前半部分である今回の話はそんなに重要じゃ無いんですよね。後半部分は次(翌日)の記事にて。

続く!!!