11km地点、この時点で半分は超えたことになる。
あと10km。今の自分にはハードルの高い距離ではない。
しかしながら、このあたりから徐々に後ろから抜かされるようになる。
なんとか食らいつこうとするのだが、一瞬追いついても徐々に離される。
で、思ったのだが、自分はまだまだペースを守った走りができない。
だから、同じ人に追いついたり離されたりしているようだ。
そんな風にあれこれ考えていると、どんどん追い抜かれる。
競争しているつもりは全くないが、
自分のペースが不安になる。
そして、ついに「心臓破りの坂」へ
結構勾配のきつい坂であるが、
心臓破りと言うほどではないと思った。
想像よりも遙かにスムーズに登り切ったが
ここからがきつかった。
4キロ近く続く下り。
ここに来て、足が相当に張っていることに気づく。
足がうまく運べない。力が入らないのだ。
思ったように飛ばせず、どんどん抜かれる。
おまけにほどけたことのない靴ひもがほどける。
一度止まって結び直そうとしたら
今度は手に力が入らない。
寒いせいか、水分不足なのか
ぶるぶる震える。
しかし幸いなことに
その状況の中で、家族に遭遇。
元気をもらう。
不思議なもので、本当に元気になる。
あと2km。
この辺からは何も考えずに走っていたような気がする。
ゴールの競技場が見える。
よくマラソン大会で見かける、空気が入ったアーチ。
それをくぐるとき、どんな気持ちなのだろうと想像していたが
気が付けばくぐっていた。そんな余裕はなかった。
競技場はぬかるんでうまく走れない。
割と新しいシューズなので、ぬかるみを避けようと走る。
そういう余裕は、なぜかいつも持っている。
そしてゴール。
1時間36分28秒
165位という結果だった。
率直に言って驚いている。
目標よりずっと速いタイムだったし
まさか100番台でゴールできるとは。
変なアドレナリンが出てたんだろうなぁ。
まず筋肉痛がいつもの倍だし
あり得ないところの足の皮がむけている。
とりあえず、思ったよりもずっと走れた。
それで満足だ。