とある保護者の方と話していたんですが、先日「学習発表会」という行事がありまして、その話になったときに。
「いやぁ、うちのだんなが感激していまして」
「えっ、なんでですか?」
「先生が、BGMにR.E.M.を使っていたって、すごく感激していたんです。『この会場でR.E.M.を知っているのはおれと先生しかいないだろう』って」
「あー、そうですか。僕R.E.M.大好きなんですよ・・・」
発表の時にEverybody Hurtsを使ったんです。当然誰も知らないだろうと思って使ったんですが。
で、その保護者の方は家で「Automatic For The People」を久しぶりに聴いたんだそうです。
最近、その「Automatic For The People」のトリビュート盤が出ましたね。
無料でダウンロードできます。
http://www.stereogum.com/drivexv/
1曲目のVeilsは原曲よりも更に暗黒な感じではあるが、割と忠実。暗黒テイストは実にVeilsらしく、それでいて仄かに美しさを漂わせる感じはさすが。Rogue WaveのSidewinder Sleeps Toniteはちょっとわかりづらかった。大胆な解釈も良いんだけどね。Meat PuppetsがEverybody Hurtsをやっているんですが、これはよいです。
R.E.M.の作品の中でもサウンド、歌詞ともに重いアルバムであるが、このトリビュート盤も全体のトーンとしては淡々としていて、必要最低限のプロダクションに押さえられている。そういう意味では、このトリビュート盤は各曲の解釈の違いはあっても、トーン自体は本家のそれとさほど変わらないのかもしれない。しかし、この方向性はこのアルバムのカバーとしては実に正しい選択だと思う。絶望や死を奏でたロックでありながら、ここまで(結果的にはセールスといった形かもしれないが)大衆の心に入り込んだ作品であるだけに。死と絶望を前にした状況は15年前と比べると、ますますひどくなってきているのだから。