みなさん、こんにちは。
カウンセラーの佐原です。
みなさん、お元気にされていますか?
ご無事でしょうか?
コロナ離婚の危機に陥ったり、されていませんか…?
うちは家族みんなが家にいる状態で、ほんっと嵩高くて…(ボソ)
私はオフィスに避難して一人暮らしを楽しんだり、夜に実験的にZoomで遠隔で会を開催したりして、それなりに機嫌よくやっております。
ただ、今の状況はこれまでに体験したことの無い種類のことなので、心配だったり苦しんでいらっしゃったりする方が多いと思うんですね。
カウンセリングをしていても、最初の1時間(場合によっては1時間半!)は新型コロナの話題で持ち切りです。そこから話題を鋭角に心のテーマに持っていく日々です。
ストレスや鬱憤が溜まってきているんですね。
そこで、今日はこの状況下でもストレスを溜めずに、不安にならず、情報に汚染されずに生きていくための心理スキルについてお話したいと思います。
今後の人生においても、生きることを格段に楽にしてくれる心理スキルですので、是非この機会に身につけてくださいね。
では行きましょう。
この機会に身に着けて欲しい心理スキルとは、
「影響の輪、関心の輪を切り分ける」です。
順番に説明していきますね。
【影響の輪と関心の輪とは?】
「影響の輪、関心の輪」というのは自己啓発の名著『7つの習慣』の中で紹介された考え方の1つです。
今の状況の中で、自分の力で動かしたり変えたりできる範囲。つまり自分で影響を及ぼせる範囲が「影響の輪」だとすれば、
関心を持ったり知ることはできるけれど、自分では変えることのできない範囲が「関心の輪」です。
政治家や大企業の経営者など、よほど特別なポジションでない限り、普通は影響の輪より関心の輪の方が大きくなっています。
そしてこの「影響の輪、関心の輪」の教えの中で著者のコヴィー博士は、関心の輪に意識を向けると無力感や不満を体験して受け身の人生になると説いています。
(心理療法家として付け加えると、関心の輪に意識を向け続けると心が反応的になってストレスにとっても弱くなります)
なので影響の輪に集中することが大切なのです。
このフレームを今の新型コロナの状況に当てはめると、こうなります。
この世界的パンデミックに対して私達が実際にできること(影響の輪)はとても小さく、手洗いとうがいとマスク。後はできるだけ外出せず家にいること、免疫を上げることくらいしかありませんね。
逆に関心の輪はとても大きくなっています。なにせ全地球規模な災害です。(こんなことかつてあったでしょうか!)更にインターネットやSNS全盛の情報爆発時代です。
そのため関心の輪の大きさが、人類がかつて経験したことが無いレベルに広がっています。
毎日テレビやネットニュースを通じて、膨大な量の情報やイメージや不安のタネが届けられます。
でもそれに対して私達ができることはとても小さい。
そのギャップたるや…。
日々届く情報の強烈さに比べて私達ができることはあまりに地味で受け身で、そのため無力感を募らせていき、心が弱っていきます。
日々、今日の東京都の感染者数にダメージを受けたり、
医療崩壊の悲惨な映像に恐怖を感じたり、
経済の行末に不安を募らせたり、
そうしていると、悪くすると本当に抑うつ状態になったりしますので気をつけてくださいね。
【諦めることが力を呼び込む】
心がしんどくなったら自分の意識が関心の輪に向かっていないかをチェックしてください。
そして、そうなっていたら、すぐに止めて「これに対して私は何もする力がない!」と認めて、自分の影響の輪に意識を戻しましょう。
必要あればテレビを消したりニュースアプリを消したりして、情報の断捨離を行いましょう。
「この自粛期間がいつまで続くのか?」「自分の仕事は失われないのか?」「来月の給料はどうなるのか?」「感染者のグラフがどういう曲線を描くのか?」それら全てが関心の輪の出来事です。
私達が気を揉んでも不安になったところで、残念ながら私達にそれを変える力は無いのです。まずはそれを認めましょう。
そしてきっぱりと諦めましょう。
無意識は勝手に「不安になることが何かの役に立つ」と勘違いしているところがあります。
あるいは、不安を作り出すことで状況に対して何か働きかけられたと勘違いしていたりします。
それは幻想です。明確に否定しましょう。
この状況に対して私には何もできない!と、諦めるのです。
この「諦める」ということが大切です。
その上で、自分の影響の輪に意識を向けて、自分ができることは何かないかな?とそこに集中していくと、できることが実はそれにりにあることに気づきます。
アイデアを出して会社での新しい働き方を試してみたり、仕事のための勉強をしたり、この機会に人生について考えたり、目の前の家族を楽しませたり、ずっとご無沙汰だった友人とZoomで飲み会をしたり、免疫を上げるための勉強をしたり、
私達の影響の輪というのは、ちゃんと意識して見ることさえすれば、意外に豊かです。
そこに意識を注ぎ、行動することで関心の輪にあった情報やイメージや不安を心の外に追い出しましょう。
【行動することで忘れることができる】
日々次々と新しい情報が入ってくるのに、それを意識するな!忘れろ!と言われても難しいな…と思われたかもしれません。
確かに人の脳は忘れるというのが苦手です。心配するな!と言われてもそれができたら最初から悩んでいません。
では、どうすれば関心の輪から意識をそらして、忘れられるかと言うとそれは、
影響の輪にめっっっちゃ集中することによってです。
人は心に入った情報を意識して忘れことはできません。
でも違った何かに集中する密度を高めることで、後ろに追いやることはできます。
影響の輪に集中している意識の密度を、日々チェックしてくださいね。
密度です。密度。
心は拡散させると弱くなり、凝縮して使うと強くなります。
あるいは影響の輪で忙しくするんです。
そうすると、言葉は悪いですけどコロナのニュースや政治批判など、「知らんがな!」というくらい別次元のお話に聞こえるようになります。
【より厳密に切り分けていく】
この思考フレームは上手く使えるようになると、心が楽になるだけでなく、人生が動き出すようになります。そして必ず向上します。
その意味でとっても有用なスキルなんです。
そしてどんな問題や悩みでも、このフレームで対応できる側面があります。
例えば、大好きな異性に告白したいけど緊張する…。だから止めておいた。
というような経験は若かりし頃に誰もが経験されていると思うのですが、
これも影響の輪と関心の輪のフォーカスがブレていることで起こっていると言うこともできます。
相手がどう思うか、どういう返事をするかは関心の輪の出来事で、自分にはどうすることもできません。
そこはきっぱり諦めて、自分の影響の輪にだけ集中して、その密度を意識するとどんな行動になっていたでしょうか。もしかしたら全く違う現実を作り出していたかもしれません。
また、今回のコロナの問題に関していうと、
自分や家族が感染するかどうか、そして生き残れるかどうかというのも、厳密に言うと関心の輪の出来事であり、私達にはそれをどうすることもできません。
え?と思われたかもしれませんが、そうなのです。
そこに気を揉んだり不安に思っても仕方がありません。
だから大胆に諦めましょう。
ただ日々の手洗いうがい、マスクをつける、3密を避ける、外出を控える、免疫を高める、は影響の輪にあります。(その結果、感染するかしないかはやはり関心の輪にあります)
今の世の中の状況というのは、多くの人が関心の輪の出来事にもかかわらず諦らめ切れずに、自分にどうすることもできないという現実を受け入れられないことで余計に苦しんでいる状態です。
できないことを受け入れられないために、政府や安倍首相を攻撃することで心のバランスを取り、偽りの自己効力感を得ようともがいているのが今の集合意識の状態ですね。
それは上手くいきません。
現実をしっかりと直視して、影響の輪と関心の輪の間に、
勇気と潔さをもってしっかりと線を引き、
正しく諦める。手放す。
そして影響の輪の中をクリエイティブに掘り起こして、そこで忙しくする。
そうすることで、この時期はとても大きな恩恵にもすることができます。
【おわりに】
いかがでしたでしょうかか。
この影響の輪、関心の輪というフレームは「7つの習慣」の中ではサラッと紹介されているだけですが、よくよく使っていくと本当に深くて、
あらゆる悩みや問題に対して使うことができます。
そして、私達は誰から習ったわけでもなく日々自分の心を使っていますが、
納得の行く人生を歩んでいる人は間違いなく、影響の輪と関心の輪の切り分けが上手です。
誰から教えられたわけでもないのに、無意識にマスターしているのです。
何が起こってもぱっと現実を見て、さらっと線を引いて切り離して、影響の輪に集中し、その結果がどうなったとしても、
「それはどうでも良いや~。やることはやったしね」と、
それくらいに軽く、そして密度高く心を使っているのです。
彼らは本人も自覚することなく、無意識にそれをマスターしているわけですが、
私達も意識すれば今からでもそれを習得することができます。
理論を知ったら、練習あるのみです。
そして、今回のコロナによるパンデミックは、このスキルのトレーニングをする上では、これ以上無いくらいにベストな体験です。
是非この期間に習得して、この体験からもギフトを受け取ってくださいね。
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