なっちゃん(横手奈都紀)の活動 | 海 日和♪

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夫の営むサーフショップサーフスリーのお手伝いをしながら、家族の事…海の近くで暮らす日常を綴ります。

今日は、サーフスリーライダーの"なっちゃん"こと、横手奈都紀の活動をご紹介します。
 
数年前までなっちゃんは、プロボディーボーダーとして国内外を転戦していましたが、プロ活動に一区切りつけてからは、もっぱらライフセービングの活動に尽力。サーフスリーでは三木が作るウェットスーツ「Sincere」で、なっちゃんを微力ながら応援しています。
 
ご存知の方も多いことですが、彼女は耳が聞こえません。
 
プロ活動時ももちろんでしたが、ライフセーバーの仕事においてもさまざまなハードルがあると思う。そんな中、彼女がライフービングに情熱を傾けるのには、ある特別な思いがありました。
 
それは「ノンバーバルコミュニケーションによるBLS」を世の中に広めたいという思い。
 
ノンバーバルコミニュケーションとは、身振り手振りなどの言語に頼らないコミュニケーション方法のことで、BLSは、心肺停止や呼吸停止に対する一時救命処置のことです。
 
BLSは、医療資格がなくても正しい知識や処置の仕方を心得ている人であれば、誰もが行える処置。でももし耳が聞こえない人がそういったシーンに出会ったら、どうすればいいんだろう?
 
なっちゃんは東日本大震災が起こった際に、耳が聞こえない人が大切な人を救えないかもしれない状況を危惧していました。
 
「ノンバーバルコミュニケーションによるBLSを一刻も早く世の中に広めたい」
 
あのときのなっちゃんの必死の訴え、熱を帯びた表情が忘れられません。
 
より説得力を持たせて世の中に広めて行くためにも、ライフセービングの指導員の資格が欲しいのだと彼女は言っていました。
 
現実的にはとても厳しいと思いました。そんなの明らかに茨の道じゃないかとも思いましたし、実際に、一進一退を繰り返し、苦しんでいる彼女を何度も見ました。
 
「そんなに重い荷物を背負わずに、もっと楽に生きていいんだよ」
 
心の中のこの言葉が、何度も口をついて出そうになりました。
 
だけど言えなかった。
 
とにかくエネルギーがすごいんです。努力をやめない。
 
「彼女なら、ひょっとしたら何かを形にするのではないか」
 
そんな可能性すら感じさせるような彼女の努力と行動力を見ていると、その芽を勝手に摘み取ることは誰にもできないと思いました。理屈なんかどこかに飛んでしまう。ただ、応援したくなる。
 
なっちゃんは今、離島でライフセービングの仕事をしています。昨年はとうとう、BLSアシスタント指導員の資格を取得しました。
 
今年に入って離島の仕事がしばらく続くことが決まり、宮崎を一旦引き払うことになったとき、なっちゃんは力強くこう言いました。
 
「悔しい思いをすることもあるけど、できないことを嘆いていても仕方がない。目の前のやるべきことをとにかくやっていきます」
 
賛同してくれる方々の協力のもと、先日はあるイベントが開催されました。
 
その時の告知に際するなっちゃんのコメント、開催後のエピソードを下記にご紹介しておきます。
 

 

 
 
 
これからもまだまだ高いハードルが待ち構えているのかもしれない。
だけど、一つ足がかりができた。
 
彼女の活動を紹介することで、微力ながら情報を必要とされている方や協力くださる方の目に留まるといいな。
 
そんな思いで、今日はつづってみました。