「今年こそ・・・」



なんて祈願して早10年。


未だにそれが実る様子はない。


いや本当に、そろそろ叶ってもいいんじゃないかと思うのだが…


こればかりは自分の努力だけではどうにも出来ないものだけど。



「だけどよー、もう10年だぜ?10年。さすがにもうなー・・・」


「10年?あぁ、夏海への独りよがりな片想いの話か?」


「独りよがりゆーな。一途なんだよ、い・ち・ず。わかる?」


「あぁ、わかるわかる。10年もストーカーしてるやつは初めて見たからな」


「誰がストーカーだ!」



腐れ縁でなぜか幼稚園からずっと一緒という雅紀が人をストーカー扱いしてくる。


いや確かに、隠し撮りした写真は多々あるが・・・


それは普通だろ、うん。


え、普通だよね・・・?



「で、ストーカー俊也。今年もバレンタインで狙うのか?」


「ストーカーって言うな!・・・まぁ、今年こそはもらえるはずなんだ、うん、きっと、メイビー」


「果てしなく不確定に思えるが・・・まぁいい。そんなに好きなら自分から告ればいいだろうに」



直輝がある意味正論といえる突込みをしてくる。


だが、しかし、But!!



「それじゃダメなんだよ。夏海はな、『バレンタインでチョコ渡してお付き合いって、憧れます~♪』っていってたんだよ」


「ふむ・・・そのセリフをか?」


「あぁ、このセリフをだ?」



何か引っかかるところでもあったのか、少し黙り込む。


なんだろう?何で黙ったんだ?



「それ、いつの話だ?」


「ん・・・9年前の2月10日だが?」



確か少女漫画でバレンタインの話があったからだった気がする。


タイトルまではさすがに覚えてないが。



「・・・まぁ、がんばれストーカー」


「お?おう、頑張ってるぜ?」



直輝がすごく哀れみを含んだ目で見てくるが・・・


まぁ、いつものことだ。気にする必要はないだろう、うん。


とりあえず今日はもう帰ろう。


明日に期待・・・しておくか、うん。




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



そんなわけで14日。


過去には『菓子製造会社の陰謀だ!!』などと思ってしまうこともあったが、バレンタインだ。


例え陰謀であろうと、夏海が望んでるならそれでいい。


それも俺の愛だ。


愛があるから全てを気にしないでいける、それが俺だ。



「しかし、そろそろもらえないと俺も死にたくなる」



それも愛なのだ、しょうがない。


愛とはときとして形を変える、それがこの世界の摂理だ。


それが俺の考えである。



「きょーもぶつぶついってんなぁ俊也!また頭おかしくしたか?」


「ん・・・?あぁ、腹巻きか。よっす」


「誰が腹巻きだぁ!!牧原だバカ野朗!!」



この中身が少年だけど実は女の子です、っていうなかなか珍しくもない少女は腹巻き。


従妹。


同い年。


以上。



「説明が適当なんだよバーカ!!」


「モノローグに突っこみを入れるんじゃありません」



サイコメトラーかお前は。



「で、何?何ぶつぶついってたんだ?」


「お前には関係ない」


「なるほど~。夏海ちゃんにチョコもらえるかどうか気にしてたんだなー♪」



最初からわかってんなら聞くなよ。


ちょっと恥ずかしいじゃねえか(嘘)



「まぁがんばれ俊也ー♪応援程度はしてやるよ?」


「おーおーありがとよー」


「うん♪ふぁいとー!」



とか言い残して去っていきやがった。


元気だなーあいつ。



「にしても走ってる奴ら多いなー?若いってい、い、ね・・・?」



まさかと思い時計を見ると、


ヤベェ、あと2分で遅刻じゃん・・・



「知ってたなら俺にも教えろよぉー!!」



体力の消費を気にせず、叫んでしまった・・・




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




「あ゛ーづかれだ・・・」



今日は朝から全力疾走、その後の体育、と体力使った後の数I英語古典・・・


眠くもなりますよ、いやマジで。


そんな昼休みなう。



「あれ、俊也お疲れ?」



後ろから声をかけられた。


というかこの声は!!



「いやいやそんなことはないぜ夏海!どうした?」



ここに来てついにヒロイン登場。


長かったな・・・



「んー・・・疲れてないの?疲れてるんだったら義理チョコ分けてあげよかと」


「あー・・・めっさ疲れたー・・・全力疾走後の体育だぜ?うん、疲れるな」


「相変わらず変わり身早いねー♪はい、今年も義理で我慢しておくれな?」



義理・・・?



「いやだ」


「・・・え?」



あ。


ヤベ、やっちゃった。


やばいやばいやばいぞ。


焦りすぎて落ち着いてる。いや意味わからん。



「えっと・・・どういう意味かな・・・?」



どうする?誤魔化す?誤魔化せる?


いやいやいやここまでいったらむしろ。


いやでもあいつは。


だがしかしどうする?


んー・・・



「いやー・・・もうそろそろ本命が欲しかったのサ」←誤魔化してるつもり


「あ、そうなのー?」←誤魔化されてるつもり・・・?


「うん」←誤魔化したと思ってるつもり


「じゃあ、はい」←・・・?



先ほどとは違う包みを差し出された。


しかもなんか豪勢な気がする。



「えっと、これは?」


「本命チョコだよ?俊也への」



えっと・・・えぇっとぉ・・・



「それはつまり?」


「そういうことです♪」



顔近づけられた。


唇と唇が当たりそう。


人工呼吸?いやまさか。




教室の真ん中で、キスされた。




夏海に、キス。



・・・・・・・・・



「我が生涯、一片の悔いなし・・・」



嬉しさのあまり、気絶した。





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




「知らない天井だ・・・」



いや嘘だけど。


でもあまりお世話にはならない、真っ白な天井。


つまり保健室かな?



「あ、起きたー?」



窓際で本を読んでいた夏海が声をかけてくる。



「おう起きたウグリョッシュ!!」



先ほどの光景、フラッシュバック。


教室でキスされたの、フラッシュバック。


死んでまう死んでまう。



「もー、どうしたの?まだどっかおかしい?」



・・・ん?


これはもしかして夢オチ?


実はどっかぶつけて気絶してた?


あー・・・なるほどな、うん。



「いや、どこもおかしくはないぜ?」


「そっか♪じゃあもっかいキスしよ?」


「あなたのハートにセレナァーデ!!」



おぅふ!!


これじゃホントに変な人。


だけどこの状況把握できない無理無理。



「俊也、やっぱりどっかおかしいの?」


「否定できないが、多分大丈夫・・・」



お前が変な発言さえしなければ。



「でもキスで倒れるなんて、初心だね俊也」



クスクス笑いながら言ってくる。



「なにぶん初めてなもんですいませんねー!」


「私もそうだよ?」


「教室でキスしてくるお前が異常なの!!」



羞恥心というものがないのだろうか。



「だって、私のこと好きなんでしょ?」


「そりゃ・・・もちろん」



正直に告白。


まぁ、今更だしさ。



「じゃあ、別にいいでしょ?」


「TPOをわきまえてください!」



ホントこの子は・・・


常識というものがないのだろうか。←羞恥心から格上げ



「あ、さっき落としちゃってたからもう一度」


「え?」


「チョコレート。ご所望の本命です♪」



さっきの包みを出された。


受け取った。


んー、あるぇー・・・?



「えと、それだけ?」


「む?チョコでは不満というのか?」


「いやじゃなくて、つきあおーみたいの期待してたり」


「じゃ、つきあおー」



うわ適当・・・


おかしい、10年間待ち望んでいたのになんだか嬉しくないぞ?



「だって、私は俊也のこと好きだし、俊也は私のこと好きだもん。もう付き合ってるみたいなもんじゃん」


「それは、そう・・・なのか?」


「そうなのー。だからいーじゃん」



んー・・・



「まぁいっか」


「まぁよいのだ♪」



それじゃ改めまして



「「これからもよろしくおねがいします♪」」



ちなみにチョコはビターだった。


にがっ。




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いや、うん。


時間が無かったの。


テスト期間なの今。


金曜日からテストなの。


つまり、


『僕は悪くない』



というわけでお久しぶりです。


相変わらずの駄文です。


でも今回は時間の関係上さらに駄文です。


そのくせクソ長くなった。


あひゃー。


いや、うん。


バレンタイン記念のつもりでした。


こんなことならしゅんちゃんとえりにゃん題材にすりゃ良かった。


えりにゃん見れないゆーからやめたけど。


とりあえずー



しゅんちゃんと、まぁいないけどみなすけちゃん、誕生日おめでとー♪