団体戦二日目① | スピカの住み家

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気まぐれで更新します

「ねえねえ、うちの明治、一橋と横国に勝ったんだって」
「うそマジ!? つよーい!」
「やばくない? 今年は調子良いみたいね」
「二日目の相手どこだっけ?」
「確か日大と早稲田と東大だったはずよ」
「うわーきつーい! 応援に行かなきゃ!」




……なんて会話が学内であったらどれだけ嬉しいことか。駿河台キャンパスではもっぱら六大学野球の話題しか盛り上がらない。将棋大会など、存在すら知らないだろう。そこの女子達、明治は将棋でも今正念場を迎えているんですよ。







4R


相手はここ最近負けてる気しかしない日大。強い新入生も入ったらしく、強敵である。個人的に苦手意識が強い大学でもある。


オーダーは読み通り。誰か欠席してくれないかと期待したが、そうもいかなかった。ほぼガチオーダーの様相。


注目は六将戦のT下ーK川戦。起こってしまったかこのカード。勝ち負けよりもその後の感想戦のほうが楽しみな一戦だ。


私の相手はH倉氏。いきなりヘビーな相手だが、予想通りだったので対策は立てていた。
将棋は相居飛車の力戦系となり、こちらが攻める展開に。



周りを見てみる。
O田島は早くも苦しそう。ズバズバ相手に気持ち良い手が見えて、やる気を失う展開だった。


今回から初登場のI瀬さんはK田氏と独特の序盤戦。I瀬さんは馬が早々に出来上がった代わりに居飛車を余儀なくされる。そのまま相穴熊になるかと思いきやI瀬さんは左美濃に組んでいた。



さて、こちらがまだ中盤戦のところでもう対局が終了していたところがあった。六将戦の世紀末対決である。
T下が雁木から攻めまくったようで快勝だったらしい。T下は感想戦でも負けなかったとかなんとか。

O平はI駒氏の攻めを受け続けているところ。ぬるぬるした展開になればO平が勝つと思った。


残りはよく見えなかったがきっと勝負。ひょっとしたら勝つんじゃないかと期待していた。ところが。


左隣のI瀬さんがK田氏の前に圧敗。「久々にひどい将棋を指してしまった」とは敗者の弁。
右隣のO田島は、いつの間にか持ち駒に戦力が蓄えられていて、これは逆転したかと思っていたら詰まされている最中だった。


両隣が負けていたので、ここで私が負けると後がなくなる。しかし局面は攻めがまあまあ筋に入り、優勢になっていた。あとは慎重に指せば勝てそうな流れ。


そんな状況なら楽観しそうなものだが、実は悲観しながら指していた。うっすらチームが負けたんじゃないかと思っていたからである。


まだ書いていなかったが、残っているカードはT谷ーO村とY内ーI藤。ここが二つ負けると読んでいたからだ。
O村氏は私でも知っている注目の新人くん。I藤氏は個人戦で将棋を見る機会があったのだが、鋭い印象があった。


ところがである。ここを2連勝で切り抜けてしまったのだ。どうした、また反則かと思ったがT谷とY内はしっかり将棋で勝っていた。いやはや、失礼しました。


O平も勝ち。さすがの一言。
私も寄せで少々もたついたが、勝ち。感想戦の最中にT下とI瀬さんがのっそりとチームが勝ったことを伝えてくれたので、ほっとした。


5-2は嬉しい誤算。私も学名進出に望みをつなぐことができた。


5R


私が独自に統計した結果によると、「明治大学に通う学生が異常なまでに意識する大学ランキング」で断トツ1位に輝いているのがここである。
早稲田大学だ。


早稲田といえば、
私が大学生になってから一度も勝ったことのないあの無敵軍団である。去年秋の選抜トーナメント決勝では1-6とフルボッコにされた相手である。全国大会でも……おっと、あまり書くとネタバレになりそうなのでこの辺で。



まず、オーダー決めが最初のポイントだった。明治は大会が始まってからほぼオーダーは固定の状態で、当て馬もしなかったのだが、ついに主将が動いた。
O田島を切ることにしたのだ。


今まで通りなら大将はT橋氏が出てくる。それならばこちらの大将、O田島をぶつけ、当て馬にできるのでおいしいのだが、Y口氏が出てくることが濃厚なのではという読みだった。


これにはレギュラー陣も頷いた。O田島ーY口というカードを作られると分が悪い。Y口氏は控えとはいえ実力は高い。早稲田だから控えとも言える。


そこで私が大将になってY口氏を倒すことになった。一点読みである。しかしながらT橋氏と当たるリスクもあり、その通り私は直前まで内心T橋氏と当たると思っていた。


しかし私の相手はY口氏だった。読みが大当たり。今までオーダー読みは大概外していた明治、ついに当たった。

ついでにもう一つファインプレーだったのは、K村氏に当て馬をぶつけることができたことである。その役にされた一年のS久間は気の毒だったが、チームの戦力としてしっかり働いてくれた。



オーダーの当たり順は以下の通り。

スピカーY口
I瀬ーT橋
O平ーNつる
T谷ーA立
S久間ーK村
T下ーN勢
Y内ーK崎


まさしくワンチャンあるんじゃないかという当たりになった。

疲れたので次回に早稲田戦の結果と東大戦の模様を書きます。