子ウサギたちは、巣から時々出て庭をうろうろするようになった。
まだ遠くには行かないが、もう母乳をもらえないので自分達で食べ物を
探しているのだろう。うちの庭には、柔らかい芝やクローバーなどがたくさん
あるから、食べ物には事欠かない。
TABIはそんな子ウサギたちを見守るのが自分の役目と心得ているようで、
庭で一日中ウサギを探しまわっている。赤ん坊のころから目にしているので、
父性本能を刺激するのだろうか。ウサギも、とくに逃げるでもなく、そばに
いてじっとしている。
巣の中にいるウサギと外にいるのと点検すると、一匹足りない。
まだ小さいのでフェンスを越えて外に出るとは考えられないので、その子は
残念ながら野生動物の餌食になった可能性がある。この辺は、夜はアライグマ
とかスカンクが出没するから、小さい小さい子ウサギは彼らの餌にちょうどいい。
かわいそうだが、野生というものはそういうものだ。
第一、ウサギはすごい勢いで繁殖するので、全部生き残ったら大変だ。
しかしたいしたもので、巣を見ると改造してある。自分が大きくなって手狭に
なったので、より深く穴を掘り四方を広げて住みやすくしている。まだ生まれて
十日ほどなのに、たいしたものである。
夫は、家庭菜園のレタスを巣のそばに置いてあげたらしい。
子ウサギたちは、見つけて食べるだろうか。明日のお楽しみ。