今週末は競技会。
いつもならこの時期、カナディアン・チャンピオンシップのためカナダに帰って
いるのだが、今年の開催地はさすがに遠くて行かれないので、地元の競技会
に出ることにした。8月の猛暑の中どうなることかと思っていたが、やはり
暑くてしんどかった。もう夏のアウトドア競技は出るの止めよう。
あまり暑すぎて棄権する犬が多かった。うちも一日4走しかしなかったし、
練習のつもりで、犬の負担にならないようのんびり走ったので、タイムフォルト
ばかりとって結局Qは一つだけ。日曜のR1は、0.09秒の差でNQだ。
くやしいが、仕方ない。
競技者のなかにはものすごいシリアスにガンガン走っているのがいて、びっくり
する。犬の体のことなど気にならないのだろうか。そのうちの一人は、自分
の子供たち(人間)も連れてきてたが、2歳くらいの娘に向かい「ほら、今
リングで走っている男の子を見てごらん。ジュニア・ハンドラーよ。(ジュニア
は18歳未満の若いハンドラーのこと)お前の将来の姿よ」
オムツもとれてない赤ん坊にそんなこと言ったって(爆)
なんか日本の教育ママみたい。「お爺様もお父様も東大から官僚なのよ、お前
もその跡を継ぐのよ!」みたいな。
テント設置を手伝った犬友達は、今日はシェルティだけを連れて来た。
彼女は他にも2頭の雑種がいて、みなアジリティをやっている。そのうちの
一頭はTABIのUSDAAチームメイトだ。だが今、彼女は二年前に買ったこの
シェルティに首ったけ。競技にも練習にもセラピー・デモにも、この子だけ
連れて来るようになった。「この子にはチャンピオン・タイトルをとらせる」
と期待が大きい。
他の子たちは家でお留守番。
「犬は事情がわからないから平気」とみな言うが、そうだろうか。飼い主の
関心が、自分から他の犬に移ってしまったことは絶対気づいているはずだ。
餌やオヤツ、オモチャもこの「新しい期待の星」と差があるのだから、
愛情の差をわからないはずはない。そのあたりを犬はどう受け止めるのだろう。
男が新しい恋人のもとへ去っていくのを見送る女みたいな心境なのか。
お留守番の犬たちを思うと、胸がキュっと痛む。
TABI、ママはお前にはそんな思いをさせないよ。